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A4
2025-09-25 07:18:31
637文字
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助手2号のお兄ちゃんのイトアキ
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入水未遂/ 助手2号のお兄ちゃんのイトアキ
書き散らし
入水未遂
夢を見た。
ライトが砂浜を歩いている。
夜の静寂の海は月明かりを映してあたりを白く照らしている。
アキラはライトの名を呼んだ。
しかし音は震えず伝わらない。
だからライトもこちらに気づかない。
何度呼んでも彼は振り向かず、海の中に入っていく。
消えてしまう。
アキラは走った。
砂に足を取られ転びそうになる。
手をついてなんとか踏ん張って、ライトに近づこうとする。
1度だけライトが振り返る。
逆光で表情が見えない。
しかし、わかった。
見たいのはそんな表情ではなかった。
目覚めて、アキラは着ていたTシャツを握りしめた。汗でぐっしょり濡れている。
外を見るとまだ空は暗い。
隣でライトが寝ていた。
穏やかな寝顔だ。
アキラはその鼻をつまんで呼吸をとめた。
「
……
ハッ!?」
もがいてライトが目を開ける。
アキラの顔を視認して、起き上がった。
「ひどい起こし方だ」
ぼやくのを聞き流して、アキラはライトの腕を持ち上げた。重い。それを自分の体にまきつけて、胸に頭を預けた。
「なんだ? こわい夢でも見たのか?」
ライトはやさしく話しかける。耳に髪の毛を掛けて、指が耳朶を撫でる。
アキラは何も言わず、彼の腕の中で微睡む。
夢の話はしない。
もし彼が温かく柔らかな水の中に入っていく時は、自分も入ろう。
足をすくって転ばせて邪魔をしよう。
朝日が差し込んだら、「おはよう、世界は楽しくて面白いよ」と伝えよう。
変な顔をされても構わない。
ただ、抱きしめよう。
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