こゆ
2025-08-23 21:53:14
1108文字
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恋煩、医療廃棄、証拠隠滅。

ハートのワンライ 
お題:学パロ

ワンピース学園の世界設定をゆるっとお借りしてます。
モテすぎ保健委員のローくんのために奮闘するペンギンとシャチの話。
※AI学習無断転載NG



恋煩、医療廃棄、証拠隠滅。


グランド市立新世界中学校、“死の保健委員” トラファルガー・ローは言わずと知れたモテの男である。

「キャプテン見てっとモテが過ぎるのも考えもんだなって思うわけよ」
放課後の一年六組の教室で、ペンギンがげんなりとあるものを見つめていた。
「まァ学校で流行る恋のおまじないなんてやたら不気味だったりするよな」
応えるシャチも怪訝な顔でそれに視線をやる。
だってローときたら、顔良しスタイル良し運動神経良しの三拍子揃って、さらに医者顔負けの医療知識を持つ逸材である。
クールでドライで近寄りがたい面もあるが、クラスメイトには「キャプテン」と慕われ頼りがいもある。常にもふもふを抱えて、もふもふと連れ立ち、ファンシーな帽子の奴らが脇を固めているギャップも相まって、もはやモテ要素しかない状態である。

「恋のおまじないっつーか呪術だろ、これは」
「ゲロゲロ、キモい」
「キャプテンにもベポにも見せれねーなこれ」
「できたらおれも見たくなかったよペンギン!」
「奇遇だな! おれもだよ!」

ペンギンとシャチがそれに本人より先に気づいたことは僥倖ぎょうこうだった。
ローの鞄に手作りのお弁当を忍びこませようとしたところで、ふたりの知らない謎の巾着が数個発見され、開けたら紙くずと人毛が詰まっていた。
次に、ローのペンケースの鉛筆を削ろうとして開けたら傷だらけの汚れた見知らぬ鉛筆が複数本混入していた。
気味の悪い巾着と鉛筆。
それらを内々に回収して、そこから、ふたりが独自に調査をした結果、どうやら嫌がらせなどではなく“恋のおまじない” らしいということがわかった。
『紙の両面にそれぞれ意中の人と自分の名前を赤ペンで書き、シュレッダーにかけて残骸を2つに分けて自身の毛髪と混ぜる。片方を自分が、もう片方を意中の人が持ち歩くと両思いになる』
『恋敵のことを考えながら鉛筆に傷をつけそこに自分の血液を染み込ませたものを、意中の人に渡して使い切ってもらえば、恋敵と意中の人の間の縁が切れる』
などなど。
ほかにも多数あったが、今回の件はこの“恋のおまじない” で間違いないだろうということになった。
「ひらがなでおまじない♡って書いていいやつではないなァ」
呪うヤルき満々だろこンなの。恋のおまじないって花占いとか相合い傘とかのかわいいやつじゃん」
紙と髪。鉛と血。
滅菌布の上に広げたそれらを見つめて、シャチがいそいそとゴム手袋をつける。
「燃やせるゴミかな?」
「うーん、汚ねーのついてるしこっちだろ」

ペンギンはバイオハザードマークのついた袋を掲げた。





【了】