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2025-08-27 09:11:37
2772文字
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ヴァンアニ
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頼れる背中
ヴァンアニだけど、甘いより信頼系のお話。時系列は気にするな!!
なんて言うか慣れなかった。一言で言うとそう
言うしかない。ヴァンは後ろを必死に着いてくる
アニエスを見ながら、そんなことを思っていた。
ヴァンは様々な理由が重なり、強制的に助手を
取る羽目になった。それ自体は仕方ない。
なってしまったからには受け入れて行動するしか
ない。そう思って行動していたヴァンはアニエスを
チラリと見た。正直言って常に一緒にいるって
ことは慣れないな。こんなことなら、師父から色々教わるべきだったか。そんなことを思っていたら、ザイファにメールが届いた。開いて確認すると、
どうやらジンからだった。
「げっ
…
。」
「どうしたんですか?ヴァンさん?」
露骨に嫌そうな顔をしたからだろうか。そんな
ヴァンを不思議そうにアニエスは見てきた。
アニエスにヴァンは理由を説明するために
ザイファに送られてきたメールを見せた。
「魔獣退治ですか
…
。」
「たっく
…
あのヤロウ
…
。雑用を押し付け
やがって
…
。」
「あはは
…
。でも、緊急じゃないみたいですし
…
。どうしますか?」
「そうだな
…
。」
ヴァンは数秒考えたのちに嫌らしい笑みを浮かべて
言った。
「アイツに恩を売っておくのも悪くねぇ。4spgを一通り終わらせたら、地下通路の魔獣を討伐するぞ。」
今日の4spgは全部で4つ。どれも簡単なことも
あったが、午前中に全て終わりそうだった。
「予想以上にはやく終わりましたね。」
そう言ってくるアニエスをヴァンは驚いた顔をして
見ていた。
「あの
…
私の顔になにか付いてますか?」
「いや、上手く解決出来たなと思ってな。
特に交渉力の方は関心したぜ。」
それはヴァンの心の底からの素直な気持ち
だった。アニエスに仕事に慣れて貰うと
いった理由からヴァンはアニエスに
いくつか仕事を任せてみることにした。
難しそうなら、ヴァンがやっているのを
アニエスが見て学ぶ方向に切り替えようと
思っていたがー。アニエスは初めてと
思えないぐらいスムーズに4spgをこなして
いた。依頼者が依頼してきた内容には詐欺に
あったから、物を取り戻して欲しいなんて物も
あった。アニエスは悪意に塗れた詐欺師に一歩も
怯まず、いい落とし所を提案していた。
落とし所については、まだ甘い場所があったので
ヴァンがサポートした部分はあったが交渉の部分は
アニエスの手腕であり、解決したのは
アニエスの力だとヴァンは思った。
「ありがとうございます。でもー。」
「でも?」
「まだまだですね。落とし所については
ヴァンさんにサポートして貰っちゃいましたし。」
これもヴァンは驚いた。アニエスをサポート
したが、気づかれないようにさりげなくやった
つもりだった。
「ま、それに気付けたってだけで上出来だ。
さてと
…
。面倒くさいがー。魔獣討伐に行くか。」
ヴァンは討伐魔獣が現れている指定の場所に行く
途中の魔獣を蹴散らしながら、歩いていた。
勿論警戒は怠っていない。アニエスに何か危険な
ことはないか常に確認はしていた。だが、それ以上
に変な感覚だった。そう思ったのはアニエスが予想
以上に頼りなったからである。物理があまり効か
ない魔獣はヴァンが囮になっている隙にアニエスが
アーツで攻撃する。そのおかげかいつもより戦闘が
楽だった。この調子ならそんなに心配しなくても
大丈夫だと思ったヴァンは少しだけ肩の力を
抜くことにした。途中の魔獣を退治しながら、
ヴァンは思った。誰かに背中を任せるのは、
久しぶりだと。依頼で協力することは多かった。
しかし、依頼によっては味方が敵になるなんて
ことがあるのでヴァンは常に警戒していた。
だからこそだろうか。背中を安心して任せられる
ことにヴァンは心地よさを感じていた。
そう思ってヴァンはいつもよりペースを速めて
しまった。そして、しばらくしてからヴァンの
後をアニエスが付いて来てないことに気が付いた。
飛ばし過ぎたことにヴァンは反省し、アニエスを
迎えに行こうとしたがー。アニエスは息を切らし
ながら必死になって付いてきてくれた。
「お、お待たせしました!」
「
…
わりぃ。」
「え?」
「お前に気を配るのを忘れていた。」
「いいえ。私、嬉しいんです。」
「なにがだ?」
「だってー。私なら付いて来てくれるって
信頼してペースを速めたんですよね?」
ヴァンは驚いた。責められても仕方ない行動だって
思ったから。だから、アニエスが責めないで
嬉しいと言ってきたことに驚きが隠せなかった。
「
…
俺が置いてったって可能性は
考えなかったのか?」
「ヴァンさんが私を置いていく可能性は絶対に
あり得ませんから。」
アニエスが「絶対」と言い切ってくれたことに
ヴァンは何処かくすぐったさを感じながら、
嬉しく感じた。
「その調子なら大丈夫だな。少し飛ばすから、
ちゃんと着いてこいよ?」
「はい!」
手配魔獣は案外あっさりと終わった。アーツが
効きやすい魔獣なこともあって、アニエスの
アーツの援護が大いに助かった。地下通路から
出ると日が落ちていた。
「さてとー。これで今日の仕事は終わりだ。
どうだ?理解出来たか?」
「はい。これなら問題なく出来そうです。
まだまだ未熟ですが、よろしくお願いしますね!」
未熟どころか頼りになると思ったが、それを
言うのは恥ずかしかったので誤魔化すことに
した。
「ま、まだ課題点はあるがー。これから
学んでいけばいい。これから頼むぜ。」
ヴァンはアニエスと別れ、ベルモッティに
立ち寄った。
「あら〜。ヴァンちゃん、いらっしゃい。」
ヴァンはカクテルを適当に頼み、座った。
「今日はアニエスちゃんと一緒に仕事を
したんでしょ?どうだった?」
「そうだな
…
。」
ヴァンは注文したカクテルをお礼を言って
受け取り、口に運んでから言った。
「筋は悪くねぇ。度胸はあるし、戦闘の腕も
鍛えれば、よくなりそうだ。まだ爪が甘い
場所はあるが。」
そんなヴァンを見ながら、ベルモッティは
楽しそうに笑った。
「
…
なんだよ。」
「だってー。今のヴァンちゃん、楽しそうに
アニエスちゃんのこと語っていたから。」
「
…
俺が?」
「自覚ないの?ま、何にせよ期待出来そうね。」
「
…
まぁな。」
はじめての助手で戸惑うことも多かった。けど、
それ以上に収穫はあった。4spgや魔獣討伐。
それらを効率よく進められそうなこと。
そして何よりー。
「
…
背中を任せられるのは安心だな。」
「何か言ったかしら?ヴァンちゃん。」
「
…
いいや。何にも言ってないぜ。」
「そう?なら、いいんだけど。」
棚の整理をしているベルモッティを見ながら
らしくないことを口に出してしまったのは
酒のせいだとヴァンは思うことにした。
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