白殊皎(しらよし こう)
2025-10-31 18:00:00
1129文字
Public FGO【歳勇/土近】
 

Trick or ...?

FGO【歳勇/土近/としいさ/ひじこん】
2人のハロウィン。仕掛けられたのはどっち?

 カルデアの呪われた行事・ハロウィン。
 今年も立派に特異点が発生したわけだが、なんとその諸悪の根源たるチェイテピラミッド姫路城が、マスターを乗せたまま、宇宙空間へと旅立ってしまった。
 最初は焦ったカルデアの面々だったが、通信は取れないけどマスターのバイタルは計測できてるし、最終的には『まぁ、いっか』というところに落ち着いた。



「トリック・オア・トリート!」
 子供サーヴァントたちが可愛らしい仮装をして、各部屋や食堂などで声を上げている。
 ついこの間カルデアに名を連ねたばかりの新選組局長・近藤勇のところにももれなく回ってきた。
 そういう風習のなかった彼がさぞ慌てたかと思えば、ちゃんと愛らしい包装の菓子を用意していた。
 聞けば、土方歳三が教え、用意してくれたそうだ。
「まぁ! さすが土方さん、素敵だわ!!」
 食堂にいた二人から、それぞれ菓子を受け取ったナーサリー・ライムが嬉しそうに言う。
 土方を褒められて、近藤はまんざらでもなさそうだ。
 本人は照れくさいのかそっぽを向いている。
「皆、かわいいね」
 パタパタと足音をさせて次のターゲットに向かっていく後ろ姿を見ながら、近藤は土方に微笑みかける。
「うるせぇだけだって」
 そう呟いて顔を元の位置に戻し近藤と正対する。
「仮装といえば……総司からこんなものをもらったんだけど」
 それを認めて近藤は何かカードのようなものを取り出す。
……?」

──概念礼装。
 所持し、身につけることで様々な効力を発生させる言わば魔法のカードだ。

「これ、歳だろう?」
 示されたのは、三人のサーヴァントが写っているもので、確かにその一人は土方だ。
「──ッ!!」
 次の瞬間土方はそのカードをひったくろうとして近藤に避けられた。
「どうしたんだい、急に」
「近藤さんッ! いやそれより沖田の野郎か……。ともかく捨てろ! 捨ててくれ!!」

 礼装につけられた名は【百鬼夜行】。

 渡辺綱と、千子村正──そして土方歳三があやかしの格好をして写っている。
 いつだったかのホワイトデーの頃、一部の熱狂的メンバーによって実現された奇跡(?)のコラボレーションである。
 ちなみに土方は嫌だと言い張ったのだが、某組の某一番隊長に沢庵で押し切られている。
「何を言ってるんだい、勿体ない」
 近藤はわざと大げさに懐にカードをしまう。
「頼む、忘れてくれ。近藤さん……
 土方は耳まで赤く染めてテーブルに突っ伏した。
「歳、私は嬉しいよ」
 そんな土方を見て近藤は綺麗に笑う。
「お前がここで、ちゃんと、皆と一緒に過ごしてきた証だもの」
──だから絶対に渡さない、と近藤は念押しをした。