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三毛田
2025-10-07 22:17:13
1063文字
Public
1000字5
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38 038. 心の片隅に住み着いた存在
38日目
いつの間にか君がいる
故郷を追放されて、とある人物から銀河中を逃げ回り。最終的に落ち着いたのは、星穹列車。
ナビゲーターの姫子さんの護衛の傍ら、ジャンルも分類もバラバラなアーカイブの整理整頓や生物学者としての実績を積むために研究したりと日々忙しく過ごし。
それと同時に、開拓も進めて。
星間を漂う氷の結晶から、少女が出てきて皆であたふたしたり。
そんな彼女、三月も加わり前よりも騒がしくなった列車に少しだけ楽しさのようなものを見出してきて。
宇宙ステーションからの救援信号を受け、駆けつけたら青年が一人倒れていたり。
彼に人工呼吸をしようとして、それより先に目を覚ましたのでする必要はなかった。
そういえば。人工呼吸は寝かせて顎を持ち上げて気道を確保してからしないと意味がなかったと思い出し。
レギオンを撃退したと思ったら、終末獣が飛来して戦う羽目になり。
最終的に、青年・穹はヘルタに残らず星穹列車に乗車し、俺たちと共に旅をすることになった。
「丹恒、続き貸して」
「適当に持って行け」
「はーい」
人懐こさ全開の笑みをこちらへ向け、穹は俺の背中に何かを指で描いてから、枕もとの本を一冊抜き取って。
「丹恒は、おやつ食べに来ないのか?」
「今は必要ない」
「みんなで食べた方が美味しいって、聞いたんだけど」
「どうせ三月に聞いたんだろう。だが、ちょうど休憩しようと思っていたから付き合おう」
「ありがとう!」
本をポケットに入れ、俺の手を引いてラウンジへ向かおうとする。
「ちょっと待て」
彼を止め、アーカイブの編集画面を閉じる。
それから、そのまま手を引かれて向かう。
いつの間にか、彼の存在は俺の心の片隅に住み着くようになり。
それが嫌なのかと問われると、別にそうでもなく。
「丹恒も来たのか。珍しいのお」
とは言いつつも、パムは俺と穹の繋がれた手を見て納得したように頷いて。
「氷多めのカフェオレ。砂糖は少なめじゃったな」
お前のデザートは、ビターな生チョコケーキじゃ!
マグカップに入れて差し出されたカフェオレをちびちび飲んでいると、綺麗にカットされた茶色のケーキが皿に乗せられて目の前に置かれる。
「美味しそ~! いただきます! んぐぅ
……
」
「それは丹恒用だったんじゃ
……
穹用は、こっちのガトーショコラじゃ」
自分用だと勘違いした穹は、苦いとぐずぐず涙目に。
慌てて生クリームが添えられたガトーショコラを口へ。
「甘くて美味しい
……
ぴぇん」
「今度から、確認しろ」
「うん。そうする」
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