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三毛田
2025-07-30 22:25:19
1081文字
Public
1000字4
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69 069. お月様と連れ立って
69日目
君というお月様
「丹恒、行こう」
手を差し出すと、ためらいを見せつつそっと乗せて。
「っ」
逃さぬよう、少し強めに握り込めば、体も表情も強張り。
そうさせたいわけじゃないんだけど、まだ人と触れ合うのが苦手なようだ。
そこも含めて可愛くて、愛しい人。
穏やかさも、激しさも同時に併せ持つ水のような人。同時に、優しく見つめてくれる月。
立ち寄ったのは、水の多い星。
姫子は前に立ち寄ったことがあるらしく、行きたい店があるからとなのを連れて列車を降り。
ヨウおじちゃんは、姫子たちと入れ替わりで出かけるから俺たちに好きにしろと出かけるタイミングを譲ってくれた。
「丹恒。列車を降りる前より顔色落ち着いたな」
「顔色が良くなった。だろう、そこは」
苦笑し、俺の隣まで来る。
「手を繋ぐのが嫌なら、離していいから」
「いや。お前の手なら、嫌じゃない」
「そっか。それならよかった。じゃあ、色んなお店見て回ろう」
「ああ」
丹恒が痛いと感じない力で、引きながら歩いていく。
まだまだ力加減が変わらないから、気をつけないと。
「穹、待ってくれ」
「どうした?」
進もうとしたら、グッと後ろに引っ張られ。振り返ると、丹恒が足を止めていた。
「ここに、入りたい」
「いいよ。入ろう」
流石に店の中まで手を繋いで入るわけにはいかないので、手を離す。
話したくなかったけれど、仕方がない。
「ゆっくりでいいからな」
「ああ」
小さく頷き、店内を見て回る。
「穹」
しばらく別行動をしていると、声をかけられ。
「どうしたんだ?」
「俺はもう買い物を終えた」
「もういいのか?」
「ああ。だから、お前はどうするか聞きに来た」
「俺は買いたいものは特にないから、出よう」
俺の言葉に頷き、二人で店を出る。
心なしか、嬉しそうだし、楽しそうだ。
「どうした」
「ううん。次の店、見てみようか」
「お前の行きたいところでいい」
手を差し出すと、今度はためらうことなく乗せて。
「ところで。何買ったんだ?」
「まだ内緒だ。列車に帰ったら、教えよう」
小さく笑みを浮かべ、指を唇に当てる仕草。
何それ。めっちゃ可愛い。
それから、色々な店を見て回った。
なのに似合いそうなヘアアクセ。姫子にコーヒーの飲み比べ。ヨウおじちゃんには、この星で流行ってるという漫画のセット。
パムには、手入れセット。ペット用って書いてあったけど、品質が良さそうなので文句は言わせない。
丹恒には。
「ん」
「これは?」
「お前へのプレゼント。列車に着いたら開けて」
「ありがとう」
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