渋沢栄一翁を主人公をした新作能
顕彰能 青淵
観世能楽堂
2025年9月29日(月)18:00開演
司会:フリーアナウンサー 小松原亜矢子
■鼎談「現代社会と顕彰能」
二十六世観世宗家 観世清和
日本製鉄株式会社名誉会長 三村明夫
渋沢栄一記念財団理事長 樺山紘一
鼎談進行:
東京商工会議所北支部会長 越野充博
■演目解説
横浜能楽堂芸術監督 中村雅之
■顕彰能「青淵」
監修:観世清和
作:中村雅之
台本協力:小田幸子
狂言監修:野村萬斎
作調:亀井広忠
節付・形付:梅若紀彰
シテ/篤太郎:観世三郎太
前ツレ/慶喜:山階彌右衛門
後ツレ/悪鬼:関根祥丸
ワキ/朝臣:福王和幸
オモアイ/茶屋の亭主:石田幸雄
アドアイ/女甲:野村太一郎
アドアイ/女乙:石田淡朗
地頭:梅若紀彰
笛:松田弘之
小鼓:飯田清一
大鼓:亀井広忠
太鼓:林雄一郎
*・*・*
今年は新作能が多い気がしますが、今作はシテ三郎太さんだし、万作家も関わってるし、まぁせっかくだから観てみようかなと思い観てきました。
とはいえ、渋沢栄一氏のことは良く知らないので、事前にウィキペディア(笑)でササッと調べてはみた。とりあえず、お札の顔に選ばれるなだけはあるな、というのはよく分かった😅
そういう意味でも良いきっかけにはなったと思います。
今回は演能の前に鼎談があり、渋沢栄一氏に祀る話が色々と聞けたのですが、それよりも印象に残ったのは、只今私の中で好感度爆上がり中の宗家のこと。
【備考】通販生活のインタビューに答える宗家⬇️
https://www.cataloghouse.co.jp/household_goods/others/1108541.html
(これはまさに、“守りたい、この笑顔”である🥹✨)
“観世流の宗家で、この観世能楽堂の経営者でもある家元は、まさに能楽界の渋沢栄一!”と進行役から紹介されると、宗家は
「いやいや経営者だなんて、とんでもない!😵💦私はただの理事長なので💦💦」と、とっても謙虚な姿勢で対応してる姿が可愛かったです(笑)
やはり演能中のオーラの凄さと、普段とのギャップがたまらん😂笑
初めて拝見した時は立場とオーラの凄さに、おっかない人なのかなと思ったけど(苦笑)実はそうでもないらしい。
「風姿花伝を花伝書と言うのは間違いだからそう呼んではならないと研究者達が言うから敷居が高くなる。大事なのはそこではなく、もっと一般的に浸透してこそ世阿弥の言葉が活きてくるのではないか」
「研究者、あの方たちは家元ではないのです。家元は私なんです」
「だから家元の私がそういうものを鉋で削ってるのに、周りに邪魔されるんですよ💦」
…的な事を鼎談で宗家が仰っていて、宗家も能をもっと広い層に愛してもらえるように、勝手に高くなった敷居を下げようと日々戦っておられるのだな、と感じました😌
*・*・*
顕彰能「青淵」
曲名の「青淵」は、渋沢の雅号。
「大政奉還」の後、一藩主となった徳川家が下った静岡で、株式会社の原型である「商法会所」 を立ち上げて成功した渋沢篤太郎(後の栄一)の元に、東京へ戻り新政府に出仕するよう命が下る 。財政的に厳しかった新政府は、篤太郎の商才を利用しようと目論んだのだ。
徳川家への忠義と国家に関われることへの魅力の板挟みになった篤太郎だったが、主君である徳川慶喜から、国のため、民のために尽くすよう諭され、東京へ向かう。
東京では、篤太郎のことを頼みとしていた大隈重信(朝臣)が、待ちかねていて、飛鳥山の茶屋 ・扇屋で、無事の到着を祝い祝宴を張ることになっていた。気の早い大隈は、篤太郎が到着するのを待ち切れず、酒を飲み始め、女に舞(小舞「飛鳥山」)を舞わせる。
話が、飛鳥山の花見に及ぶと、大隈に促され茶屋の亭主が、八代将軍・徳川吉宗が一二〇〇本余りの桜を植えた故事を語る。語り終わると、ちょうど篤太郎が現れ、酒宴に入る。舞(小舞「王子の狐火」)を見ながら酒を飲んでいるうちに、篤太夫は気持ち良くなり寝込む。
すると夢の中に、悪鬼が現れ、私利私欲に走るよう唆すが、篤太郎は孔子の教えを盾として頑として応じない。さすがの悪鬼も諦め退散する。
夢から覚めた篤太郎は、「経済」の語源は民を救うことである事や「論語と算盤」に象徴される倫理ある経済活動の大切さを説く。最後に、国が交われば栄えるという願いを込め「栄一」に改名すること決意し、世界の平和と繁栄を祈り舞い納める。
(公演パンフレットより)
10月に行われる飛鳥山薪能からの依頼で作られたということで、その飛鳥山が舞台になっています。今回はその飛鳥山薪能での上演に先立って、世界初公開という形で観世能楽堂にて上演されました。
作者によると近代の人物を能にするのは難しかったそうですが、夢の中に悪鬼が現れるなど、現在能と夢幻能のいいとこ取りと言いますか、普通のお能らしさを保ちながら、上手くまとめていたという印象でした。
シテも若宗家でというリクエストだったので、渋沢栄一氏の若かりし頃を取り上げています。悪鬼の誘惑にも負けない強さ(信念)を持っている部分は、三郎太さんに合っていたと思います。
狂言方は、万作の会から石田親子と太一郎さんが参加。アイの存在もしっかり場面に活かされていたのは嬉しい限りです。
中でも淡朗さんは相変わらず上手くてほっこり。少しトーンの高い女性役だったけど、ムードメーカーみたいな感じ?主催公演でも石田親子の狂言が観れたら良いのになーと思います。
他にもお囃子がゴージャスだし、ワキ方も福王兄さんだし、いつものメンバーで安心して観れました(笑)
むしろ、見所の方がアウェーな空気だったかも💧
(いつもと客層が違いすぎて😂)
過去の観劇日記はコチラから⬇️
https://privatter.me/user/mijuppa
.
If you make a mistake, you can cancel it by pressing the reaction.