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のたり
2025-08-08 07:58:10
791文字
Public
hrsz
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恋心に気付いた日
愛莉が。
モアモアハウスに着いたら、遥が部屋で練習着に着替えていた。
「あ。愛莉、おはよう」
「おはよう、遥
……
、って、なんでこんなところで着替えてんのよ」
「実はもう雫が練習してるんだよね。集中してるみたいだから邪魔したくなくて」
「え、もう?」
「うん。結構前からいたみたい」
裾を整えながら、頬を緩めて目を細める。
「昨日も遅くまで頑張ってたみたいだし
……
、雫がいつも輝いているのはきっと努力を怠らないからだよね」
「
……
それは
……
」
つい口にしかけたところで遥と目が合って、口を開けたまま止まってしまった。なんとなく誤魔化して適当な相槌を打つ。
「
……
それは、そうね」
「愛莉もそう思う?」
ふふっとまるで自分が褒められてでもいるような嬉しそうな顔で笑う。ーー違うわね、自分が褒められるよりメンバーを褒められるときの方が嬉しそうだもの、遥は。
雫が輝いている、というのはわかる。神さまって意地悪だわ、と時々思いたくなるほどに、雫には持って生まれたビジュアルと人目を惹くオーラがあるし、誰よりも努力して表舞台でそれを輝かせる力を持っている。けれど決して要領がいいとは言えない普段の姿さえ輝いてみえるとしたら、それはアンタにとって雫が
……
「
……
」
背筋を伸ばして、遥が顔を上げる。
「私も負けていられないな」
正直アイドルの恋愛はタブーだと思うし、グループ内恋愛も推奨しないけど、雫が変なやつにつかまるよりは、なんて打算的な考えが頭に浮かぶ。
「まぁ、頑張んなさいよ」
「え?」
ポンと肩を叩いたら、遥はなにもわかっていないようなきょとんとした顔を見せた。
「雫に負けないよう頑張るけど
……
、それは愛莉も同じでしょ?」
「まぁ、それはそうね」
努力する面に関しては確かにそう。でも遥は私が言った本当の意味には気付いていない。どうやら自分の恋心にさえまだ気付いていないみたいだけど。
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