Privatter+
Font
Serif
Sans Serif
Color
Light
Dark
auto
Font size
Large
Medium
Small
Language
Japanese
English
Sign in with Google
Sign in with ID and password
Account ID
Password
Sign in
Forgot password?
Create account
三毛田
2025-10-10 22:12:28
1081文字
Public
1000字5
Clear cache
41 041. 戸惑いは小さな足枷
41日目
恋心という足枷
己の行動が正しいと、確証を得られぬまま月日ばかりが過ぎていく。
違和感も感じないほど、微かなノイズから始まったそれは、足枷のように俺を縛る。
暗く冷たい空間で、物理的に繋がれていた頃のほうが、まだマシだと思えてしまうほどに。
戸惑いから産まれた足枷は、俺を縛って。油断すると、身動きが取れなくなる。
「丹恒先生、膝枕して~」
「これ、穹! お前はまた!」
ドカッと隣に座り、俺に抱き着きながら穹はそう言って。
すると、パムが怒りで耳を浮かせながら俺たちの前に。
「お前、今日は何をしたんだ」
「まだ何もしてないってば!」
「花瓶を倒して、花を戻しただけで水を拭いておらんじゃろう!」
思わずジトッとした目を向けてしまう。
「俺じゃないって言ってるじゃん!」
「じゃあ、誰じゃ!」
パムは俺に協力を求めるかのように、見上げてくる。
だが、俺の雲吟の術はそこまで万能じゃない。
なので首を横に振ると、ガクリと肩を落として。
「
……
片付け、俺も手伝うよ」
「そうか。頼んだぞ」
ポテポテ歩く背中を見て何かを感じたのか、穹は手伝いを申し出て。
彼だけでは心配なので、俺もついていく。
「俺も行こう。正直言うと、お前一人では心配だ」
「大丈夫! って言いたいけど、お願いします」
そう言って頭を下げ、俺の手を取る。
当たり前のように、俺の触れてきて。
驚いて肩が跳ねた。でも、彼もパムも気づいていていない。
それが嬉しくもあるが、寂しさもあって。
一瞬だけ苦しさを感じたけれど、大丈夫だ。と、己に言い聞かせ。
花瓶の水を入れ替え、花も活け直す。
「丹恒はセンスがいいな!」
「お前も悪くないと思うが」
「どちらもいいぞ」
パムからお墨付きをもらったので、ほっとする。
「疑って悪かった。これはお詫びじゃ」
差し出されたのは、ラッピングされたクッキー。
「ありがとう! 丹恒、一緒に食べよう」
「そうだな」
「飲み物は好きに持っていくとよい。オレはラウンジにいるからな」
「わかった」
ポテポテとあるって行く背中を見送り、飲み物を用意する。
穹には、スラーダを。自分用に、氷多めのカフェオレ。
「丹恒、ありがとう」
「どういたしまして」
「食べ終わったら、俺の部屋で膝枕してくれよ!」
「諦めてないのか
……
」
ちょっと呆れた声が出てしまった。が、仕方ないだろう。
「だってさぁ」
拗ねたように、唇を曲げて。
「なんだ?」
「丹恒が、好きだから。一緒に居たいなって」
カフェオレのカップを落とさなかった自分を、褒めたい。
Reaction
If you make a mistake, you can cancel it by pressing the reaction.
Custom color
Reset color
広告非表示プランのご案内