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ながとぅ
2025-10-14 15:08:42
10801文字
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JOJO
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【L t L】
Loop the Loop/Loop to Loop/
3たろの前に失敗した6たろ(生存IF)が現れる話
ループ系
【L t L ⅠTodestrieb】トーデストリープ/ドイツ語で死の欲動。転じて死の欲動との闘いが生。
※時間軸はエジプトに入ったばかり。イギー合流済、ンドゥールとの会敵前。
「おい、ジジイ」
「なんじゃ、承太郎」
「今、空から
――
オラァッ!!」
五人の前に突如現れた、面で顔を覆った男。振り翳される青白い拳に応戦する承太郎。
「DIOの刺客しちゃあ随分と丁寧なゴアイサツじゃあねーか」
「
……
あの面は」
「アヴドゥル、知っておるのか」
「アメミットです。その名は死者を呑むものを意味し、冥界の審判を通れなかった者を喰らい、輪廻の外へ追いやるエジプトの幻獣」
「アメミットだか何だか知らねぇが、ぶちのめすだけだぜ」
自分のスタープラチナに匹敵するパワーと素早さのスタンドを持つ男に驚愕する。
不自由であるはずの足のハンデなど物ともせず、三人を相手取る。
「アヴドゥル!」
「いいえ、私のマジシャンズレッドでは三人を巻き込みかねない
…
!あの男、一枚上手です
…
!」
拳を交え、花京院とポルナレフが加勢して三人がかりでも決着しなかった。
「お前に一つ予言しよう。この直後、一人離脱する」
突如背後に立ち、囁きかける。
鰐の顔に獅子の長い鬣が付いた面のせいで声が篭って聞こえる。男である事以外分からない。
「ッ!?」
拳を振ったものの、空振り。瞬間移動したように見えた末、姿を消した。
「消えた、だと
…
?」
「さっきの奴は一体何者だったんだ
…
?一人で僕らを相手取るなんて
…
」
「チッ
…
」
囁かれた予言が頭の中で繰り返される。
それが真実だとしたら、という疑念が消えない。
しかし、予言通りンドゥール戦で、一時的とはいえ一人(花京院)が離脱する。
オインゴ・ボインゴがジョセフ・ポルナレフに悪戦苦闘している間に一足先に病院に着いている承太郎。
「テメェ
…
!!」
苛立ちを抑えようと煙草を吸うため外にいる承太郎の前に再び現れるアメミット。胸倉を掴まれても動じない。
「吐いてもらうぜ、DIOの居場所をな
…
!」
「残念ながら私はDIOの刺客じゃあない。その認識はお前の勘違いに過ぎない」
「そうかい。なら心置きなくテメーをボコれるって訳
――
」
「やれるものならな」
「な、にッ
……
?」
既にアメミットの胸倉は手元になく、数歩離れた位置に立っている。
得体の知れない恐怖。拳が振り上げられ、攻撃される事を覚悟した瞬間。
「おーい、承太郎!どこだー?」
ポルナレフが自分を呼んでいる声。
「いたいた!花京院の見舞いに行くって言っただろうが」
気付くとアメミットは消えていた。
見舞いに来ていた全員がいなくなった後、花京院の病室に現れるアメミット。
「
……
承太郎、ではないな」
足音の重さは似ているが、片足が不自由である為、承太郎と異なる足音。
「結界で感じ取る事は出来ても、見えていないのだからやめておけ。病室を吹き飛ばすつもりか?」
「っ
……
」
あまりにも自分達の事を知り尽くしている、そう感じてしまう。
「何より君に危害を加えるつもりはない。少し話をしに来ただけだ」
「
……
どうぞ」
「さて、君には謝らなければならない」
「何故」
「これは僕自身が選んだ事だ。誰かに背負わせるつもりも譲るつもりも毛頭ない」
「
……
それが聞けて安心した」
「光るメロン
……
いや、ハイエロファントも健在で何よりだ」
そう称したのは承太郎のみ。それを聞いていたのも自分だけ。
あの男は何者なのか。
花京院の中に疑念だけが残された。
――
アヌビス戦
承太郎がアヌビスと戦い不在の中、アメミットが現れる。
「ジョセフ・ジョースター。アメリカの不動産王であり、かつて柱の男と死闘を繰り広げた空条承太郎の祖父」
「ジャン・ピエール・ポルナレフ。妹を殺したJ・ガイルに復讐し、恩返しとしてDIO討伐に手を貸す男」
「モハメド・アヴドゥル。インドの占い師
――
」
「うぉおおおおおッ!!」
得体が知れない男から自分達の経歴が告げられる。恐ろしいにも程がある。
居ても立っても居られなくなったシルバーチャリオッツに面を弾き飛ばされ、素顔が晒される。
「その顔は
……
!!」
「確実に老いてもいる、顔に傷もあるが、わしの孫
…
承太郎そっくりじゃあないかッ
…
!!」
「私は空条承太郎を殺しに来た。お前達をどうこうするつもりはない」
面を拾い、付け直す。
「誰だか知らねぇが
…
仲間を殺すと言われてハイソーデスカなんて言えるかよッ
…
!!」
「よせ、ポルナレフ!」
「
――
ザ・ワールド」
アヴドゥルの制止の声で止まれる訳もなく。
「なにッ
…
!?いつ、オレの背後に
……
」
「邪魔をするなと言ったつもりだったが、理解出来なかったらしい。これは忠告であり警告だ。お願いなんて可愛いものじゃあない」
凍り付く三人。
「なら、てめぇは一体何者だ
…
!!」
「名乗る名はない。アメミットでもスカーフェイスでも、好きに呼ぶといい」
「っ
…
!!」
「理解出来たらホテルで大人しくしているんだな」
去って行くアメミット。
「一瞬しか見えなかったが、あのスタンドは間違いなくスタープラチナ
…
」
承太郎が戻って来たものの、四人の空気がギクシャクし始める。
――
そして、数日。
「お前はホテルにいるんじゃぞ」
「あ?煙草ならオレのをやるよ」
「我々は用事がある。食事はルームサービスを頼んでくれ。決して一人で出かけないように」
明らかにおれを出かけさせないようにしている。
気味が悪いぜ。
――
その日の深夜。
ハーミットパープルを用いてアメミットの居場所を探り、深夜にホテルを抜け出すジョセフ。同室のアヴドゥルは気付いているものの、任せる事に。
「
……
何の用だ」
自分達の宿泊しているホテルの屋上にいたアメミット。
上がってきたジョセフの背後を取り、スタープラチナの拳を突き付ける。
「おいおい、祖父のわしに手荒な歓迎じゃのう」
両手を挙げて降参を示す。
「私は“お前の”孫ではない」
「じゃが、お前さんは間違いなく空条承太郎だ。どれだけ歳を重ねようと、お前さんの目的が過去の自分を殺す事だとしても、“ジョセフ・ジョースター”の孫である事は揺らがん。そうじゃろう?」
いたずらっぽく笑うジョセフに毒気を抜かれるアメミット。
「邪魔をするなと言ったはず」
「丸腰なのが見えんのか?ん?」
「その瓶とグラスは」
「流石わしの孫、目敏いのう!」
二つのグラスとウイスキーの瓶。
「今のわしは一人の男で、お前の祖父。まだ飲めんあいつに代わって
…
いいや、この旅の果てに無事“承太郎”と酒を酌み交わせる日が来るとは限らん。老いぼれの頼みは聞いて損はないぞ?」
「
……
やれやれ」
「よーしよし」
琥珀色の酒がグラスに注がれる。
「さて、聞かせてくれんか。お前さんの話を」
「私の?」
「酒と言えば肴が必要じゃろ?酒はわし、肴はお前さんの話。これで対等、楽しく酒を飲めるだろうて」
全ては明かさない。
しかし、既に失っているからなのか、心地よいと確かに思ってしまう自分がいる。それが、そんな自分が、赦せなくなっていく。
――
アレッシー戦/マライア戦
マライアに翻弄されるジョセフとアヴドゥル。
消えたポルナレフを探す承太郎を奇襲するアメミット。
「くッ
…
!!」
あと一歩、という所でペットショップの襲撃を受けて形勢が逆転してしまう。
自分もジョースターの一角としてDIOに見つかったらしい事を知る。
「兄ちゃんたち、何して
……
」
幼いポルナレフが出て来るものの、大事な事を忘れてしまって言えずじまい。
こいつは、お前の未来で、お前の命を狙っている事を。
邪魔をされた末、とどめを刺せずじまい。それどころか、自分が死にかける始末。
全盛期に勝るものはない、という事か。それとも、一度定められたものは変えられないと言うことか。
その晩、既に傷だらけでありながら再戦する。日中味わった仮説の確認をするために。
承太郎の寝首を搔くためにホテルの部屋に現れるが、返り討ちに遭う。
※エロあり:薬を盛ったせいで正気を失っている承太郎にレイプされる
※エロなし:実力で負け、傷だらけで姿をくらます
同時にこの時、アメミットが未来の自分である事を知る。
仮面を剥ぎ取り、月明かりに晒す。
「な、にッ
…
?」
この顔は、間違いなくおれだ。そうである確信がある。根拠がないにも関わらず、だ。
組み敷いた首の後ろに星の痣。紛れもなくジョースターの血統。
DIOのヤローと違い、首に傷痕がある訳でもない。だが、傷だらけだ。
最も深いのは、顔から始まり、身体を縦一文字に裂かれたような傷。こんな傷を負ってもなお、生きていられる人間なんているのか。
――
ダービー戦
自分の手で殺そうとして阻まれるならば、とダービーへ承太郎のイカサマを予言として伝える事に。
戦闘ではないにも関わらず、最も苦戦した記憶があるため。
「貴方ですか。DIO様の言っていた奇怪な仮面の男というのは」
コレクションを眺めてばかりでアメミットの方を見ようともしない。
「私に何かご用で?まさか私とゲームをしに来た訳ではないでしょう?」
「気付かれなければイカサマをしても構わない、そう豪語するお前の土俵で争うつもりはない」
「確かに不思議な方だ。思考を先読みをされている気分になる」
「そう警戒しなくていい。武力行使に出るつもりも
――
」
懐からナイフの切っ先が見えると同時にダービーの背後へ。
「人の話は最後まで聞くものだと教わらなかったか?」
「Good!思った通り貴方はDIO様に近しい存在だ」
ハンズオーバーする。それからコレクションを閉じ、ようやくアメミットを見る。
「この場合、どんなゲームをしようと私の土俵ではなく貴方の独壇場になってしまう可能性が高い」
「話を続けるが、構わないな」
「えぇ、どうぞ。お聞きしましょう」
そうして、ジョセフから仕組まれるゲームとイカサマ。承太郎に仕組まれるイカサマを教える。
「なるほど、理解しました」
「では
――
」
「まず、私はギャンブラーだ。いかにイカサマをしようと、これは長年磨き続けて来た私の技巧と手腕だ。次に、私にもギャンブラーとしての誇りがある」
弟と違い、そういう男であった事も思い出す。
「そして、そんな私がタネさえ分かれば看破出来うるイカサマ以下の、予言などという得体の知れないペテンに頼るとでも?」
結果、承太郎に敗北するダービー。
――
ヴァニラ戦/テレンス戦
ヴァニラVS承太郎、イギー、アヴドゥル
テレンスVSポルナレフ、ジョセフ、花京院
対戦カードを入れ替えてみても、結末は変わらなかった。
※イギーとアヴドゥルは承太郎を庇って死亡。
何度殺そうと試みても未来は、結末は変わらない。それどころかイレギュラーな邪魔すら入る。一度定まった未来は変えられないと言う事なのか。
それとも、変えられるのは今、この時に存在している人間にしか出来ないと、そういう事なのか。
ならば、私は何の為に
――
。
そうこうしているうちに夕暮れの街へ飛び出していく四人とDIOの姿を見送る。
――
DIO戦
ジョセフ&花京院がDIOと交戦中。承太郎がDIOに吹き飛ばされた先でアメミットと遭遇する。
「おい」
「
……
よくここが分かったな」
「テメー、全部知っていやがったな
…
?」
「仲間の死か、それともDIOの
――
」
胸倉を掴み、引き寄せられる。
「全部だッ!!」
「告げたところで変えられない。ならば、知らない方が幸せだ。自らの死を事前に聞かされた所で受け入れられる者など数少ない。そも、彼らもお前も全員が覚悟を決めて挑んだ結果だろう」
「なら、テメーは何のために来やがったッ
…
!!」
「言ったはずだ。お前を殺す為だと」
全てが読めない。
何故自分を殺したいのか。理由が分からない。それだけの事が未来で起きるのか。しかし、今見つめるべきは現在であり、DIOを倒す。それだけ。
「チッ
…
!!おれはテメーみたく腑抜けにゃならねーぜ。絶対にな」
突き飛ばされる。
「まずはDIOを
…
あのヤローに仕返しをしなけりゃあ気がすまねぇ」
そう言葉を交わしている間に目の前にDIOが現れる。
「おいおい、仲間割れか?随分と余裕だな、承太郎ッ!」
「
……
黙りな。テメーはこの空条承太郎が直々にぶちのめす」
「無駄無駄ァ!!ザ・ワールド!時よ止まれ!」
時間が停止する。しかし、まだジョセフの血を吸っていないため、止まっている時間は短い。
「何やら画策していたらしいこいつの素顔も拝んでおかねばなァ」
アメミットの面を外すと同時。素顔に驚愕し、意識がそちらに取られ、生まれた隙。
「きさ、」
「スタープラチナ
――
ザ・ワールド」
アメミットは時を止めるだけで、すぐにその場を離脱する。
「あの顔は間違いなく
……
ぐはァッ!?」
必然的に承太郎が時止めの力を得る事を知るDIO。
「どこを見てやがる。テメーの相手はおれだぜ」
考えに耽っている間にスタープラチナの一撃を受ける。
有り得ん話ではない。私と同じタイプのスタンドであり、奴の成長率は異常。
「一度殺した相手に事を委ねるとはな。皮肉な事だ」
そして、花京院もジョセフも死に、ポルナレフも瀕死。戦えるのは自分だけになり、DIOと一騎討ち。
予定調和の如く、承太郎が時止めを出来るように“なってしまった”。
「
……
どうあっても、いつになっても、結末は変わらない。変えられない、そういう事か」
過信さえしなければDIOにも勝ち目があった。そのはずだった。しかし、この時点でDIOの負けが確定する。
「たった一つのシンプルな理由だ。テメーはおれを怒らせた」
そうして朝日で灰になっていくDIOを見届ける。
「やれやれ
……
今度はテメーか」
「決着は付けねばならない」
悪足搔きとして承太郎に勝負を挑む。
「チッ
…
テメーが負けたら洗いざらい吐いてもらうぜ」
「お前にそれが出来るのなら」
絶頂期を迎えた全盛に勝てる訳もなく、終始押される。それも折り込み済。
わざと急所に攻撃を受け、自ら死を選ぶ。
「なッ
…
!?」
「そう、驚く事でもないだろう
…
」
更には傷口から血も出ず、肉体がさらさらと砕けて消えていく。灰ではない、塩だ。
「おい、まだ聞く事が
――
」
「お前は、私にはならない
……
そうだろう?」
「チッ
…
」
そうして彼の身体が全て消え去った。スタープラチナが拳を開くと中に残った塩が風に乗って飛ばされていく。
塩の山が消え、残されたのは、一つの腕輪。それを拾い上げる。
「あぁ、おれはテメーにゃならねぇ。絶対にな」
歳を取らない“承太郎”と、歳を重ねていく承太郎の物語、開幕
――
。
【L t L Ⅱ Traum】トラオム/ドイツ語で夢・憧れ
※4部軸、杜王町にて。結婚し、徐倫も産まれている。
あのエジプトの旅から十年が経過した。
おれが手にかけた人間は二人。そのうち一人は自分自身なのだから笑えない冗談だと今でも思う。
スタープラチナで人間の身体を貫いた感触は、未だおれの手に残って消えやしない。
しかも、そいつは幾度となくおれの夢に現れる。しかし、今の今までいくら手を伸ばしても届かなかったにも関わらず、今日はそいつの手首を掴む事が出来た。
「クソ
……
」
その瞬間
――
。
幸か不幸か、おれを現実に引き戻したのは、けたたましい電話の呼び出し音。
ここは中東のエジプトでなく、極東日本の片隅。ジジイの隠し子である東方仗助を探して訪れた杜王町。そして、ここがホテルの一室である事を思い知らされながら受話器を取る。
「もしもし」
『空条様、フロントにお客様がお見えです。お約束はございますか?』
「いや、ないな。先方の名前は」
『その
…
会えば分かる、との一点張りでして
…
』
「
……
風体を教えてくれ」
『その方は
……
あッ!?』
「どうした」
『あ、え
…
っと
……
おかしな話だと思われても仕方ありませんが、お客様の姿が
…
忽然と消えまして
…
』
「何
…
?」
『お知らせしている間も私の目の前にいらっしゃったのですが
……
』
いつの間にか、視線を感じる。
「待ちな、客の姿は覚えているか?」
『えっ
…
?何も、覚えて
……
いえ、もやがかかったように思い出せません
…
』
「
……
そうか、分かった。その客だが、探す必要はない」
『それはどうい、』
言いかけるフロントスタッフの声をぶった切るように受話器を置く。
同時に振り向くと、そこにはおれが殺した男
――
“空条承太郎”が佇んでいた。
しかし、その“空条承太郎”には足がない。スタンド特有の気配すら感じない、朧げな存在。
この密室に音もなく現れた辺り、恐らく幽霊かそれに準ずるものであり、生き物ではないのは確か。
「テメーを殺したあの日から十年が経った。一体今更何の用だ」
夢で見ていた時と変わらず、返事はない。
「
……
怨嗟の一つでも吐いてみやがれ」
おれの呟きは、虚空に消えて行った。
――
だが、これは波乱の幕開けに過ぎないのだと後に思い知らされる。
――
仗助と出会う。
『
……
よせ』
「今、何か
……
?」
不良に髪型を貶されてキレた仗助。その傍らで聞こえた囁く声。
「東方仗助、今はお前の髪型を気にしている暇なんざ
――
」
「今、おれの髪型の事なんつったァ
…
!」
宥めようとしたものの、勘違いされて帽子を変形させられてしまう。
以下、四部時系列メモ
アンジェロ
虹村兄弟と康一
音石からの電話
由花子
イタリアンレストラン
レッチリ
露伴
ねずみを捕まえる
しげちーのハーヴェスト
吉良吉影は静かに暮らしたい
シアーハートアタック
アトム・ハート・ファーザー
ジャンケン小僧
宇宙人(ミキタカ)
ハイウェイ・スター(噴上)
猫草
7/15
バイツァ・ダスト
クレイジー・D
さよなら杜王町、黄金の心
【L t L Ⅲ】
※五部軸。
博士号取得。しかし、未だ自分の背後に幽霊が見える。
DIOの息子の調査に康一を送り出すが、送り返される。
その後、DIOの手記の研究等を進めて行く。同時に力が衰え、守るべき妻子を遠ざけていた結果、離婚を経験。
※六部軸。
かつて自分(便宜上3と表記)の前に現れた“空条承太郎”(便宜上6と表記)と同じ年齢に達すると、亡霊であった“空条承太郎”が消えた。
急に何故、と思う承太郎。
そして、“空条承太郎”と同じ道を歩む。
「徐
…
倫
……
」
身体を裂かれ、死亡する瀬戸際。血液と共に、記憶も何もかもが失われていく。
視えたのは、真っ暗闇と、それを切り裂く一筋の光。
《かえして もらうぞ》
嘲笑う声がトンネルの中のように響いてくる。聞いた事があるはずなのに、思い出せない。何を返せと言うんだ。何も借りた覚えはない。
《おまえも おなじだ》
一体何の事か分からなかった。だが、その一言が空っぽになっていくおれの中で引っかかっている“何か”に火を灯す。
「おれは、ッ
……
ならない
…
」
《ならば どうする》
此処が何処で、相手が誰で、何を代償にしようとも。
「おれは、あいつにはならねぇ
…
!」
《よかろう そうでなくては》
差し伸べられた手を取った。
【L t L Ⅳ】
※承太郎のループ開始。
たった一度、別世界へ送る事が出来るとの声の導きのまま、全くの無関係な“空条承太郎”の所へ行く事を望む。
あいつに干渉されなかった場合の未来を見届ける。いわゆる予習タイム。
何故回数制限があるのかは分からなかったが、そんな事を考えている余裕はなかった。
この時点では生身の人間なので、正体を隠し、この世界の“空条承太郎”には全く干渉せず、見届けるだけ。
そして、死の瞬間を見届ける。
自分がなるべくして、空条承太郎として、同じ未来を辿った事を知る。
同時に自分の運命も収束し、以前見た暗闇に戻ってきた。
《なにも しなかったのか》
どこからともなく声が聞こえた。
「あぁ、これでいい。もう一度だ」
《こりない な》
今度は、あの結末を変える為に
――
。
【L t L Ⅴ】
そこからは自分の人生を眺め、導くという奇妙な状態になる。
まずは、自分の過去に行って、現れた6を止める。
結婚しても家族との距離をちゃんと保つ。遠ざけるのは良くないと気づき、離婚を阻止する。結果、徐倫がグレて捕まる事もない。エルメェスやFF、プッチに会わなかった未来になっていくはずだったのに
――
何故、“私”が徐倫に刺されているのか。
「っ
…
もう一度だ」
《いい だろう》
ならば先手を打ち、DIOの手記を過去の自分に見つかる前に処分しようとしたが、今度は手帳を探しに来た過去の自分に殺される。
ここで死ぬと敗北の未来が避けられない
――
この方法はダメだ。
次。アヴドゥル、イギー、花京院の死を阻止しようと試みてみるものの、彼らの死に様が変わる、あるいは、死が先延ばしになるだけで、何も変わらなかった。
次。エジプトツアー御一行よりも先にDIOを殺そうとしたが、力の衰えている私では敵わなかった。
あるいは、私が仕留めようとした瞬間にことごとく邪魔が入る。
時には過去の自分、ポルナレフ、花京院、アヴドゥルに殺される事もあった。
次だ。
もう一度。もう一度、もう一度、何度でも
――
。
暗闇の中でふと俯くと、足元に腕輪が転がり落ちた。“空条承太郎”が残した腕輪だ。この腕輪の正体は分からないが、彼が残したものである以上、意味があると思ってきた。今の今まで、役に立った事はないが。
さて、もう何度繰り返しただろうか。
百を超えた辺りで数えるのを止めてしまったから正確な数は分からない。
――
他人を犠牲にしてどうにかしようとしていたあの男と同じにはなるまい。
――
過去の自分の前に現れた“空条承太郎”と同じにはなるまい。
最早意地としか言えない状況。
同じになるまいとしているはずなのに、その選択(殺人や外法)を選ばせようとしてくるのは、果たして私が掴むべき運命なのか。一つの結果に収束しているとしか思えない事象と世界。
葛藤して挫折して、常にそこから這い上がってきた。しかし、どう這い上がっても自分だけでなく徐倫も死ぬ。
親になった今なら分かる。私の前に現れた“空条承太郎”はこの運命を退けようとした。愛ゆえに。
あの“空条承太郎”もこうして繰り返したのかもしれない。結果、自分の世界は変えられないと、変わらないと気付いた。だからこそ別世界に縋り、私を殺しに来たのかもしれない。
空条承太郎がいなければ空条徐倫は産まれない。あるいは、ジョースターの血統とは無縁である他人の元に産まれ、同じ悲劇が回避できるなら、と。しかし、今それを完遂出来た所で救われるのは私の世界の徐倫や関係者だけ。
あの“空条承太郎”は永遠に救われない。
そうなったとしても、そうなると分かっていても、私は
――
おれは止まる訳にはいかない。
あいつにテメーの選択は間違いじゃあなかったと言ってやるまで
――
。
そして、そこからしばらくループし、ようやく腕輪の正体に気付く3。
これが突破口であり、6の残した手がかり。
《また きたのか》
「いいや」
《もう あきたのか》
「あぁ、テメーの遊びに付き合うのはしまいだぜ」
《いつから きづいていた》
「
――
テメーはおれを怒らせた」
腕輪を放り投げる。
そして、自身の死の直前。止まっていた時間が動き出す
――
。
「き、みは
――
」
今のプッチには私の背後にいる男が見えている事だろう。
「
――
“私”が時を止めた」
全盛期の維持は出来なかった。しかし、今度はプッチを止める手立てがある。
「お前の負けだ、エンリコ・プッチ」
オラオラされるプッチ。
『
…
ありがとう』
一陣の風が私の頬を撫で、徐倫の髪を揺らす。空耳かもしれないが、礼も聞こえた。
「やれやれ
…
そっちで子供と仲良くするんだな」
もう姿は見えないにも関わらず、あれはあの“空条承太郎”からの挨拶だ。そんな確信があった。
「とう、さん
…
?」
返事を返していると、徐倫が目覚めたようで私を呼んでいる。
「はぁ
…
いい所を全部持って行かれるとは思ってなかったけど
……
結果よければ全て良しって言うか
…
」
「帰るぞ」
「
……
ありがと」
手を差し出せば照れつつも握り返してくる。この手の温もりを離さないよう、心に刻んで生きていこう。
――
あいつの分まで。
END
※補足説明
《》のセリフはDIOのもの
全ての元凶であるDIOと6の関係。
全ては、DIO(天国に至ったIF。6のループによって生まれた分岐の果てであり、3世界のDIOではない)による時間停止とループ。全ては完全となったDIOにとって暇つぶしの戯れだった。
最初こそ自分の世界で徐倫の結末を変えるループを繰り返していたが、限界を迎え、ループから外れる外法に手を出した6。
しかし、6は摩耗していて、自ら望んで別世界へやってきたにも関わらず、それすら忘れてしまった。そんな中、3(別世界の空条承太郎)の前に現れ、彼の命を狙う。
6部軸になり、6が消えてもDIOとの関係は続いていて《返してもらう》との言葉は、6をループさせている力の話で、お前の負けという宣告。
窮地に陥っていた3も6と同じくDIOの手を取り、権利は移り、関係が続いていく。別世界を奪う足がかりにするために。
収束するのは何故か、運命は掴み取るものではなかったのか、と様々な事柄に気付き始める3。結果、どう足掻いても一点に収束するのは、DIOが手を出していたから。
そして、プッチとの最終決戦で元凶であるDIOをボコボコにしてからループを脱し、プッチをオラオラするため時間を止める。
その直前、3の背後にDIOがいて「君は
…
」と、承太郎に今までと異なる呼び方をするプッチ。
この時のDIOは天国に至ったIFなので、プッチが代わりに成し遂げようとしていた事を成し遂げた存在を目にした感動による隙。
6世界との因縁も、終幕。
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