もろ餅
2025-08-19 00:30:43
1199文字
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初夜ぐずり鴨メル

⚠️作文練習←重要
  雰囲気エロス

 すん、と鼻をすする音がした。

 丁度日付を超えた頃。仄暗い静かな部屋には忍び泣きでもハッキリと響いた。

「メルト、メールト。どしたん、痛い?」

 少しふやけた指を引き抜けば、嗚咽とは違う熱の籠った息が溢れ出る。
 メルトはてらてらと光る眦で鴨志田を見つめたあと、指に目を向けた。期待と、それ以上の不安。潤みの増した瞳は雄弁に語る。

 
「ゃこんなに、慣らしてんのに。まだ?」


 耳を済ませなければ聞こえない、小さく震えた掠り声。

「んーまだかも」
「ぅ……

 くしゃりと歪んだ顔を涙が伝った。
 叱られた子供のようなあどけない顔が白くて細い腕に隠された。口を結って、我慢の時間を耐え抜く為に。
 握られていたシーツはとてもじゃないが、元に戻れないほど皺が深い。

「メルト、」

 顔が見たい。声が聞きたい。腕に口付ければ、時折小さく跳ねる腕の隙間からまた掠れた声が聞こえた。

………おれ」
「うん」
「時間かかって、ごめ 全然繋がれない

 ぽつり、ぽつりと。
 途切れ途切れの弱音。

「んーん、痛くさせたくないのよ」

 本来、受け入れる場所でない小さな蕾。負担が大きいのはメルトの方なのだ。謝ることじゃない。それなのに、メルトの口はしゃっくりと共に「ごめんなさい」と零した。

で、さぇ」
「ん?」
「ただでさえ男で硬くて、めんどいのにさくやさっ、萎えちゃぐずっ」


(あぁ、そういうこと)

 ヤリチンというレッテルがよろしくないのか。どうせ顔も知らない過去の女と己を比べでもしたのだろう。こっちはメルトしか眼中にないってのに。
 いじらしい不安に心を擽られ、嘆息をついた。呆れられたと感じ取ったメルトはビクリを肩を縮めて、ボロボロと止まらない涙を腕で押し隠す。


「あーもう泣くな。めんどくない。萎えてない。ずぅっと可愛いよ。こちとらバキバキだわ、ばか」


 面倒くさかったらとっくに辞めている。
 準備が必要な分、愛する時間が増えただろ。
 柔らかな胸が無い硬い身体が、堪らなく愛おしいから。
 でも、他の奴のことを考えたのはちょっと許さない。ばか。俺だけ見てろ。

 一つ一つ否定して賺しながら頭を撫でれば、勢いのままに腕が抱きついてくる。隠れていた顔は赤裸々に熟れて、グズグズで、ぐしょぐしょ。
 それでも、かわいくて仕方がない。
 
「ふゔぅ~ぁくやさっ、っずぎぃ
「ん、俺も好き。もうちょっと我慢。な?」
「ン゙゙~~~~」

 まだ指は二本しか入っていない。今挿れても痛い辛いとメルトを更に泣かせるだけだ。

 ただ、ぎゅうぎゅう抱き締められて、きゅうきゅう締め付けられて。上からも下からも理性を焦がされる現状に酷い目眩がする。


 腹いせ言わんばかりに、鴨志田は目の前の首筋に噛み付いた。