傭兵が正規軍と同じ扱いなわけが無い、だが余りにもそれでは外聞が悪く、次の傭兵を徴兵し難く成る。とは言え一定期間訓練に耐えれば乗せて貰える歓楽街行きのジープに乗れるわけも無い。しかもタチの悪いことに、明らさまに乗車拒否されるんで無しに、行楽日の前日に、使い物に成ら無くさせられる。それが傭兵全員だと怪しまれるってんで、目を付けられた傭兵がそう成る。傭兵同士でも同じじゃ無いってことだ、正規軍からすればな。
「……それがおまえのことだと?」
「さあな。」
滔々と訳知り話をした元当事者の筈の小男は、そう言って飄々とはぐらかした。
「それで惨めさを隠して居るおつもり?」
「惨めなのは除け者にされることじゃ無い。」
それを仲間に偽ることだ。
縁の無い世界だ。
「行きたかったんですか、歓楽街?」
「行けずともおまえ程の悔しさじゃ無いだろうな。」
気に入ら無い態度に閉口する。
「偽るくらいならお仲間から離れるんですか」
「どうかな。そう言う道も有るんじゃないか。」
けど今はおまえが居る。だと、どの口が。
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