ぽふむん
2025-08-09 22:37:09
1648文字
Public ワンドロ
 

恋のナビゲーター

#童しの版深夜の真剣物書き60分一本勝負

「案内人」

現代if
まだ出会ったばかりの狛恋います

元ネタの「地域対抗男女混合リレー 社会人の部」を狛治くんに適用したので無理やり感があるな……と思いつつ

童磨くん。恋雪ちゃんに変な伝え方をしたのはもちろん「わざと」ですw

当初はこんな勝負は楽勝だと思っていた。

男女平等

そう言えば聞こえは良いが、近頃の男女平等と言うやつと来たら。
こういうことではないだろうと思うことが多々ある。

あの大会もそうだった。
狛治が大将として参加した空手の大会だった。
よりにもよってこちらは男子ばかりのチームだと言うのに、相手は女のチーム。

男子同士でも体重での階級分けがあるというのに、主催もどうかしている。

結果は案の定と言うべきものだった。
先鋒だけで、副将までの四人を楽々撃破。
かなり手加減はしているにも関わらずだ。

ルールというものに守られているからに他ならないと言っていい。
これがルールなんてあってないようなものな、命の奪い合いだったらどうなっていたことだろう。
平和な時代の形ばかりのお遊びになってしまっているから成立するんだろう。

客席からは「酷い」だの「男なんだから少しは手加減しろ」だのヤジが酷かった。

手加減してこの有様なんだ。
都合のいい時だけ女をアピールするなと言いたい。
だったら最初からしゃしゃり出るな。弱者のくせに、バカが。

そう思ってた

あの大将がでてくるまでは。

大将は可憐で、見るからに大人しそうな女だった

なのに、彼女一人でこちら側の男を四人をあっという間に撃破し
俺も倒されてしまった

これは油断していたからだ
そうに違いない。

だから再戦を申し込んだ。

男のくせに往生際が悪いことは理解っている。
でも、このままでは男として
武闘家としての沽券に関わると思ったからだ。

非常にしゃくだが、人当たりは良く女の扱いは手馴れているあの男に立ち会い人を頼んだ。
ついでにあの男の女も一緒にだ。

継国さんでは女が怖がる。
男二人に女がひとりでは怖がるに違いないと思った。
ただそれだけだ。

1VS1の真剣勝負
女だからと甘く見ない。相手を一人前の武闘家と認めたからこその果たし合いのつもりだった。

なのに

🌈🦋❄💜‪

「おい!童磨!お前、恋雪さんになんと言った?」

彼女はあの大会の時とは別人のようだった。
うっすら化粧を施し、ワンピースにミュール。

可憐な一人の少女だった。
周りに雪の結晶と花火の幻覚が見えた気がした。
彼女は、ご丁寧に手作りのお弁当まで持って来たという。
これはどう考えても果たし合いでは無い。

「えー?俺はちゃんと「狛治くんがもう一回会いたいと言っていた」「二人っきりじゃ怖いだろうから、俺としのぶちゃんが一緒だ」って」

これは……この男に頼んだのが間違いだったのだろうか。
俺は童磨に詰め寄った。

「立ち会い人、審判を頼んだんだ!なんでダブルデートになっているんだ」

激怒するのに、童磨はそんなことは何処吹く風。
「んー?狛治くんだって男と女で試合なんて成り立つわけない。馬鹿げているって言っていたじゃない。一度勝負はついたのに再戦っておかしくない?」
「むぐっ」
「恋雪ちゃん、ちゃんとおめかしするとやっぱり可愛いね。背もスラッとして」

ケラケラと笑う童磨の言葉を聞きとがめ、しのぶが割り込んで来た。

「こら、それにひきかえ誰がチビだって?」
「えー、俺そんな事言ってないよ。被害妄想だー」

夫婦漫才だな……と狛治が思っていたら恋雪も笑っていた。

「うふふ。まさか狛治さんからデートのお誘いがあるなんて思ってもいませんでした。童磨さんがね、美味しいレストランを紹介してくれるそうです。今度もまた四人で行きましょうね」

そう言う恋雪の瞳に花が舞う。

「ひ……ひゃい。こゆきさんがそういうならよろこんで」

狛治の脳内に花火が打ち上がる。

「あはははは。狛治くん言葉が全部ひらがなになってるよ」
童磨が笑ってるがそんなことは、もう狛治には聞こえていなかった。


「熱中症でしょうか。顔が赤いですよ」
しのぶは首を傾げ、童磨はさらにカラカラと高らかに笑う。

「俺たち恋の案内人になったみたいだね」