癒羽琉(ユウル)/由羽(ユウ)
2025-09-07 00:19:21
1834文字
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Caught〜誤解〜

DMC5 本編 ミッション8 ネロがニコに電話をかけた際のムービーにて。
落ちてるエロ本を読んで持ち去ったネロ疑惑
をもとに考えたギャグなネロキリ+ニコのお話です。
(笑)


 悪魔絡みの騒動もひと段落し、愛する彼女のもとに帰れることに、俺はニコが運転するバンの中で胸を踊らせていた。
 もとに戻った腕を見せたら、どんな反応をするのだろうか。今夜はどう過ごそうか。そんなことを考えつつ、彼女の温もりを肌に感じることを楽しみにしていた。

 そして、無事に帰宅。
 ガレージにバンを停めてる音に気が付いたのか、キリエは満面の笑みで家から飛び出し、駆け寄ってきた。 
 その姿を見た俺は、愛おしさから一刻も早く彼女を抱きしめたくて、ニコがバンを停め終わる前に助手席から飛び降りる。
 そして、俺の胸に勢いよく飛び込んでくるキリエの体を受け止め、力強く抱きしめた。
 その時だった。俺のコートの裏からバサッと物音を立てながら、地面に何かが落ちた。
 それは、ユリゼンと戦う前、ニコに電話をかけた場所に置かれていた雑誌。金髪の美女が表紙になっている、グラビア誌だ。
(あ、そういえばこの雑誌、読みかけだったし、とりあえず持ち去ったんだよな)
 呑気にそんなことを考えているとき、足元に落ちた雑誌をキリエがゆっくりと拾い上げる。そして、その場でページをパラパラとめくり、読み始めた。
「どうして、ネロがこんなものを持っているの?」
 雑誌の中を見たキリエの声が急に暗くなる。
 そのことに疑問を抱きつつ、俺は口を開いた。
「ニコに電話をかけようと思ったら置いてあって、ニコが来るまでの間、暇つぶしに読んでたんだ。読みかけだったし、そのまま持ち帰ったんだけど……
「ふーん……世界が大変なときに、こんなものをね……
「?」
 キリエの言葉に、俺は首を傾げる。
 途中までしか読んでなかったが、“こんなもの”と言われるような内容だっただろうか。
 確かにグラビア誌ではあるが、モデルのインタビュー記事が載っていたり、人気のダイエット特集や、華やかで少しセクシーな衣装を身に纏ったモデルの写真が載っているだけの、普通の雑誌だった。
 俺は、キリエが凝視している雑誌のページをそっと覗き込む。
「?!」
 キリエが開いているページを見て、俺は驚いて目を丸くした。
 雑誌の終盤、なんとそこには、俺が途中まで読んでいた記事や写真とは正反対の、大事なところしか隠していないような衣装を身に纏っているモデルの写真が掲載されていた。
 俺はキリエから咄嗟に雑誌を手に取ると、最後のほうのページだけをパラパラとめくった。
 ページの終わりに近付くにつれ、より大胆でセクシーで際どい写真が増えていく。
 ラストのページはほぼ裸のような、アダルト雑誌に掲載されてもいいレベルの写真だった。
 こんな雑誌だとは知らなかった。誤解を解かないと。
 そう思ったのも束の間。俺の手から勢いよく雑誌がキリエに奪われる。 
 恐る恐る彼女のほうを見つめると、顔は笑っているが、どす黒いオーラを放っているキリエの姿があった。ほんの少しの嫉妬が、静かな怒りの形になって現れている。
 俺はそんな彼女の姿に背筋が強張り、体を小さくしながらその場にゆっくりと正座した。
「暇つぶしとはいえ、仕事中にこんなもの読むなんて……
 キリエは雑誌をチラリと見上げ、低く静かに呟く。
「ネロも……やっぱり、男の人ね。こういうの好きなんだから」
 言葉は柔らかいが、口元に残る微笑みの裏に、静かで鋭い怒りを感じた。
「いや……その、本当に普通の雑誌だと思ってたんです……
「だとしても、表紙の時点で“そういう雑誌”って、察しはつくでしょう?」
 その言葉に、俺は胸がぎゅっと締め付けられる。
「それはその……多少は大人な雑誌だと思っていたけど、ラストのほうで際どい写真があるなんて、知らなかったんです……
「それにしても、気が緩みすぎじゃないかしら?」
「ぅぅっ……
 低く静かに呟くキリエの言葉に、俺はただ俯くしかなかった。

 本当に本当に、単に暇つぶしに目の前に置いてあった雑誌を読んでいただけだったのに、こんなことになるとは。
 俺は、運転席からいまだに降りてこないニコに助けを求めるように、視線を横目に送る。
 だが、ニコはこちらの様子を面白おかしく、呑気にタバコを吸いながら見つめているだけだった……






(誤解なんだよキリエ……!あれはエロ本じゃない!)
(もう!そうやって開き直るの?!)
(違うんだ!キリエエエエ!)

(私はいつになったら降りられるんだ?)