Privatter+
Font
Serif
Sans Serif
Color
Light
Dark
auto
Font size
Large
Medium
Small
Language
Japanese
English
Sign in with Google
Sign in with ID and password
Account ID
Password
Sign in
Forgot password?
Create account
癒羽琉(ユウル)/由羽(ユウ)
2025-05-13 20:15:33
1732文字
Public
Clear cache
怯える二人に愛の贈り物を⑤ 番外編
本編とは別の番外編。
ネロが指輪などをお礼を兼ねて、ダンテの事務所に訪れたある日の午後のお話。
ネロがダンテに贈ったものとは……?
(笑)
【怯える二人に愛の贈り物を】⑤ 〜番外編〜
キリエと初めて体を重ねた日から数日後。ネロは指輪のことや彼女との関係性を後押ししてくれたお礼を兼ねて、ダンテの事務所へと出向いていた。
「ダンテ、大したものじゃないけど、フォルトゥナで人気のケーキ屋さんで色々買ってきたんだ。よければ食べてくれ」
「お、わざわざすまないな。ありがたく頂くよ」
ダンテはネロからケーキが入っている箱を受け取ると、ソファーに腰をかけるように促した。
「これはあとで、ゆっくり食べるとするか」
そう呟いたあと、ダンテは冷蔵庫にケーキが入っている箱をしまい、ネロの向かいのソファに自身も腰をかけた。
「で、その様子だと、無事に初体験を済ませたみたいだな」
どこか清々しい表情をしているネロの様子を見たダンテは、口元を緩ませながら彼に話しかけた。
「おい、いきなりその話題かよ
……
」
相変わらず直球な奴だなと思いつつ、ネロは頬を赤く染めながら静かに頷く。
「ハハッ。照れちゃって
……
。まだまだ若いな、ネロも。まぁ、これ以上のことは深く聞いたりしないさ。安心してくれ」
「聞かれたところで、話すつもりはないけどな。それより、俺が今日ここを訪ねた理由は、これのことなんだ
……
」
そう言うとネロは、左手の薬指にはめている指輪を見せるように、ダンテの前に手を差し出した。
「おっ、あれからずっとつけてくれているのか」
「あぁ。依頼に行く時は、無くしたり壊したりしたくないから外しているけど、それ以外の日はずっとつけてるぜ。もちろん、キリエも」
「それは嬉しいな。俺の宝物だからな。
……
大切にしてくれよ?」
「あぁ、もちろんさ。だけど、本当にいいのか?こんな大切なものをもらってしまって。親の形見なんだろ
……
?」
親の形見。その言葉にダンテはほんの少し寂しげな表情を浮かべたが、すぐに柔らかな笑みをネロに向けた。
「いいんだ。俺がずっと持っていたところで、使い道もないしな。それに、大切なものだからこそ、二人に贈ったのさ。ネロとキリエちゃん、二人にはずっと一緒にいてほしいからな」
「ダンテ
……
。ありがとう。こんなに大切なものを
……
俺とキリエに
……
」
「別にいいさ。それに、これは俺からの早めの結婚祝いみたいなものさ。本当に結婚するその日まで、お前自身で大好きな人に結婚指輪を贈る日まで、その指輪はつけておいてくれよ」
そう言ったあと、ダンテはソファから立ち上がり、冷蔵庫にしまってあるケーキを取りにいった。
「あぁ
……
もちろんそのつもりだよ」
ネロは、左手の薬指に光る指輪を見つめながらそう呟いた。
その呟きがダンテに聞こえたか定かではないが、ダンテはネロに背を向けながら一瞬微笑むと、ケーキの入った箱とフォークや皿を手に持ち、再びソファへと腰をかけた。
「さてと、せっかくだし、お前が持ってきたケーキを頂くとするか」
ダンテは皿とフォークをネロに手渡すと、ケーキの箱をそっと開けた。
「おっ!うまそうだな!俺の好きな苺尽くしじゃねえか!」
箱の中は苺のショートケーキ、苺のタルト、苺のミルクレープ、苺のロールケーキなどが入っており、苺尽くしの複数のケーキを見たダンテは、目をパァッと輝かせた。
「喜んでもらえてよかったよ。今、俺がお前にできる贈り物は、これくらいだからさ
……
」
「いやいや、十分だよ。なんなら、今までで一番嬉しいくらいさ」
「ははっ。それは尚更、嬉しいな」
「さてと、早速食べようぜ!俺はどれにしようかなぁ
……
」
ダンテが子供のように目を輝かせながら数々のケーキを見つめている様子を微笑ましく思いつつ、ネロはいつか訪れる輝かしい未来の光景を思い浮かべながら、ダンテに声をかける。
「なぁ、ダンテ
……
」
「ん?」
「その
……
まだまだ先のことかもしれないけど、ウェディングケーキも苺尽くしにするから、絶対結婚式にきてくれよな
……
なんて」
「あぁ、もちろんだよ。必ず行くさ」
そう会話を交わしたあと、互いに選んだケーキを皿に取った二人は、苺の甘酸っぱい味を楽しみながらゆっくり過ごしたのだった。
***
ある日の午後、ダンテにとって最高の贈り物を頂いた日となった。
了
Reaction
If you make a mistake, you can cancel it by pressing the reaction.
Custom color
Reset color
広告非表示プランのご案内