roku
2025-09-10 07:58:28
1021文字
Public 松エジ
 

ポッキーの日【松エジ】

・松エジがポッキーゲームする話

pixivから移動(2024.11.11掲載)

「ポッキーゲームしましょうよ!」
仕掛けたのは沢北。談話室で深津と一之倉が今日はポッキーの日だと沢北に教えたのがきっかけだった。
松本の部屋に押しかけ、赤い箱を目の前に差し出した。松本はもちろんどういうゲームかは知っていたが、そこに何の意味があるのかを見い出せず、「くだらねぇこと言ってねぇで部屋戻れよ」と沢北の肩を掴んでくるりと方向を変えると、その背中を押した。
「あ!負けるの嫌なんすね?」
顔だけで振り返った沢北が目を細めてにやりと笑う。
「あ?誰が負けるって!?」
「松本さんでしょ?」
「負けるわけねぇだろ!」
松本は沢北の手から箱を奪い中身を取り出すと、すぐさまチョコのついた方を咥えて「ん」と沢北へ向けた。
「あ!チョコの方ずるい!!」
「どっちだって一緒だろーがよ。そっちから食ってチョコに到達しろよ」
………まぁ、そーっすけど
不服そうに呟いて、沢北はチョコのついていない持ち手(?)の部分を咥える。
………っ!!」
「ん?」
…………ち、ちか、くない?」
「思ってたよりは近いな」
顔色ひとつ変えない松本に対して沢北の顔はみるみると赤みを帯びていく。そんな沢北を気にすることもなく松本は一口食べすすめた。
「ゔっ!」
沢北は思わず後退ったが、すぐ後ろの扉に背中がぶつかりそれ以上下がることができない。フッと鼻で笑った松本がさらに一口ポキッと音を立てて近づけば、きゅうと目を閉じた沢北。その瞬間、咥えていたポッキーごと食べられた唇。
「ん〜!!」
「ははっ!」
唇を離した松本は口の中のポッキーを味わった。そして沢北の手を取り、「ごちそうさん」と沢北の顔と同じ色をした箱をその手にポンと乗せた。
……もっかいっす」
「あ?」
「まだここにポッキーあるんで!」
「別にいいけどお前の負けだろ?」
「そんなのわかんないし!」
「わかるだろ……ん?」
「何すか?」
松本は、先にポッキーを口から離した方が負けであるというこのゲームのルールを思い出した。だがそれを口にすれば、引き分けだの負けてないだのと騒ぐことが目に見えているので「何でもねぇ」と濁した。とりあえず沢北が納得しないので、もう一回戦やったが結果は同じであった。

翌日、深津と一之倉からルールの詳細を聞いた沢北が「松本さん!オレ負けてないじゃん!!」と騒ぎ立てたことで、松本と沢北がキスをしたことがその場にいたみんなの知るところとなった。