アカ
2025-08-02 00:42:53
1955文字
Public 8/9のイベント展示小説
 

蓋をする気持ち

アニエスを魅力的に思うヴァンとその気持ちに蓋をするヴァンアニエな話です。

アラミスアラミス高等学校の生徒会長で
あるレン・ブライトは、ある人物を 
アラミス高等学校に招待していた。
その人物は、裏解決屋を営む
ヴァン・アークライドである。
生徒会では解決出来ない問題が出て
来たのでこうして来て貰った訳だがー。
「ヴァンさん!お茶が入りました!」
「悪りぃな。」
「いえ!」
生徒会のメンバーである
アニエス・クローデルの張り切り方が
凄まじい事になっていた。
「おや〜、なんでそんなに
張り切っているんですかね?」
アニエスの幼馴染であるオデットは
ニヤニヤしながら見つめて来た。
「別に理由なんかないだろう!」
アニエスとオデットの幼馴染である
アルベールは、焦った様に言いきった。
「いや〜でも、あんなに甲斐甲斐しく
世話するアニエスを見た事は。」
「うぐぐっ!!」
レンはそんなアルベールに助け舟を出した。
「はいはい!無駄話しないの。」
「はーい!」
「す、すいません!」
レンは、状況を説明した。
「ある場所に、大型の魔獣が出たの。」
「場所は?」
「生徒達の間で告白スポットに
なっている場所よ。」
「あー、あそこか。」
「んで、なんで俺なんだよ?」
「学園側としても、大ごとに
したくないそうよ。遊撃士が
来たとなれば嫌でも噂になる。」
「成る程な。」
確かに遊撃士の力を借りるより
ヴァンの力を借りた方が適任ではある。
「じゃあ、早速。」
「あら?私達も着いて行くわよ?」
「たち?」
「よろしくお願いします!ヴァンさん!」
まあ、アニエスなら心配ないだろう。
「頼んだぜ。」
「はい!」
「ヴァンさん、アニエスと先輩の事、
よろしくお願いします!」
「本当は頼みたくないが!頼んだぞ!」
二人に頼まれたので、頷いた。

そして三人は目的の場所に向かうと 
そいつはいた。
「クラーケン?」
「恐らく地下から来たのでしょうね。」
クラーケンは、襲い掛かってきたが
ヴァンはコインバレットで敵の攻撃を
防いだ。
「行くぞ!」
「はい!」
「任せなさい!」

無事にクラーケンの討伐も終わり、
職員室に報告に行こうとヴァンは 
考えていたのだがー。
「ヴァンさんは休んでいて下さい!
報告に行ってきます!」
と言われ、押し切られてしまった。
「ふふっ。ヴァンさんは
アニエスに弱いわね?」
そんなことねーよ。」
ヴァンは自覚があるのか目を逸らしながら
言った。そんなヴァンをレンは面白そうに見ていた。
「ふぅ。それにしても疲れたわ。」
「だろうな。にしても無茶は良くないぜ?」
「あら?」
「攻撃されそうなアニエスを庇ったから  
服が破ける事になったんだろう。
アニエスも気が付いているから 
報告を引き受けたんだがな。」
「参ったわね。」
レンは、困った様に微笑んだ。
「何が?」
「まさか、私が誰かを庇うなんて。
昔なら考えられない事だわ。」
「なら、変わったって事だろ。」
「その変化はいい事?悪い事?」
「人それぞれだろ。」
「そうね。でも、変わったのは 
ヴァンさんのお陰でもあるのよ?
ありがとう、迷っている私の手を
取ってくれて。」
そう言って微笑む少女は
とても魅力的に見えた。
「あら、惚れた?」
「ねーよ。」
レンは、ヴァンの首元に手を絡ませて
近付いてきた。
オイ。」
「いいじゃない。アニエスの事は
魅力的な少女って思っているのかしら?」
ただの助手だ。」
「本当かしら?」
アニエスは、元気よく扉を開けた。
「お待たせしましー。」
だが、扉の先にいた二人を見て
固まってしまった。何故なら二人は
距離が近かった。
「あら、お帰り。」
「よぉ。」
「な、な、な、何をしてるんですか!?」
もしかして、アニエスが
ヴァンさんにやりたかったのかしら?」
「っ〜!!」
いつも通りのやり取りを見ていたが
アニエスが急によろめいた。
咄嗟に受け止めたヴァンだったが、 
レンがニヤニヤしながらヴァンを見ていた。
レンのイタズラ好きには困ったものだ。
そう思いながら、アニエスに声を掛けた。
「大丈夫か?」
「は、はい。」
ヴァンは、アニエスが上目遣いで
見つめてくる姿にドキッとしてレンの
言葉を思い出した。

『アニエスの事は、魅力的な少女って
思っているのかしら?』
ああ、そうさ。アニエスは魅力的な
少女だ。自分に好意を向けてくれるのが 
勿体ないぐらいには。けど、その気持ちを
出す訳にはいかない。
ヴァンさん?」
黙っていたヴァンを心配そうに見つめて
きたアニエスを心配させないように言った。
なんでもねーよ。」
この気持ちは出したらダメだ。
そう思ってヴァンは自分の正直な
気持ちに蓋をした。