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haruon1018
2025-10-24 10:20:54
2213文字
Public
原藤
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猫だまし(原藤)
砂月さん(@satsuki_hinan) のTLからインスピレーションを受けて描かせて貰った作品。
https://x.com/satsuki_hinan/status/1981178673920455090
藤に可愛い可愛いしていたら返り討ちされた原のはなし
※描いている人はヘクマンも好きなので要素として入ってる可能性あります
おっきーと邪ンヌが所謂腐キャラで登場してます(オチ、ネタキャラにはしてないです)
新選組についてはヒーロー組織としては描いてません。
ドンと鈍い音と一緒に震動が起こる。
一瞬、躯を硬直させそこから防御の構えを取ったがそこは相手の方が上手。
気づけば、原田の喉仏には木刀の切っ先が触れている。
「油断しましたね、原田さん。ダメですよ、いくら木刀の稽古とはいえ緊張感を持たないと」
「猫だましかよ
……
」
名門北辰一刀といえば後生では「剣道」を作る際、多くの技や作法が取り入れられた聞く。
その使い手の藤堂ならば、さぞ綺麗な太刀筋なのかと思えば実際は少し違う。
小柄な体格を短所ではなく長所として生かそうと、今のように小狡い技を出すこともある。最も剣術、特に実戦では猫だましを小狡いなどと云う侍はいない。
もっとズルい方法はいくらでもあり、それを実行してきたのが新選組だ。
「ええ、今回は室内だったのでそうさせて貰いました」
にっこりと笑う藤堂は勝利に満足してか上機嫌である。
紆余曲折を経て、カルデアという組織の一員になってから数ヶ月。
サーヴァントという存在は唯一無二の武具、もしくは魔術を用いて戦闘を行い、時に宝具を使用してマスターの活路を開き、特異点を修復していく。
だからこういった泥臭い稽古は必要ではないのだが、広いようで狭いカルデアでは剣術でないが拳法の稽古を付けてくれる老師もいるようなので問題はないだろう。
ありがたいことに使用許可さえ下りれば、どういった仕組みかは原田には見当も付かないが、自由自在に鍛錬の場を好みに帰ることが出来る。
今日のように屯所の稽古場から、路地裏はもちろん、古今東西あらゆる場所で戦闘できるのは、自分は勿論、藤丸の成果に繋がる。
マスターの部屋に置いてある漫画でも少年少女が異界からの奇妙な物体を倒すべく、隠っては戦闘を行うし、ランキング戦という実戦を踏まえた演習もする。
今度総当たり戦が出来ないか藤丸に聞いてみようと原田が考えていると、藤堂が顔を覗いてきた。
「次は原田さんの得意な槍でいいですよ、あっ場所はどうします、槍なら屋外、」
「平助は可愛いな」
それは零れそうな碧い瞳、華奢な躯ではなく、ふいに見せた笑顔がそう思わせたのだ。
「原田さん、実戦なら僕に殺されていたの分かって云っています」
「分かっている、けど本当に可愛い、」
白い肌は可愛いと云われて興奮してか頬だけが紅を差したかのように赤くなる。
それが死んでいるのに生きているように見えて可笑しくて原田が笑えば、藤堂はふいっと顔を背けた。
「今日はもう稽古に付き合ってあげません
……
!次の使用者が来たようなので退きましょう」
「悪かった、」
ここで気持ちの切り替えも出来るし、利用時間まではあと一戦は出来るほどの時間はある。。
一戦と原田は小さく呟いたが、藤堂の意思は固いらしく部屋を後にする。
「誰もいないじゃねぇか、」
「これから来ますよ、原田さん、ココで屈んでください」
現実と電子を繋ぐ出入り口には原田と藤堂しかいない。
「こうか
……
?」
原田が屈むと藤堂は原田の紅い髪を指で丁寧に梳いていく。
「原田さんは可愛いですね、甘えん坊でくっつきたがる所とか好きですよ、」
「
……
なんだよ、急に、」
「本当に可愛い、耳赤くなってますよ」
そんな台詞閨でも云わない癖にと原田が口をとがらせ、藤堂の顔を見れば紀元前のランサーと彼の後輩であるライダーがぎょっとした顔で原田を見ていた。
「そういうご関係で、いや形はそれぞれだしね、」
皆まで云うなとランサーは止めるが、誤解である。
寧ろ彼ならばランサーの親睦会でうっかりその話術に引っかかり心の内を明かしたこともあるので、攻守、この場合は攻受というのを理解しているはずだ。
それよりも問題はライダーの方である先ほどから二人に視線を合わせない。
コレはいつものことだが、こちらの方が誤解を解くのが難航である。
さてどうしようかと考えていれば、部屋の隙間から親指が見え軽快な足音で去って行く。
その足音の正体は次の利用者の欄で察知した。
シミュレータは複数台ある、後から来た二人が予約したのは原田達とは別の台。
そして今、何かを閃いた黒い聖女と播磨の守護が使用したかったのは原田達の台だ。
「同類ですからね、付き合いがあるのですよ、」
ふふっと笑う藤堂に原田は負けたと思った。
「どういうことかは知らないけど、使わないなら帰った、帰った」
夫婦喧嘩はよそでやれというように紀元前のランサーに原田達は、廊下につまみ出された。
「
……
誤解解いておいてくださいね、」
どうしようかと不敵な笑みを浮かべるランサーだがきっと解いてはくれるはずだ。
扉が閉まると、藤堂は途端に静かになった。
「な、なんですか、急に人の顔見て」
「可愛いなお前は、そうか甘え棒でくっつくところが好きか、今度は俺が攻め手で良いんだよな」
「私闘はココでも禁止なはず
……
ふっへぇ、原田さん!!」
「私闘じゃねぇし、可愛いところを見せるだけだから問題ないだろ」
べろりと藤堂が先ほど原田の髪を撫でた手を舌で舐めとった原田は、藤堂を部屋に連れ込むことに成功した。
「可愛いな平助、本当に可愛い、」
不名誉な噂も全て可愛い恋人の揶揄いならば許せると原田はつり目の瞳を蠱惑に歪めながら分かった。
「可愛くない
……
」
そう囁いた藤堂の声は甘く可愛い吐息に変わっていった。
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