八神 アリス
2025-08-10 14:43:54
369文字
Public モノノ怪
 

謎の薬売り

フォロワーのよしのさんの撮影されたお写真から思いついたものをサルベージ。

雨の夜。道に迷った私は、いつの間にか不思議な外観の店の前に立っていた。
ここの人なら帰り道がわかるかな、とドアの前に立つと。
『あと一歩、どうぞこちらへ』

その声に導かれるようにドアを開けると、中から妖艶な風貌の男性が出てきた。白銀の髪は赤いインナーが入っていて、燃えているようにも見えたし、きれいな化粧が施された眼は鋭くて、男性とも女性とも取れるように美しかった。
『おや、今宵のお客様はあなたですか。あっしの目利きにかなうお客さんは、久しぶりですよ』
「えっと……
『あっしはしがない薬売り。薬売りではありますが、ここにはあなたの欲しい薬が何でもある。どんな異性もいちころの惚れ薬から、決して現世(うつしよ)にない薬もございます。さて、あなたの欲しい薬は?お聞かせいただきたく』
どうしよう、帰り道を聞きたいだけだったのに。