癒羽琉(ユウル)/由羽(ユウ)
2025-10-19 19:30:34
1020文字
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hot lips

◇初代DMC◇ダントリ◇



事務所のソファで雑誌を読みながら過ごしている時、ふとテーブルに視線を向けるとトリッシュの口紅が置いてあった。
「アイツ、持っていくの忘れたのか」
今日はトリッシュが一人で依頼に行く日だった。
「悪魔相手だろうと、身だしなみは常に気にかけておかないとね」と、アイツはいつもお気に入りの口紅を持ち歩いていた。それも、胸の谷間にしまい込んで。
「やれやれ。持っていってやるか」
まだ彼女の胸の温もりが残る口紅を握りしめ、俺は事務所を出ていった。

***

トリッシュの気配を頼りに彼女を探している最中、遠くのほうから悪魔共の断末魔が聞こえてきた。
「お、いたいた」
ブロンドヘアをなびかせながら華麗に悪魔を倒しているトリッシュの姿を遠目に見つけた俺は、その場所へとゆっくりと歩み寄っていく。
苦戦している様子はないが、数の多さに少々手こずっているトリッシュに、俺は後ろから声をかけた。
「よっ、トリッシュ。いつもより調子が悪いんじゃないか?」
「あら、ダンテ。なに?手伝いにきてくれたの?」
トリッシュはスパーダをブーメランのように投げて悪魔共を一掃している最中、俺の方へと振り返った。
「いや、忘れ物を届けにきただけさ」
「忘れ物?」
「ほら」
俺は、手に持っていた口紅をトリッシュに向けて投げる。
口紅は円を描くように宙を舞ったあと、トリッシュの胸の谷間に見事に入り込んだ。
「お、ナイスキャッチ」
俺がそう言ったと同時に、トリッシュが投げたスパーダが戻ってきて、彼女は背を向けたままそれをキャッチした。
「あら。気が利くじゃない。わざわざありがとう、ダンテ」
トリッシュは胸の谷間に挟まった口紅を手に取り、蓋を開けるとスパーダの刃を鏡代わりに口紅を塗り直した。
「それじゃ、忘れ物も届け終わったことだし、俺は事務所に帰ってるな。……口紅、ここで温めておけよ」
そう言うと俺は、自身の胸の中心を指差した。
それを見たトリッシュは俺に向かって微笑んだあと、口紅を胸の谷間にしまうように入れ込んだ。
「さてと……口紅も塗り終えたことだし、調子が出てきたわ。悪魔たちにたくさんキスマークをつけてあげないとね?」
「ハハッ。俺にもあとでつけてくれよ、キスマーク」
そう言うと俺は、トリッシュに背を向けて片手を上げながら帰路を歩いていった。

–––もちろんよ。口紅、たっぷり温めてからね?」

–––ベッドで待ってる