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三毛田
2025-10-20 22:11:55
1091文字
Public
1000字5
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51 051. あなたがわたしを見ていた
51日目
それだけで幸せだ
きっかけなんてどうでもいい。
好きになったのだから、突っ走らないと。
「丹恒!」
呼び止めると、こちらを振り返り。
「っと」
「えへへ」
「走るな。誰かにぶつかったら、怪我をさせる」
走ったことは怒られたものの、飛びついたことは怒られなかった。
ラッキー。
「俺の心配はしてくれないのか?」
「して欲しかったら、こういう事はするな」
「はーい」
彼から離れ、手をそっと握る。
お付き合いしていることは周囲に告げているから、たまに物珍しそうに見られるだけで、何も言われない。
「キスしたい」
「帰ってからだ」
「我慢できない」
頬ずりすると、頬ずりし返してくれる。
それはいいんだ。と口にしたら最後。
もうしてくれなくなるから、お口チャック。
「じゃあ、手を繋いで帰ろう。いいよな?」
「ああ。俺も、手を繋ぎたいと思っていた」
鞄を肩にかけ、手を繋いで帰路へ。
「ご機嫌だな」
「うん。丹恒が俺を見てくれた。それだけで、俺はご機嫌になれるんだ」
「単純だな」
「単純で結構! だって、俺が丹恒を好きなのは、揺るぎない事実だからさ」
繋いだ手の甲に頬ずり。
「本当に、お前は俺が好きなんだな」
「うん!」
元気に返事をして、呆れられるかと思ったけどそうでもなく。
優しく俺を見る瞳は、とても優しい。
ますます好きになるじゃん!
「丹恒の慈愛の微笑みで、俺、ご飯大盛りプラスおかわりできる」
「毎回聞いていて思うのだが、それはどういう意味なんだ」
「ネットスラングみたいなもの」
「なるほど」
「調べなくていいからな」
純粋無垢とまではいかないものの、あまりそういうものに染まって欲しくないという我儘。
多分、星ならこの気持ちをわかってくれるだろう。
「帰ったら、パムの手伝いをしないといけないな」
「うん」
「
……
今日は一緒に風呂に入っても構わない」
「ありがとう」
一緒に風呂に入るのが苦手な丹恒だけど、たまにこうしてデレてくれる。
「大好き!」
手を繋いだまま、抱き着く。抱きしめると、恐る恐る抱きしめ返してくれた。
目が合うだけで、いや、視界に入るだけでも嬉しい。
幸せな気持ちになれる。
わかってくれる人もいるだろう。
恋なんて、そんなものだから。
「丹恒、好き」
「俺もお前が、穹が好きだ」
今すぐにでもキスがしたい!
でも、帰ったらという約束だから、我慢。
いい子にしていたら、もっと甘やかしてもらえるから。
夕日が照らす帰り道。
手を繋いで、大好きな人と歩く素敵な時間。
丹恒を見ると、彼もこちらを見ていた。
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