sn🪼
2025-08-15 10:54:12
908文字
Public 🏒短いdgsr夢
 

azmrknktと幼馴染高1の夏


「舐めやがってあいつら……
「また言ってる」
 冠吉は爪を噛んだまま、私をじろりと睨んだ。(と、思う。眼鏡でよく見えないけど。)
 別の高校に行ってからなかなか会うことのなくなった幼馴染は、会うたびに同じ話をする。四月も、五月も。偶然登校日が重なって外で出くわした今も。
 コンビニ経由で寄った近所の公園は、夏休みだけあって子供たちで溢れていて、私たちはませたお子様たちから冷やかしの視線を浴びながら東家でアイスを半分こしている。

「もう夏だよ? 熊野くんだって牛山くんだって、たくさん考えて決めたことでしょ」
「日光に何の不満があんだ! でれすけがッ」
 冠吉もわかってるんだと思う、ふたりは日光が嫌なんじゃないって。日本で一番の場所で頑張るって決めたんだって。それは決して冠吉を置いていったわけでも、心が離れたわけでもない。
 冠吉に日光を離れるって選択肢はなかった。私が見てもわかる、地元を一番にしようって気持ち。でも、もし。もし、冠吉が熊野くんたちと同じ決断をしていたら──きっと来年、再来年、太郎くんたちも続くことになったと思う。それはお父さんお母さんから弟たちを引き離してしまうことになるし、弟たちの進路を決めてしまうことにもなる。きっと、冠吉は選べたとしても選ばなかった。年の近い兄弟三人、小さい頃から毎日ぎゃんぎゃん喧嘩してもそういうところはお兄ちゃんだから。……もしかすると、いつもぴーぴー泣いてた私も冠吉が守ろうとするきょうだいのうちの一人なのかもしれなくて、だから、私はとっくに冠吉のお兄ちゃんじゃない顔を見たいと思ってる、ことは、言えずにいる。

「ま、そうやってぐだぐだ言いながら頑張ってるところが冠吉らしいよ」
「俺がここで日本一んなったらあいつらも悔しがんべ」
「ん」
 あのふたりなら、全力で悔しがって全力で喜んでくれそうだけど。
「今年はちょっと寂しいかもだけどさ。太郎くんたちもまだいないし、私も学校違っちゃったし」
 冠吉は否定も肯定もせずに、半分溶けたアイスを一気に頬張った。だから「私はちょっと寂しいよ」って言うタイミングは来なくて、私も残りのアイスを口へ運んだ。