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ゆいしろ そう
2025-10-06 21:45:14
1339文字
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真遊のお月見
十五夜なので書きたくなって書きました
ーー家の屋根の上に並んで座る遊馬と真月。
今日は十五夜で、夜空には月が一際強く輝いている。
真月は持っている袋を遊馬に渡すーー
「真月、これは
……
?」
「はい! よかれと思って、お月見団子を作ってきました」
「すっげぇ」
ーー白くて綺麗に丸くなっている団子を見て、心を弾ませる遊馬。
そんな様子を見て、真月は少し頬を赤らめて微笑むーー
「えへへ、喜んでもらえて嬉しいです。ぜひ、味の感想も聞かせてくださいっ」
「おう。いっただきまーす!」
ーー食べやすいサイズなので、一口でパクッと食べるーー
「わー、おいしそうに食べ
……
」
「ぐ」
「ぐ? 遊馬くん、どうかしましたか!?
もしや喉に詰まらせて」
「舌がヒリヒリする」
「もしかして唐辛子かな」
「唐辛子!?」
「飽きないようにと、お団子の中に色んな味を」
「おいおい。まさかとは思うが、全部」
「もちろん! 遊馬くんが楽しいようにと、全力を出しましたので!!」
「そ、そっかぁー
……
真月ぅ、頑張るとこ間違ってるぜ?」
「頑張る。そうだ、すっかり忘れていました」
「何を」
ーーこれまたどこからか、カチューシャを取り出して。
そのまま遊馬の頭に装着するーー
「お月見といえばうさぎなので、うさ耳です」
「俺、こんなの似合わないって」
「うさ耳をつけてお月見をすると、良いことがあるんですよ!」
「本当、か
……
?」
「信じてください!」
ーー信じるという言葉に弱い遊馬は、なぜだか信じてしまう。
うさ耳をつけながら、次の団子を取り出すーー
「今度は大丈夫なんだろうな?」
「よかれと思って」
「うっ」
「遊馬くん!?」
「にっがぁ」
「ゴーヤ味ですか!?」
「な、なんでそんなものが団子に」
「合うのかなって思って」
「むしろ真月はどの団子が一番おいしかったんだよ」
「それはまだ出ていないので、当ててください」
「まだ食わせる気なのか?」
「僕、遊馬くんのために月見団子の勉強をして、
今日のためにたっくさん練習もしてきて、
それなのに食べられなかったお団子達は
……
」
ーー萎れてしまったお花のような真月を
遊馬は放っておけなかったーー
「わかったわかった! 食うよ」
「ありがとうございますっ」
「んぐ」
「どうですか?」
「んー、独特な味がする」
「おめでとうございます!! 大当たりの甘酒味です」
「これが当たりなのか? 真月は不思議なものを好むんだな」
「そうですか? 美味しいのに」
ーー手当たり次第、自分の口の中にいくつかの団子を放り込む真月。
どうやら多少の刺激物では動じないようだーー
「んっ、遊馬くんと食べるお月見団子はおいしいですね」
「まあ真月が楽しいなら、それでいっか」
「はい」
「新月と真月って、全然似てないな」
「そうでしょうか」
「だって真月はいつも笑ってて、イメージと違うし」
「ふふっ」
ーーふいに目を細める真月に遊馬の表情は少し悲しげになるーー
「たまーにそういう顔するよな」
「どういう顔ですか」
「なんでもねぇ」
ーー空を見ると、月が雲に隠れて見えなくなっている。
月は常に全てが見えているわけではない。
遊馬は真月に月を重ねて、何を思うのかーー
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