沙里
2025-09-28 23:10:15
719文字
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年下なりの矜持の持ち方

ルーさんと2主くんの雑談

「お前、俺のことを子どもだと思っていないか」
 ぱちくり。瞬きを表現するならそういう文字列。
 寝耳に水、と顔に書いてある。
「こんな大きい子ども、俺イヤなんだけど」
 半眼で言われる。奇遇だな、俺も嫌だ。
「お前が小さいだけだろ」
「俺は小さくないぞ? ルーが大きいだけだぞ?」
 主観的主張は無視しておくことにした。
「で、どうなんだ?」
 再度問い返すと、うーん、と腕を組んで考え込み始めた。そんなに大層なことか?
「子どもとは思ってないけど、年下なのはそうだし、助けてもらってる身分だから、それなりに気を遣ってたりはするんだけど、それが子ども扱いかって言われたら受け取り方によってはそうなのか?」
 知らねーよ。俺に聞くなよ。
 やや早口で言われると、ドン引きまでは言わないにしても、少々引く。
 ただ内容はまともだったので、仮にでも組織のまとめ役をやる人間なのだと納得はいった。
「少なくともルーのことを、子どもだとは思ってないよ。リオやローラは子どもだと思うけど」
 どこかほっとすると同時に、そこと比べればこの街の大半は子どもではなくなるのでは? という疑問が擡げる。
「せめて学生と比べろよ」
 思わずツッコミを口にしてしまったが、確かに、と納得して頷かれた。納得するのかよ。
「だいじょうぶ」
 ぽん、と肩を叩かれる。
「ルーのことは、頼りにしてるよ」
 人懐こい笑顔で、何の根拠もないくせに自信満々で。だからこいつの周りはいつもうるさいのだろうと思った。
「人たらしが」
「何か言ったかー?」
「なんでもねーよ」
 そのうるささにも慣れてきて、こんなくだらない話ができる程度には、俺も絆されているということだ。