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2024-11-19 10:20:22
3651文字
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ヴァンアニ
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悪夢を纏うモノ
妄想100%!!界のED後のヴァンがアニエスを思い出す流れとか勝手に想像して書いてます!
夢を見ていた。幸せな夢を。
名前はわからない。金髪の少女がキッチンで
アップルパイを焼いていた。たったそれだけのこと
なのにヴァンは泣きそうなぐらい嬉しくなる。
そんなヴァンの様子に気が付いて金髪の少女が
ヴァンに近付いてきた。
「どうかしましたか?」
「いや、なんでもー。」
ー見えない。彼女の顔が。ノイズが掛かったかの
ように。いや、顔だけではない。声も姿すらも。
そう認識した途端にさっきまで幸せだった空間が歪み、消えていった。もちろん目の前にいる金髪の
少女も例外ではなかった。ヴァンは消える少女に
向かって手を伸ばした。だがー。届かない。
覚えてないはずの名前を呼ぼうとしてー。
ヴァンは気が付いたら、虚空に向かって手を
伸ばしていた。
「
…
夢か。」
「んー?ユメ?よんだー?ヴァン?」
明るい声がしたので、横を見たら笑顔のユメが
いた。
「
…
いや、そっちのユメじゃなくてー。
いや、紛らしいな。おはようさんだ。」
「おはよう!ヴァン!今日大事な用事が
ある日なんだよね?」
「もしかして、それで起こしにきてくれたのか。
ありがとな、ユメ坊。」
「うん!」
元気よく部屋を出て行くユメを見て、ヴァンは
強烈な違和感に襲われた。違和感に襲われながら
扉を開けようとしたら、まるで経験したような映像
が脳裏に写し出された。
「こんなダメダメなオトコほっといて、朝ゴハン
たべよ〜、◾️◾️◾️◾️ちゃんっ!」
「ッッッ!!」
わからない。こんな記憶はない。だがー。名前が
思い出せないことにヴァンはもどかしさを感じた。
違和感を感じながら、ヴァンは目的の場所に向かう
ことにした。
依頼者の名前はー。ジュディス・ランスター。
有名人が遊撃士ではなく、自分の理由はわからない
がスイーツを報酬として貰えるなら、断る理由は
ない。
ヴァンは車を走らせ、目的の場所に向かった。
「よぉ。待たせたな。アンタが依頼者のー。」
「ジュディス・ランスターよ。で、さっそく依頼の
話なんだけどー。ある人を探して欲しいの。」
「人探しなら、ギルドに頼んだ方が
はやいんじゃねーか?」
「そうなんだけど
…
行方不明者が映画関係者
だから。騒ぎになりたくないの。報酬なら
用意してあるわ。」
そういうと、ケーキの詰め合わせを渡してきた。
「こ、これは!!あの3時間以上待つと有名な!
しかも期間限定のケーキじゃねーか!!」
「
…
説明しなくても、よさそうね。」
「よしきた。依頼は引き受けるぜ。」
「
…
ケーキのことで目の色を変えるのは、
相変わらずね。」
「ん?なんか言ったか?」
「なんにも。じゃあ最初はここに行ってくれる?」
言われて行った場所はイーディスの地下の最奥。
「たしか最初はここで反応がなくなったって
話だったな。」
ヴァンは最奥まで行き、あたりを調べたが詳しい
手がかりは見つからなかった。
「
…
匂いもしないな。あとはあの台座だけだが。」
何故かヴァンは近付きたくなかった。だが、他に
調べる場所はないと判断したヴァンは台座に
近付くことにした。すると、また脳裏に映像が
映し出された。金髪の少女が自分を守るように
立ち塞がり、そして自分は異形なものに変身した
こと。
「ッッ!!さっきから何なんだ
…
。」
ヴァンは考え事をしていたため、近付いている影に
気が付かなかった。
「ッ!しまった!」
武器を取り出すにしても間に合わない。
「させませんッ!!」
そう思っていたヴァンの前に立ち、ヴァンを守って
くれた少女がいた。少女は圧倒的な速さで敵に攻撃し、敵が逃げたのを確認すると、ヴァンに手を差し出した。
「大丈夫ですか?ここは危険ですよ。」
「危険?」
「ここにはマフィアがいるらしくて。わたしは
その敵の手がかりを追ってきました。」
マフィアー。たしかジュディスが探して欲しい
行方不明者がマフィアとの関係者ではなかったか。
「
…
実は俺もその筋の奴を探していてな。
よかったら、情報交換しないか?」
「助かります!わたしはフェリです。」
フェリと名乗る少女は始めて会うはずなのに、
何故か懐かしさを感じた。
「
…
。」
黙っているヴァンを不思議そうに見つめている
フェリを見てヴァンは怪し過ぎたなと思い、
自分の名前を言うことにした。
「俺はヴァンだ。よろしくな、フェリ。」
フェリを事務所に案内し、お茶を出そうとしたが
お茶っ葉が切れていることに気が付いた。
「
…
しまった。」
「じゃあ、一緒に買いに行きましょう!」
トリオンモールに付いたヴァンたちは一緒に
お茶っ葉を探すことにした。
「確かあそこにー。」
リベールアンテナショップがあるはずと言おうと
してやめた。何故ならそこには、そんなものは
存在してなかったから。
「
…
わりぃな。記憶違いだったみたいだ。」
そんなヴァンを見てフェリは首を横に振った。
「気にしてません!あっ!あそこによさそうな店が
あります!行ってみましょう!」
フェリに言われて行こうとしたが、頭にまた映像が
流れてきた。それはヨルダと名乗っていた少女と
一緒に夜の探索を行っていたときのこと。ヴァンは
何かを見て、誤魔化した。それが何かは覚えて
ないが。
「
…
なぁ、フェリ。トリオンタワーの屋上に
行ってみないか?」
フェリはトリオンタワーの屋上に着くと嬉しそうに
辺りを見渡していた。
「わぁ!すごいです!あ!今ツバメが飛んでー。
アレ?」
「どうかしたのか?」
「いえ
…
見たことがない記憶が流れてきて
…
でも、懐かしい気持ちに襲われてー。ヘン
…
ですよね。」
「
…
俺もだ。」
フェリは驚いた顔をしてヴァンを見た。
「
…
最近、妙な夢を見る。」
「夢
…
ですか。」
「名前も顔も思い出せないのに。そいつのことを
見ているとどうしようもなく嬉しくなる。
でもー。手を伸ばしても届かなくて、いつも
そこで目覚める。」
「
…
実はわたしもヴァンさんと同じような夢を
見るんです。顔も名前もわからなくて、
でも大好きな人で。絶対忘れちゃいけない人で。
その人に手を伸ばす夢を。」
こんなことあり得るのか?同じような夢を2人とも
見ているなんて。そんなことを考えていたら、
子どもがぶつかってきた。
「あっ!」
そう子どもは言うと人形を手から落として
しまった。落ちた人形に付いた埃を軽く落とすと、
子どもに渡した。
「ほらよ。」
「ありがとう!お兄ちゃん!」
嬉しそうな顔をして家族に駆け寄る少女を見ながら
ヴァンはなぜか金髪の少女のことを想っていた。
金髪の少女とは、ここで色々話したものだ。
家族のこと、そしてー。自分自身を手放したくない
と思えたことを。
「
…
手放したくない?」
おかしい。手放したくないだって?まるで自分が
過去に何かを手放したかのようではないか。
ヴァンがそう思ったら、また記憶が脳裏に
映し出された。
「私たちだって同じです
…
!それが貴方の
’’選択’’だと言うなら私たちも’’選択’’して
来ました!」
そう言う金髪の少女の瞳には強い意志が宿って
いた。
…
やっと顔が思い出せた。長い金髪に清楚で
柔和な雰囲気。そして強い意志がある瞳。
「黒でもない、白でもない!まして灰色ですら
ない
…
夜明け前の優しい暗がりみたいに寄り添って
くれる貴方だけの色が
…
どうしようもなく
愛おしくて何があっても失いたくないから!!」
「
…
アニエス。」
そうヴァンは愛おしげに少女の名前を呼んだ。
名前を読んだ途端にヴァンの脳裏にアニエスの
記憶が溢れ始めた。ヴァンが服を褒めたら
嬉しそうにしてくれたこと、はじめて会ったときに
物怖じしないで行動したことに関心したこと、
オラシオンでのデスゲームで自分に出来ることを
して子どもたちを逃してくれたこと、そしてー。
自分を迎えにきてくれて。自分を手放したくない
って思えるようになった。そんなヴァンを見て
フェリは嬉しそうに笑った。
「
…
やっと思い出してくれましたね。」
「え?」
そう言うフェリを見ているうちにすべてを
思い出した。アニエスがヴァンたちにウソを
付いていなくなってしまったことを。
「おっせーよ。オッサン。待ちくたびれたぜ。」
そういうとフェリ以外の事務所のみんなが
出てきた。
「お前ら
…
。」
「どう?寝ぼけた頭は目覚めたかしら?」
「
…
おかげさまでな。」
そう言うとヴァンは、メアを呼び出した。
「
…
全部思い出したってわけね。」
「どうしたら、アニエスのもとに行ける?」
「それにはアンタが’’悪夢’’を纏う必要が
あるわ。」
…
悪夢か。なら、とっくに纏っている。
アニエスに逢えないこの状況こそ悪夢だ。
「覚悟なら出来てんだよ。」
「
…
そう。ヴァン、悪夢を纏う、纏わない?」
「
…
ああ、纏うぜ。」
ーいくらでも悪夢を纏ってやる。アニエスに
再び巡り合い、本当の気持ちを伝えるために。
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