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癒羽琉(ユウル)/由羽(ユウ)
2025-02-06 20:41:27
3297文字
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tears〜成長〜
4ダンテ &4ネロVSシャドウ(初代)
メインです。
【tears〜成長〜】
各地を周り悪魔退治をしてきたダンテとネロ。
彼らは今、最後の依頼場所となる荒れ果てた廃墟が佇む街に、足を踏み入れた。
別の地方や街に避難をしているのか、そこに人の気配は一切なかった。
「さてと、ここが山場になるかな」
そう言うとダンテは愛用の銃、コヨーテ・Aに魔力を溜め込んだ。長年の経験からか、早速自分たちを待ち構えている悪魔がどのようなものなのかを瞬時に察した。
ダンテが銃に魔力を溜め込んだのを見て、ネロも自身の愛用の銃、ブルーローズに魔力を溜め込んだ。
その瞬間、暗闇の中から赤くギラっと光るものがこちらを睨むように見つめてきた。悪魔の瞳だろうか。その数は十個ほどあるだろう。
「ハハッ。親玉の前に、まずはお前たちの相手か。久しぶりだな、シャドウ」
ガルルル
……
ダンテがそう言うと、赤い眼を持つ黒豹の悪魔がうめき声を出しながら、六匹姿を表した。
(これがシャドウか
……
)
見た目はどこか可愛らしい猫にも思えるが、闇雲に斬りかかるだけでは倒せない敵というのを、ネロはダンテから事前に聞いていた。
「ネロ、コイツはなかなか厄介だぞ」
「あぁ。分かってる」
「さてと、いくか」
そう言ってダンテがシャドウの群れに銃を向けたと同時に、三体のシャドウが体を刃の姿に変形させ、回転しながらダンテとネロに向かって突進してきた。
「おわっ
……
!危ねぇ
……
!」
「気をつけろ!ソイツは動きも素早い。エネルギーを溜めて銃を撃ち込むんだ。そうすりゃ、弱点のコアが出現する」
「了解!」
ギリギリのところで攻撃を避けた二人は体勢を立て直すと、シャドウと睨み合った。
(同時に複数相手をするのは危険だな。一体ずつ、確実に仕留めていくしかない!)
ネロは口を大きく開けて噛みついてこようとしたシャドウの攻撃をかわすと、背後からブルーローズのチャージショットを撃ち込んだ。
(これでどうだ
……
)
しばらくすると、チャージショットを撃ち込まれたシャドウの体は爆発し、弱点のコアが出現した。
(よし、この隙に
……
!)
ネロは愛用の大剣、レッドクイーンのイクシードを全開にすると、コアへと斬りかかった。
黒いモヤが外れ、赤い体となったシャドウ。レッドクイーンによる攻撃をくらい怯むかと思いきや、先ほどよりも激しい動きでネロに襲いかかってきた。
「
……
!クソッ!」
ネロを飲み込もうと、大きく口を開けて噛みついてこようとするシャドウ。捕まってしまえばきっと、大惨事になってしまうと本能的に感じたネロは、シャドウの悪あがきのような攻撃をひたすら回避した。
それからしばらくするとシャドウが動きを止めた。そして、自身の体を大きく爆発させながら、消え去っていった。
(最後に自爆するタイプか
……
。とりあえず、一匹仕留めたな)
そう安心する間もなく、別のシャドウがネロに向かって槍を突き出してきた。
「っ
……
!」
その攻撃をギリギリのところで避けたネロ。ネロは再びブルーローズのチャージショットをシャドウに向けて撃ち込もうとした。だが、その時だった。
「なかなか苦戦しているようだな、ネロ」
ダンテがネロに向かって突き出したシャドウの槍の上に乗り、そのシャドウに向かってエボニー&アイボリーを連射した。
あっという間に現れるシャドウの弱点のコア。ダンテはそのコアに力強くスティンガーをしたあと、体を赤くして暴走したシャドウの攻撃を避けながら、黒いモヤがかかっているシャドウの方へと誘導した。
しばらくすると、暴走したシャドウは大爆発を起こし、その周辺にいた黒いモヤがかかっている二匹のシャドウをその爆発に巻き込んだ。
爆発に巻き込まれた二匹のシャドウは弱点のコアを出現させ、ダンテに襲いかかろうとする。
ダンテはまるで、猫と戯れるかのように暴走するシャドウの攻撃を華麗に避けては、隙を見て銃を撃ち込んでいた。
(
……
あと、一匹か)
ダンテが二匹のシャドウを同時に相手にしている最中、ネロはどこかに潜んでいる最後の一匹のシャドウの気配を探っていた。
(さっき、自分が倒したので一匹、それと同時にダンテが一匹倒してたな。そのあとにダンテがまた一匹倒して、今はまたダンテが二匹同時に相手をしているから、どこかにあと一匹いるはずだ
……
)
ネロは全神経を集中させ、最後の一匹のシャドウの気配を探り続けた。
ガルルル
……
その時、背後からシャドウのうめき声が聞こえた。
ネロを背後から襲おうとしているのか、シャドウはゆっくりと近付いてくる。そして、シャドウはネロに向かって鋭い槍を突き出した。
「
……
甘いな」
ネロはシャドウの槍を飛んでかわすと、先ほどのダンテと同様、シャドウの槍の上に乗った。
「お前、槍の上に乗られると硬直するんだろ?」
そう言うとネロは、あらかじめ最大限に魔力を溜めておいたブルーローズのチャージショットをシャドウに撃ち込んだ。同時に、ネロはシャドウに向かって右腕を伸ばした。
(ここだな
……
)
ネロはシャドウのコアを掴むと、それを自身の元に一気に引き寄せた。
シャドウは、ネロを巻き込むため瞬時に爆発しようとした。
だが、それこそがネロが狙った作戦だった。
ネロはシャドウが爆発する寸前、地面に思い切り叩きつけたあと、爆発に巻き込まれないようにある程度の距離を取り、レッドクイーンを振り回して爆風から身を守った。
最後の一匹のシャドウをネロが仕留めたと同時に、ダンテがネロの元へと近付いてきた。
「なかなかやるじゃないか、ネロ」
「
……
倒した数はダンテの方が上だろ。俺は一匹相手にするのがやっとだったぜ」
ダンテの戦いを見て、彼との実力差に悔しい想いをしたのか、ネロは少し俯きながらブルーローズをホルダーにしまった。
そんなネロの心情を察したのか、ダンテは彼の肩にそっと手を置いた。
「いや。十分やったよお前は。俺の戦いを見て、シャドウの弱点を瞬時に見抜いたんだろ?」
「
……
まぁな」
「自分では気付いてないかもしれないが、お前は確実に強くなっているし、成長していると思うぜ。戦い方もだけど、身も心もな」
「
……
」
「これくらいのことで落ち込むことはないさ。俺とお前じゃ、経験の差がある。それはしょうがないことさ。だけどな」
「
……
」
「お前にしか出来ないこと、戦い方があるだろ。俺にはお前みたいな馬鹿力は出せないぜ」
そう言うとダンテは、ネロの右腕をそっと掴んだ。
「その馬鹿力を、最後の敵に最大限にぶつけるんだ。いいな」
ダンテの言葉を聞き、ネロは気持ちを切り替えるため深呼吸をすると、強い眼差しでダンテの瞳を見つめた。
「あぁ、そうだな。こんなところで、弱気になってる場合じゃない。俺、最後まで戦うよ。ダンテと共に」
「ハハッ、それはとても心強いな。だが、最後に確認する」
「
……
」
「今回の騒動は、魔帝ムンドゥスが引き起こしたものだ。俺が数年前、次元の狭間に追いやったんだが、人間界に乗り込む機会をうかがっていたみたいでな」
「
……
」
「奴の気配を探る限り、弱っている状態で無理やり復活してきた
……
ってところだろう。だが、それでも奴は相当強い」
「
……
」
「この先、どうなるか俺でも分からない」
「
……
」
「それでも、一緒に戦ってくれるか?ネロ
……
」
ダンテの話を黙々と聞いていたネロ。彼の問いかけに、ネロはなんの迷いも見せず、強い眼差しのまま頷いた。
ネロの覚悟を感じたダンテは、彼の肩を叩いたあと行く先へと体を向けた。
「
……
よし、行くとするか」
「あぁ。早くぶちのめしてやろうぜ」
ダンテとネロは、荒れ果てた道を二人並んで歩き始めた。
視線の先に佇む廃墟の街には、空間にできた亀裂から稲妻と共に三つ目の悪魔の姿が見えた。
(キリエ、早く帰るから)
彼女を想う気持ちが、一筋の雫となってネロの頬を伝う。
(ネロ
……
お前なら大丈夫だ。必ず無事に帰ろう)
ネロの涙を横目に見たダンテは、改めて自身も守るべき者のために戦う決意を抱いたのだった。
END
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