ながとぅ
2025-09-29 00:11:17
1437文字
Public JOJO
 

JOJO【エンジェルナンバー:3456】

たろさん四人が同軸でシェアハウスしている謎時空。通称、たろズハウス。
※スタンドはいません。
※久しぶりで6たろさんの口調が…分かりません…!!すみません…💦

 世界には自分そっくりの人間が自分を含め、三人存在しているらしい。
 数奇な事にそれが一堂に会して、ひとつ屋根の下で暮らしているんだから馬鹿な話もあったモンだと思う。
 一番驚くべきは、そっくりさんが自分を含めて四人いる事だったんだが。

 キャンセル不可でありながら抽選方式のシェアハウスに申し込み、顔を突き合せたら全員同姓同名。しかも、自分のそっくりさんだったなんて一体どんな確率を引けばこうなるのか。
 広いリビングに一触即発、剣吞で異様な雰囲気が漂う。誰が口を開いても戦争が起きかねない。
 しかし、最も年少であろう男子学生が痺れを切らし、ポケットから煙草を取り出す。

「おい、室内は禁煙だぜ。外へ行きな」

 私の右隣に座っていた白いコートの男によって制された。恐らく彼は私より僅かに年下だろうが、男子学生よりも年長だろう。

「チッ

 手にしていたソフトケースが中身もろとも握り潰される。

「時間の無駄だな

 確かにいつまでこんな事をしていても仕方がない。

「便宜上私が仕切るが同姓同名である以上、抽選番号で呼び合おう。異論はないな?」
……好きにしな」
「異論はねぇぜ」

 左隣に座っている最も年長であろう顔に縦一文字の傷がある男は黙したまま、手元の本に目を落としているばかり。僅かに頷いたような気もするが、気のせいだろうか。

「自己紹介と当番決めは夕飯時にでも改めて。今日は私が用意しよう」

 そうして、抽選番号で呼び合う事になったが、前途多難でしかない。

 さて、奇妙な共同生活のはじまりはじまり――




【エンジェルナンバー:6】

 今日の食事はハンバーグだ。ひき肉と玉ねぎを捏ね合わせている中、カウンターの向こうへ視線をやる。

「いい加減学習したらどうだ」

 仁王立ちしている5の目の前で正座させられているのは、3と4だ。
 自分と似た顔をした同じ名前の男達との共同生活も一ヶ月が経ち、異様なこの光景にも慣れたもの。

「おい、今回の喧嘩の原因は何だ?」
「4がおれのアイスを食った」
「おれじゃあねーって言ってるだろうが」
「テメーじゃあなけりゃ誰が食うんだよ!」
「証拠を出してから言いなッ!」
……と言った調子で平行線だ」

 言い分を聞いた所で思わず首を傾げる。
 アイスと言えば、一つ心当たりがなくもない。

「3、そのアイスはハーゲンダッチュか?」

 つい三日前、食べたアイスを思い起こす。
 もしかすると、原因は私かもしれない。

「あ?そうだぜ」
「バニラだな?」
「あぁ」
「食べたのは私だ」
「おい、テメーおれが楽しみにしてたモンを――

 怒り心頭と言った様子で3が立ち上がり、近付いて来る。

「待ちな。濡れ衣を着せておきながらハイ、サイナラとはいかねーぜ」

 しかし、4に肩を掴まれ、阻まれた。

「どきな」
「謝るのが先だろうが」

 額を突き合わせ、火花を散らしている。嫌な方向に火を点けてしまったかもしれない。

「5、今私は手が離せない。ハーゲンダッチュのホームパックを買って来てくれないか。3にはバニラを個別に三つ頼む」
「やれやれ

 私の財布を手に外出して行く5を見送り、ハンバーグの成形を始めるのだった。

「たかだかアイス一つで文句を言うんじゃあねーぜ!」
「テメー、学生の楽しみを奪って大人げねーと思わねぇのか!」

 ふむ、今日も実に平和だ。