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A4
2025-09-02 23:46:10
1255文字
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助手2号のお兄ちゃんのイトアキ
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無用な心配/ 助手2号のお兄ちゃんのイトアキ
書き散らし
アキラは激痛で飛び起きた。
夢を見ていた。途中までそれは楽しい内容だった。よく覚えていないが悪夢ではなかった。
ブランケットをめくって片足を上げようとする。足の裏が引きつっていた。俗に言うこむら返りというやつである。これには身に覚えがあり、体を酷使するとこうなる。起き上がって足の裏を揉む。少し痛みが緩和したところでベッドから降りて、ひょこひょこと片足をかばいながら水差しの置いてあるところまで歩いた。すると、背後に気配がして腰から抱えられた。
「どこに行く」
聴いただけで寝ぼけているとわかる、くぐもった声だ。
アキラはじたばたと身をよじった。
「水を飲みに行くだけだよ」
「そうか」
「腕、離してくれないかな」
「連れて行ってやる」
「頼んでないんだけれど
……
」
アキラの体を抱えたライトは聞く耳を持たなかった。アキラは仕方なく身を委ねる。そうこうするうちに、また足の裏が攣った。
「いた、いたた
……
」
声を上げたところで痛みが消えるわけではないのだが、気は紛れる。が、ライトは慌ててアキラの体を下ろすと顔をのぞき込んできた。
「大丈夫か」
「うん」
「どこだ。腰か」
「あのね、別にセックスで痛くなったわけじゃないから。足が攣ったんだよ。水を飲んでしばらくしたらよくなる」
「そうか」
薄暗い部屋の中であからさまにほっとした表情をしたライトに、アキラは微笑んだ。これは作り笑いで、サービスである。
「飲んだら戻るから、ライトさんは寝てていいよ」
「無理はしてないな」
「はいはい、してないしてない」
アキラは嘆息した。この心配はなんなのだろう。ライトを置いて水差しを片手で傾けコップに水を注ぐ。水はぬるく、喉を通り過ぎた。視線だけを動かしてライトの様子を確認すると、彼はベッドに寝転がっていた。
寝る前まであそこで体を繋げて汗だくになっていたのだ。情事の内容を反芻しながらアキラは水を飲み干し、ベッドに戻った。ライトの体をまたいでベッドの奥へ行き、ブランケットを二人の体にかけた。ライトが顔をのぞき込んでくる。それをにらみつけた。
「アキラ」
「何回もしてるのに、加減がまだわかんないのかなあ」
「あんた、足を引きずってたんだぞ」
「水分不足ミネラル不足なだけだよ。僕の体をいいようにしてるからって、ライトさんはちょっとうぬぼれてるよね」
「なんだと」
「無理させたから僕の調子が悪いって思ってるんだろう。そりゃ、あなたに比べたらひ弱だし体力もないけど、なんでもかんでも自分のせいって思うのは傲慢だ」
「む
……
」
「わかったら、いい子だからちゃんと寝てね。たくさん喋ったから僕ももう眠い」
「う
……
」
「おやすみ、ライトさん」
言いたいことを言ったので気分は晴れやかだ。それに相反して、ライトは煮え切らない表情である。
気にせず、彼の腕を胸に抱いた。
「おやすみ、アキラ」
ため息とともにささやくような声が降ってきて、アキラはいっそう強く、腕を抱きしめた。
まったく、手のかかるチャンピオンだった。
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