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2025-08-03 13:37:01
8390文字
Public 本ロド
 

ロナ誕2024

お付き合いして初めてロナくんの誕生日を迎える本ロドのお話

新作です!!
去年考えていたロナ誕2023のプロットを仕上げました!
1年越しの完成!
ロナくんお誕生日おめでとう〜!!

「さあ出てこいドラルク!今日がてめえのーー」
思えば、あれは一目惚れというものだったと思う。
突然のドアバンで死に、再生した時にあまりの美しさに一瞬動揺した。
昼の空を映した瞳、まるで銀糸のような髪、細いがしっかりと筋肉の付いた体、どれをとっても一級品に見えた。
しかし実際事務所に転がり込んで見ればすぐにキレるわ殺すわ食生活は最悪だわ料理スキルは壊滅的だわでとんでもない男だった。
でも、毎日楽しかった。
煽り煽られ殺し殺されが日常で、それが彼と私の当たり前になった。
気付けば私の作った料理も食べてくれるようになり、私はチャンスだと思った。
優しい言葉をかけ、疲れを労い、ジョンという癒やしを与える。
そうするとチョロい若造はすぐに私に絆された。
確かに狙ってたし計画的とはいえ大丈夫か?と心配になるほどの絆され具合だった。
告白されたのは出会った次の年の春。
パトロール帰りににっぴきで夜桜を楽しむはずだったのだが、ジョンがフットサル仲間と急遽ミーティングが入ったとのことで2人きりの花見になった。(今思えばジョンが気を利かせてくれたのだと思うが)
下等吸血鬼を追いかけているうちに辿り着いた穴場があるといい、私はロナルドくんの背中を追って夜道を歩いていた。
いつもの道から離れて10分ほど歩くと、急に場所が開ける。
そこは見事な桜の大群があり、穴場と言っていた通り他に誰もいなかった。
「へぇすごいな、見事な桜並木だ」
「だろ、この間たまたま見つけたんだ」
しばらくお互い何も言わずに桜を眺めていた。
どのくらい経ったのか、私はふと隣から視線を感じちらりと片目だけでロナルドくんを見た。
「!」
私を見つめる瞳は私を好きだという感情に満ちていて、見られているこっちが恥ずかしくなるほどだった。
すぐに視線を正面に戻したが心臓の音はうるさく体中に鳴り響いており、私は生まれて初めて自分の鼓動が誰かに、隣にいるロナルドくんに聞こえやしないか不安になった。
「ドラルク」
そうしているうちにロナルドくんに名前を呼ばれ、びくりと肩が震える。
恐る恐る体ごとロナルドくんの方を向くと、私の大好きな彼の昼の空色の瞳が真っ直ぐに私を見つめていた。
「ドラルク、……お前が好きだ」
「!」
真っ直ぐな瞳で、真っ直ぐな言葉で、彼は私に気持ちを伝えてくれた。
私は彼からの告白が嬉しくて思わず抱き着いてしまった。
「私もロナルドくんが好き!だーいすき!」
「ヴァ!?まままっままじで……!?!?!?」
「まじもまじ、大まじだ!!というか君勝算ないのに告白したのか?」
「ゔっ、そ、そりゃ、全くないとは思ってなかったけど、こんなにうまくいくとは思ってなかったんだよ……
ロナルドくんは拍子抜けした様にそう言うと、あー、とかうー、とか意味のない単語を何度か口にした後嬉しそうに笑った。
「でも、お前が俺と同じ気持ちでいてくれて嬉しい」
「ふふ、私も嬉しいよロナルドくん」
私は再びロナルドくんに抱き着く。
「これからは恋人としてよろしくね、ロナルドくん♡」
「!おおおおおう!」
ロナルドくんは私の言葉に応えようと私を物凄い力で抱きしめ、当然私は死んだ。
「ブエーーーーー!抱き締める力が強い!!!!」
「エーーーーン!俺は恋人も満足に抱き締められない暴力ゴリラ……
「ああもうこんなことで泣いてどうする!力加減何てこれから覚えていけばいいだろうが!」
「!ほんとに……?また抱き締めていいのか……?」
「当たり前だろう!私達は恋人なったばかりなんだから、これから少しずつ慣れていけばいいのさ」
「ドラ公……
感動した様子で私を見つめるロナルドくんにほんの少し畏怖欲を満たされた私はそっとロナルドくんの手を握る。
「ビャ!」
「まずは手を握るところからだ。私の手をジョンの手だと思って優しーく握ってみたまえ」
「お、おう……
ロナルドくんは言われた通りにそっと、本当に力入ってるのか?くらいの力で慎重に私の手を握る。
「ちょっと、いやかなり弱弱しいがまぁ初日はこんなもんだろう。よくできました!」
「え、えへへ」
私の言葉にはにかむロナルドくん。ちょっと、いやかなりかわいいその笑顔にきゅんとしつつときめいたことがばれバレないように私は体の方向を変えた。
「さ、そろそろ帰るぞルドくん!ジョンが帰ってきてしまう」
「お、おう!そうだな!」
帰り道、私達は人気のない道を選びながら繫いだ手を離さずに事務所まで帰った。
事務所に帰るとジョンは既に帰っており、手を繋いでいた私とロナルドくんを見てそれはそれは嬉しそうに祝福してくれた。
こうして私とロナルドくんの恋人としての日々が始まったのであった。

**

ロナルドとドラルクが付き合い始めて数カ月が過ぎた。
季節は夏、7月の末。
ドラルクからまさかの予定を告げられたのは、ロナルドの誕生日まであと数週間というタイミングだった。
「ああそうだ、私8月入ったら一度実家に帰るから」
「は?実家?」
「そう、ルーマニアの実家」
(なんで?俺なんかした?いつまでも靴下裏返しにしたまま洗濯に入れるから?それとも、もう飽きられた?もう捨てられる?まだ付き合って半年も経ってないのに?)
ドラルクの言葉に顔を真っ青にして黙り込むロナルドを見たドラルクはロナルドに聞こえないように溜息を吐く。
どうせまたよくないことでも考えているであろう恋人の目の前でドラルクはパンッと手を叩く。
「!?な、なんだよ!」
「貴様が最後まで話を聞かずに突っ走るからだろアホ造。親族の結婚式に顔を出すだけだ」
……結婚式?」
「そう、結婚式。ルーマニアの結婚式は食べて飲んで踊ってと夜通し行われるんだ。だから式のあと久々に少し実家でゆっくりしてこようかと思ってね。ママがいなくて寂しいでちゅか〜」
「誰がママじゃ!」
ドラルクの言葉にほっとしていつもの調子を取り戻したロナルドは煽りを入れてくるドラルクを砂にする。
「ヌー!!!」
泣きながら健気に砂山になったドラルクに寄り添うジョンを抱き上げ膝に乗せると、それで、と話を続ける。
「いつから行くんだよ」
「8月入って割とすぐだよ。2日か3日くらいから行ってくる」
「ふーん。いつ帰ってくんの」
「そうだなぁ少なくとも1週間はいると思うしもしかしたら半月くらいいるかも。向こうの親族に会うの久々だし」
「!……そうか」
ドラルクから提示された日程に、ロナルドはピクリと反応する。
しかしそれに気付かずドラルクは話を続ける。
「安心したまえ、君が食事に困らないように作り置きはちゃんと用意してやるさ。食べる時に私への畏怖と感謝を忘れるなよ、3歩歩いたら忘れる鳥頭ゴリルドくん」
「鳥でもゴリラでもねえわ!」
「ブエーーーーー!」
「ヌー!!!!」
ロナルドの拳により再び砂になったドラルクに寄り添いながらジョンは困ったような顔でロナルドを見つめる。
そんなジョンに、ロナルドは苦笑しながら人差し指を口元に寄せて(し)と伝える。
ドラルクがルーマニアに滞在しているであろう8月8日はロナルドの誕生日だ。
だがドラルクはそれを知らなかった。
特段隠している訳ではなかったが、タイミングがなく伝えそびれていたのだ。
日頃ロナルドの書類仕事を手伝ってくれていたジョンは彼の誕生日を知っていたが、ロナルドは自分の誕生日をドラルクに伝えるつもりはない様子だった。
ジョンは自分の主人でありロナルドの恋人であるドラルクに誕生日の事を本当に伝えなくていいのかと迷ったが、最終的にはロナルドの意思を尊重して小さく頷いた。
そして8月2日になりドラルクは御真祖様に抱えられて実家のあるトランシルバニアに旅立とうとしていた。
「それじゃあ行ってくるね」
「おう、死にすぎて親父さんに心配かけるなよ」
「ファーー!?(ミ#)貴様がいなければほとんど死なんわ!」
「靴の中に小石入っただけで死ぬクソ雑魚野郎が何言ってんだ」
「やかましい!全く……私とジョンがいなくてもちゃんとご飯食べるんだぞ」
……わーってる」
「洗濯物とゴミは溜め込まないこと、ちゃんとお風呂に入ること、ちゃんと休むこと、全部ひとりでできる?」
「できるわ!……たぶん」
「たぶんってなんじゃ!しっかりしろ大人だろうが!」
「うるせぇいつも5歳児5歳児って言うくせに急に大人扱いすんな!心配なら電話でもなんでもすりゃいいだろうが!」
「!しょ、しょうがないな、そんなにいうなら毎日電話してやろうじゃないか」
……おう」
……いってきます」
……いってらっしゃい」
こうしてドラルクは、ロナルドとメビヤツに見送られて実家のあるルーマニアに向かったのであった。
その後もロナルドはいつも通り依頼をこなし、合間に執筆をし、休みは爪を切ったりぼーっとしたりして過ごしていた。
ドラルクに言われた通り食事もちゃんとしていたし掃除もそれなりにして洗濯もごみ投げもきちんとしていた。
別れ際に話していたドラルクとの電話は仕事や親族の集まり等でタイミングが合わず、結局最初に1日目しか話せずあとはメッセージのやり取りや留守番電話だけだった。
そうして過ごしている内にあっという間に毎日が過ぎ、気付けば8月6日になっていた。
明後日、8月8日はロナルドの誕生日だがドラルクは遠く離れた欧州の地にいるため祝ってもらうことは不可能だった。
そもそも誕生日がいつか伝えていないのでドラルクは何も悪くないし自分の誕生日を祝ってほしいというわがままとドラルクの親族の結婚式という祝いの場と天秤にかけたら親族の結婚式の方が大事だということはロナルドの中では明らかで、今更伝えようとも思わなかった。
ドラルクの里帰りについて聞かれた際ギルドの面々にはその事を伝えており、何故か微妙な空気になったが明後日はギルドで仲間たちが祝ってくれることになっていた。
一番おめでとうを言ってほしかった恋人やかわいいマジロはいないが、寂しい誕生日にはならないだろうと仲間たちの優しさや気遣いにロナルドはありがたささえ感じていた。
そしていつものように仕事を終わらせてギルドを出て帰宅したロナルドはメビヤツに帽子を預けて風呂に入り、冷蔵庫からドラルクが置いて行った作り置きを食べて就寝した。
そうして迎えた8月7日。
この日もロナルドはいつも通り仕事をこなしていた。
珍しくポンチも出現せず下等吸血鬼の大発生もなかったため、23時過ぎには帰宅した。
着替えて風呂を済ませて冷蔵庫から今日の夜食を出そうとしたとき、聞こえるはずのないありえない声が聞こえた。
「ロナルドくん!!!」
「ヌヌヌヌヌン!!」
……ドラ公とジョン?」
とうとう幻聴でも聞こえたのかと一瞬自分の耳を疑ったロナルドだったが、居住スペースの玄関には幻聴でも幻覚でもなく本物のドラルクとジョンがいた。
「よかった、間に合った……!!」
「間に合ったって何の話だよ、つかお前なんでここにいんだよ、親族の結婚式じゃ」
「んなもんとっくに終わったわ!!」
喧嘩でもないのに珍しく声を荒らげるドラルクに、ロナルドはまた自分は何かしでかしたのかと戸惑う。
「で、でも向こうの親族に会うの久々だからしばらく向こうにいるって、」
「そんなの!!!君の誕生日を差し置いてまで向こうに滞在する理由になるわけないだろうが!!」
「!」
ドラルクの口から出てきた予想外の言葉にロナルドは驚いた。
そしてチラッとジョンを見るとジョンは泣きそうな顔をしていた。
「言っておくがジョンを責めるのはお門違いだぞ」
「!」
「ジョンはずっと悩んでたんだぞ、君の誕生日のことを私に言うか、それとも君の意思を尊重して言わないか」
……
「それでも私に教えてくれたんだ、明日が、8月8日が君の誕生日だと」
ドラルクが話し終わると、ジョンはドラルクの腕の中からロナルドに手を伸ばした。
ロナルドはその手を取りジョンを抱きしめると自分の腕の中で泣きそうな顔をしているジョンを見つめる。
(※ここからは同時通訳でお送りします)
『ロナルドくん、約束破ってごめんヌ。でも、ヌンはロナルドくんのお誕生日をドラルク様と一緒にお祝いしたかったんだヌ。だってロナルドくんがドラルク様と一緒にヌンの誕生日をお祝いしてくれてすごく嬉しかったから、ロナルドくんにも喜んでもらいたくて』
「ジョン……
ロナルドは泣きそうな顔のジョンを優しく撫でる。
「ごめんな、俺のせいで悩ませて」
ジョンはふるふると首を振り、主人であるドラルクを見上げる。
釣られるようにロナルドがドラルクを見るも、ドラルクは俯いており表情が見えなかった。
「ドラルク……?」
……どうして教えてくれなかったの、誕生日のこと」
「それは……
「私にお祝いされたくなかった?」
「は?」
「私にお祝いされるのが迷惑だったから誕生日教えてくれなかったの?」
「そんなわけ、」
ないだろ、と続けようとしたロナルドの言葉を遮ったドラルクは堰を切ったように捲し立てる。
「それならなんで教えてくれなかったの!?私たち恋人同士だよね?しかも付き合い始めてから初めてのロナルドくんの誕生日だよ?それなのに、私、誕生日すら教えてもらえないし、お祝いもさせてもらえないところだったんだよ?そう思っても仕方ないよね?ねえ、なんで?ロナルドくん、どうして……?」
言いながら泣きそうになるドラルクを見たロナルドは自分が思っていたよりドラルクから大切に思われていたことを知り、自分の誕生日くらいでそんな風に考えてくれるのが嬉しかった。
しかし同時に大切な恋人や大切なマジロを泣かせかけてしまい申し訳ない気持ちになった。
……親族の結婚式なんて大事な用事、まだ付き合い始めてほんの数カ月しか経ってない俺なんかの誕生日よりそっちの方が大事に決まってるだろ」
「は?」
「俺の誕生日は来年も来るけど結婚式は一生に一度だし、向こうの親族に会うの久々って言ってたから邪魔しちゃ悪いと思って……
……君それ本気で言ってる?」
「?言ってるけど」
「っはあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
ロナルドは先程の様子と違い打って変わって呆れたように特大の溜息を吐くドラルクにビクッと肩を揺らす。
「な、なんだよ」
「確かに君の誕生日は来年も来る。それはそうかもしれない。でも、もし来なかったら?」
「来なかったら……?」
ドラルクの言った言葉の意味がわからず、ロナルドは首を傾げる。
誕生日は毎年来るものだと考えているロナルドにはドラルクの言葉の意味がわからなかった。
「退治人というのは非常に危険な仕事だ。そりゃ新横浜はポンチが多いけどポンチじゃない吸血鬼が現れる可能性だってある。それにお人好しの君が誰かを庇って万が一命を落としたりしたら?」
「!それ、は、」
「その可能性がないと言えるか?……言えないだろう?」
……
ドラルクの言葉を否定できないロナルド何も言えずには黙り込む。
……それに付き合って初めての君の誕生日は一生に一度しかないんだぞ」
「!」
「私は何度君の誕生日が来たって、何度だって毎年君の誕生日をお祝いしたいしさせてほしい」
「ドラルク……
「だから君のことをもっと知りたいし教えてほしい。私のこともたくさん知ってほしい」
ドラルクはそう言うとロナルドの手を握り真剣な表情でロナルドを見つめる。
……うん、俺ももっとお前のこと知りたいから教えてほしい」
ロナルドもドラルクの手を握り返し、同じ様に真剣な表情でドラルクの言葉に応える。
「!ふふっじゃあいっぱいお話しよルドくん!」
「お、おう!」
「ヌンヌ!!!」
「もちろんジョンとも一緒に!ね、ロナルドくん」
「あったりまえだろ!」
「ヌー!!」
にっぴきで心が通じ合い一件落着、となったところでところで、とドラルクが話題を変える。
「ロナルドくん、明日のご予定は?」
「え、普通に仕事だけど」
「はぁ!?誕生日に仕事入れんな!!!それギルド!?依頼!?」
「え、ぎ、ギルド……
「わかった」
ロナルドの答えを聞くとドラルクはすぐにどこかに電話をかけ始める。
「あ、もしもしマスターですかな?どうもドラルクです。明日のロナルドくんの仕事なんですが、――はい、はい、ぜひそうしてもらえると助かります!ええ、ええ、このお礼はまた後日改めて伺わせてもらいますので、はい、では」
どうやら電話の相手はギルドマスターだったようだがすぐに用は済んだようだった。
「ということで明日君1日休みね」
「は!?」
「君の仕事は他に人に回してくれるそうだよ」
「お前何勝手に、」
「そもそも!君の仕事じゃなかったのに無理やり引き受けたそうじゃないか。マスターが誕生日なのに申し訳ないと思っていたそうだよ」
「えっ」
「ギルドでのお祝いは9日にずらすってさ。だから明日の君は私たちのものだからな!勝手に仕事に出たりしたら許さんぞ!」
「ヌンヌン!」
びしっとロナルドを指差すドラルクにジョンも力強く頷く。
「ジョンにはしっかりロナルドくんを見張っててもらわないとな。あのゴリラ呼ばれたらすぐ出ていくんだから。頼んだよ、ジョン」
「ヌン!」
ジョンはドラルクの言葉にお任せください!と言わんばかりにふかふかの胸を叩く。
ロナルドはドラルクの行動の速さにぽかんとしており、そんなロナルドにジョンがヌヌヌヌヌン、と声をかける。
『ロナルドくん、明日はずーっとヌンと一緒にいようヌ♡』
「ジョンが言うならずっと一緒にいるよおおおお!」
「ヌフ♡」
相変わらずというかいつも通りジョンに激甘なロナルド。
そんなひとりとひと玉のやり取りをドラルクやれやれと思いながらも微笑ましそうに眺めていた。
そんな中ふと時計を見ると丁度0時になりロナルドの誕生日の8月8日になっていた。
「ロナルドくん」
「んぁ?」
ドラルクはジョンの腹毛をモフっていたロナルドに声をかけると、両手で自分の方に向けちゅっと唇に口付ける。
「ヴァ!?」
「誕生日おめでとうロナルドくん!」
『ロナルドくんおめでとうヌ!』
「ドラ公、ジョン……
笑顔で自分の誕生日を祝ってくれるドラルクとジョンに、感極まったロナルドはいっぴきをまとめて抱きしめる。
「来年の誕生日もお祝いさせてね」
「おう!」
ロナルドの腕の中で嬉しそうに笑うドラルクはロナルドの背中に腕を回しぎゅっと抱き返す。
「ふふ、大好きだよ♡」
「!お、俺、俺も、その、えっと、だ、だいしゅき!」
「ファーーーwwwww大事なところで噛むルドくんwwwwww」
「うううううううるせぇ!」
「そんなとこも可愛くて大好きだよ♡」
「ミ゜」
耳元で囁かれたロナルドは奇声を上げると真っ赤になりその場に固まる。
「さ、明日は忙しくなるからもう寝るぞ!今日は特別ににっぴきで寝ようじゃないか!」
「まじで!?」
「まじだよルドくん。と、その前に私とジョンはまずお風呂だな」
「ヌー!」
そう言いながらロナルドから離れたドラルクはマントを脱ぎ始める。
急にひとりになってしまったような気持ちになったロナルドは慌ててドラルクを追いかける。
「お、俺も入る!」
「は?君もう入っただろ」
「う、で、でも、一人で待ってるの寂しいし……
「うーん……
「俺と入るの、いや……?」
「いやなんじゃなくて、その、」
「?」
……お風呂はまだ恥ずかしいから待ってて」
「!?」
珍しく言い淀むドラルクからのまさかの可愛すぎる言葉に受動のえっちが溢れたロナルドは再び真っ赤になって固まってしまった。
「ほ、ほら行くぞジョン!」
「ヌフッ♡」
「こらっ笑わないのっ」
「ヌーイ!」
その後しばらくしてロナルドはようやく動けるようになった。
大人しくリビングで待っていようかと思ったが、お風呂場から楽しそうに聞こえる声にやっぱり寂しくなり脱衣場で待機するだけなら、と浴室にいるドラルクに声をかける。
「なぁ、」
「!だ、だめだからな!」
「は、入らねえよ!……でもやっぱり寂しいから、ここにいていい?」
……上がるときリビングに戻ってくれるならいいよ」
「!わかった!」
ドラルクからお許しを貰ったロナルドはそれからは喋りながらドラルクたちが上がるのを待っていた。
そしてにっぴきで一緒にソファベッドで休み、次の日はたっぷりドラルクとジョンにお祝いしてもらったのだった。
ハッピーエンヌ♡