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2025-08-03 14:15:14
3017文字
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本ロド
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お人好しの退治人を家の中にしまう事に成功した吸血鬼のお話
天気が大荒れすることが予想される日にいつも通り仕事に行こうとするロナくんを引き留めるために一策を講じたドラちゃんの本ロド
たぶん付き合ってる
その日は前日から雪が降っていた。
降り方はそんなに酷くもなく、ドラルクは明日から天気がやばいからとロナルドに荷物を持たせてスーパーを何度か往復した。
「これだけあればしばらくは困らんだろう」
「あんなに買ったのにあの冷蔵庫のどこにしまったんだよすげえな」
「ふふん、そうだろうそうだろう!この私をもってすれば冷蔵庫冷凍庫パズルなんて容易いもの!畏怖と敬意を持って褒め称えたまえ」
「冷蔵庫冷凍庫パズルはすげえけど態度がムカつくから殺す」
「ヌーー!!」
ロナルドに殴られ塵になったドラルクに泣きながら寄り添う健気なジョンをひと撫ですると、ロナルドはクローゼットに向かった。
「?何してるんだ?」
退治人服に着替え始めたロナルドに再生したドラルクが声を掛ける。
「軽く見回りしてくる」
「はぁ?君今日は非番だろう。それにもう朝方近いんだから誰もいないだろう」
「だからだよ。誰もいなかったら万が一誰かが被害に遭ってても気付けねえだろ」
すぐ戻る、と言ってロナルドはメビヤツから帽子を取ると暗い街中に繰り出した。
「全く
……
どこまでお人好しなんだあのバカ造は」
「ヌー
……
」
「
……
ねえジョン、明日のことなんだけど、」
1時間程でロナルドは帰宅した。
メビヤツに帽子を預けると、ドラルクは既に棺桶に入って休んでいたためリビングは真っ暗だった。
起こさないように静かに電気を点けて着替えふとダイニングテーブルを見るとメモが置いてあった。
『おかえり。お風呂でしっかり体を温めてから寝るように。』
そう書いてある横にはいつものシマウマが描かれていた。
ロナルドは心の中がぽっと温かくなるのを感じ、ひとりでふはっと笑う。
ドラルクが用意してくれた湯船に浸かり、ゆっくりと体を温めて疲れを癒やしたロナルドは少しの空腹を感じて冷蔵庫を開けた。
すると1番目に入りやすい場所に小さめのプリンとメモが置かれていた。
『食べたら洗ってしまっておくように。ジョンには内緒だぞ。』
ロナルドは自分の行動がドラルクに全て読まれている事に少し擽ったくなったが、気付かないフリをしてプリンを食べ始めた。
ドラルクのメモの通りプリンの入っていた器とスプーンを洗って片付けたロナルドは、ソファベッドの背もたれを倒すとクローゼットから布団と枕を取り出してリビングの電気を消した。
外ではようやく太陽が顔を出す所だった。
夕方。
ロナルドが目を覚ますと外が薄っすらと暗くなり始めており、スマホの時計を見ると16時前だった。
普段ならとっくに起きて事務所を開けている時間だったためロナルドは驚いて飛び起きる。
「ヌヌヌヌヌン、ヌヌヌー!(ロナルドくん、おはよー!)」
「おはようジョン!俺寝坊しちまったから急いで事務所開けて」
くるから、と続けようとしたロナルドをジョンが渾身のアタックでソファに沈めた。
「えっジョン
……
!?俺なんかした
……
!?」
突然のジョンからの攻撃に驚いていると、ジョンがソファに横になっているロナルドの上に立った。
「ヌヌヌヌヌン、ヌヌ!(ロナルドくん、だめ!)」
「だめ?だめって何が?」
「ヌヌヌヌヌイヌヌヌヌヌヌヌ。イヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌンヌヌヌヌイヌンヌヌヌヌヌヌヌヌイヌヌヌヌヌーヌンヌヌヌヌ(外はすごい雪と風だヌ。いくら住み慣れた街でもこんなに酷い天気なら少し歩いただけで遭難しちゃうヌ)」
「そんなに酷い天気なのか
……
!?でもそれなら尚更、」
「ヌヌヌ!ヌヌヌーヌヌヌヌーヌヌンヌイヌヌヌイヌヌヌヌヌッヌヌインヌヌヌヌヌヌヌ(だめヌ!マスターからも今日は皆家で待機する事ってRINEが来てる筈ヌ)」
「えっそうなのか!?」
ジョンの言葉に急いでスマホを確認すると、確かにギルドのグループRINEにマスターから連絡が来ていた。
「ほんとだ、寝坊したと思って慌てたから気付かなかった
……
ありがとな、ジョン」
「ヌヌーヌヌヌヌヌヌヌヌヌイッヌヌ(お礼ならドラルク様に言ってヌ)」
「ドラ公?」
「ヌヌーヌヌヌヌヌンヌヌヌヌヌヌイッヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌイヌヌンヌヌヌヌヌヌイヌヌヌヌヌヌヌイヌヌヌヌンヌヌヌヌヌイヌヌヌヌヌヌーヌイインヌヌイヌッヌヌヌヌーヌヌンヌヌヌヌヌヌ(昨日ロナルドくんが見回りに言ったあとドラルク様が明日は酷い天気になるみたいだから何かない限り皆自宅待機にさせた方がいいんじゃないかってマスターに連絡してたヌ)」
「あいつがそんな事を
……
」
「ヌヌヌヌンヌヌヌヌヌヌンヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌーヌヌヌヌヌ!(そしてヌンがロナルドくんを引き留める役を命じられたヌ!)」
「!それでさっき慌てて事務所に出て行こうと俺を止めてくれたのか」
「ヌ
……
ヌッヌヌヌヌヌヌヌヌヌイヌヌーヌヌヌヌヌヌンヌ(さっきは止めるためとはいえ攻撃してごめんヌ)」
「いいっていいって、俺も慌ててたからスマホとか確認できてなかったし。ありがとな、ジョン」
ロナルドはしょんぼりする様子のジョンの背中を撫でる。
「ジョン、もう何か食った?」
「ヌーヌ」
「そっか。今着替えて顔洗ってくるから冷蔵庫の中見てみようぜ」
「ヌー!」
ジョンを自分の上から下ろしソファベッドの背もたれを直すと、ロナルドは顔を洗うため洗面所に向かった。
顔を洗って着替えを済ませると、ジョンを抱き上げ台所に向かった。
冷蔵庫の中にはドラルクの作った肉じゃがが入っていたためレンジで温め、ジョンと一緒にテーブルにつく。
「うっま!」
「ヌイシー!」
ドラルクの作る肉じゃがはひと晩経っても美味しかった。
なんならひと晩経ってからの方が味が滲みていて美味しい気すらする。
うまいうまいと言いながら肉じゃがを食べ終えるとロナルドは食器の片付けを、ジョンはテーブルを拭く。
それが終わると事務所に移り二人は書類整理を始めた。
程なくしてガコッという音と共に棺桶のフタが開く音がした。
ドラルクが起きたらしい。
10分程すると身支度を済ませたドラルクが事務所に出てきた。
「やぁジョン、ロナルドくん、いい夜だね」
「ヌヌヌヌヌヌ!ヌヌヌーヌヌイヌヌ!(ドラルク様!おはようございます!)」
「おはようジョン、きちんとロナルドくんをうちに留めておいてくれたんだね。さすが私のジョン」
ドラルクの言葉にヌッヘン!と胸を張るジョン。
話しながらデスクに近付いてきたドラルクは、そっとジョンを撫でるとロナルドを見る。
「さすがのロナルドくんもジョンの言う事は蔑ろにできないだろうという私の予想は大正解だったという事だ。さすが私」
そう言ってふふん、といつものように自分を称えるドラルク。
「うっせ9.5割はお前じゃなくてジョンの功績だっつの」
「ジョンは私の使い魔だから実質10割私の功績になるな」
「なるかよばーか」
「まぁなんでもいいさ。君が危険な事をしてなければそれでいい」
「
……
そーかよ」
ドラルクが思いの外優しい顔で言うため、ロナルドは照れて視線を逸らす。
「それじゃあ私は夜食の仕込みでもするかな。ジョンは後で味見に来てね」
「ヌー!」
「今日はポトフだぞ〜」
「ヌヌヌ!」
きゃっきゃと楽しそうに夜食について話すドラルクとジョンを横目で見ながら、ロナルドは幸せを感じてふっと笑みを溢した。
お人好しの退治人を家の中にしまう事に成功した吸血鬼のお話。
おしまい
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