ニッポンの伝統文化である茶の湯というものを体験してみたくなった。私は長らくそれを温泉の種類の一つだと思っていたため、探してもなかなか見つからなかった。そのうち、お茶を使った薬湯の一種を見つけて、満足していた。
なるほど中華でお茶を使って煮込む料理があるが、あれになった気分を味わってスッキリとして日々の疲れを落として日常に戻った。
そのあと茶の湯体験をその道のマニアに嬉々として自慢したときに、私は自分の間違いに気がついた。最初は皆笑って聞いていたが、徐々に首を傾げる場面が増えていった。
建物の話から既に違和感を覚えていた。そのあと味の話をし始めたときに、いよいよ私の知っている茶の湯とは違う話をしているのだと気がついた。温泉の水は普通は飲まないものだ。如何に玄人だと言ってもテイスティングまではしないものだ。体に悪い成分も入っているのだから。
恥を忍んで、私は彼らに茶の湯とは何かと尋ねた。
温泉と街が得ていた話は、大いに受けた。おそらく今後一生擦られ続けるネタになるのだろう。それと引き換えに私は正しい知識を手に入れた。
それが飲み物であることを理解した。正確には特定の飲み物を飲むときの一連の建物や動作や決まりごとのことらしい。
私は改めて本当の茶の湯を味わうために、近隣を調べた。やっていないわけではないが、本格的なお稽古になってしまうらしかった。そこまで気合を入れて取り組むほど、興味が強いわけではないし気が引けた。
大抵、観光地までいかないと一日で軽く体験できるようなものはないらしかった。
そんな中で、私はついに茶の湯モーニングコースというものを見つけた。チケットを買って当日現地にいくとATMコーナーくらいしかない小さな建物が私を出迎えた。
話に聞いていた通りだと私は感動した。頭を下げて入り、抹茶パウダーをお湯と合わせて泡立てたものを啜るようにして飲むのだ。
今はもう存在しない星の文化が、こうしてあらゆる場所で経験できるのは素晴らしいことだ。
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