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アカ
2022-10-17 16:09:49
1656文字
Public
ヴァンアニ
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黎の軌跡II〜トリオンタワーにて〜
トリオンタワーのデート書きたいなーみたいな感じて書きました。ヴァン視点の話。
人生には、果てがある。それは当たり前だ。
だが、俺ヴァン・アークライドは人と少し違った。ある期間が過ぎれば、死んでしまう。そう決まっている。簡単に言うと人は選択肢が沢山あり、道を選ぶ度に枝葉みたいに別れるのが当たり前だが俺にはそれがなかった。死に向かっていくので、枝分かれなんかしない。一本だ。それを知ったのは、いつだったか覚えてない。俺の中にいる存在がある期間が来たら俺を乗っ取り、その未来は決して変えられないことに絶望し、そんなことに恋人を付き合わせられないと思い、恋人の前から去った。その後も適当に生きてきた。当たり前だろ?果てが分かっているのに全力で生きても無駄だ。
そんな時だ、「アイツ」にあったのは。
「ヴァンさん?」
その声で我に帰った。
「ワリィ、ボーっとしていたわ。」
「大丈夫ですか
…
?気分が悪いなら
…
。」
「平気だ。今日は、アニエスと一緒に夜景を
見たいしな。」
「は、はい
…
。」
そう言った途端にアニエスの顔が赤くなった気がした。
「アニエス?調子悪いなら
…
。」
「全然!!悪くないです!!」
アニエスの食いつき様に引き気味に頷いた。
「それにしても
…
意外でした。」
「なにが?」
「ヴァンさんの方から誘ってくれるなんて
…
」
「前にトリオンタワーに来た際に、嬉しそうにしていただろうが。」
「
…
覚えてくれたんですね。嬉しいです!」
アニエス笑顔が眩しくて、つい顔を逸らす。アニエスの笑顔が好きなんて照れ臭くて本人に絶対言えないけど。アニエスは、ふと思いついたように聞いてきた。
「そういえば
…
どうして急にお礼がしたいからなんて
…
。」
きたか、来ると思っていたが。
アニエスの顔を見るのが恥ずかったので、目を合わせない様にしながら話始めた。
「
…
なぁ、アニエス人生に果てがあるって考えたことあるか?」
「えっと
…
。」
だが、アニエスは俺の真剣な声を聞いて真剣に答えてくれた。
「
…
ないですね。
今を生きるのに精一杯ですし。」
苦笑いしながら、俺は答えた。
「だよな。
…
普通はそうだよな。
でも俺はそうじゃなかった。」
「
…
。」
アニエスは、黙って続きを待ってくれたので話すことにした。
「
…
俺の中にいる’‘コイツ’’が必ず乗っ取るは分かっていた。例えどんな方法で取り除いたとしてもな。」
「必ずって
…
。」
「アニエスは、ゲネシスの力で時間遡行したから分かる筈だ。選択肢ひとつで、道は変わりやすいってことに
…
。」
アニエスは、そのことを思い出しているのか黙ってしまった。
「済まないな
…
つらいことを思い出させて
…
」
「いえ
…
大丈夫です。きっとこれからの話に必要だからヴァンさんは話したんでしょう?」
にっこりと笑うアニエスを見て、やっぱり敵わないと感じた。俺がつらいときなどに寄り添ってくれる。だから敵わないんだな、コイツには
…
。
「ありがとうな、アニエス。
…
俺の場合、どんなに道を選んでも最終的に道は収束される。つまりは
…
。」
「
…
乗っ取られてしまうのが「必ず」って言うのはそう言うことだったんですね
…
。」
アニエスは、悲しそうに目を伏せた。そんなアニエスを励ますようにアニエスの顔を見ながら告げた。
「
…
だからお前に言いたかった。あの時、俺の「未来」を諦めないでくれてありがとうって
…
。」
「えっ
…
。」
アニエスが驚いた様にこっちを向いてきた。やっぱり目を向きながら話すのは恥ずかしいな。
「
…
あのとき、諦めないでくれたから「今」がある。乗っ取られるって確定された未来から解き放ってくれたのはお前だ、アニエス。だから、その。お礼がしたかったんだ。随分と遅くなっちまったがな。」
「そんなこと
…
私はただヴァンさんを絶対に失いたくないって
…
。」
「だとしてもだ、その気持ちのおかげで俺は「今」も生きている、生きたいと思えている。だからー。このお礼を受け取ってくれるか?」
アニエスは、心からの笑顔で頷いた。
その後、2人はトリオンタワーから見える夜景を多いに楽しんだ。
FIN
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