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三毛田
2025-07-28 22:04:11
1067文字
Public
1000字4
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67 067. 歯痒い指先
67日目
触れたのに触れられていないもどかしさ
触れたと思ったら、すぐに離れていって。
それがもどかしいけれど、ここでがっつくと、彼は離れていってしまうだろうから。
「はあ
……
」
「大きなため息。どうしたの」
鮮やかなオレンジ色のジュースをストローで飲みながら、なのが問いかけてくる。
「なにそれ」
「ノーベリージュース! 今日は上手く作れたんだ」
「俺には?」
「車掌さんに貰って。で?」
コップをテーブルに置き、俺の隣へ腰をかけ。
「隙? があるってわけじゃないけどさ、ふとした瞬間に丹恒の指先に触れようと思ったんだよ」
「うん」
「そのまま勢いで手を繋げたらいいなって思ってるんだけどさ、丹恒ってこっちが一歩踏み出すと逃げるじゃん?」
「嫌なことがあったっていうか、他人を信用してない感じだもんね。野生動物みたいに」
「そうなんだよな」
多分、この会話を聞かれていたら、俺たちが信用しすぎで、だからベロブルグの時のようなことが起こるのだと言われそうだ。
ことっと軽い音。そちらへ視線を向けると、なのが飲んでいるものと同じ色のジュースが入ったコップが置かれ。
「パム、ありがとう」
「うむ。今日のデザートは、今冷やしておるから少し待っておれ」
「ありがとう。出来上がったら、丹恒呼んでくるから教えて」
「わかった。姫子とヴェルトにはオレが持っていく」
といったので、頼んでおく。
「穹、三月ちゃん。ほれ、三人分じゃ」
「ありがとう。なの、セッティングよろしく」
「任されました」
パムと一緒に客室車両へ向かい、資料室の扉を叩く。
「丹恒、おやつの時間。一緒に食べよう」
「もうそんな時間か」
ノックの後開けると、時計へと視線を向ける丹恒。
「ほら」
手を差し出すと、端末をスリープにしてそっと手を重ねて。
「
……
」
「うん、大丈夫」
心配そうに伺うように俺を見るので、頷くとほっとしたような表情に。
積極的に触れたいわけじゃない。と言ってしまえば嘘になる。
でも、丹恒が心穏やかに過ごせることが一番だ。
「今日は、レアチーズケーキ! 美味しそうだから一緒に食べよう」
「パムが作ってくれたものは、大体なんでも美味いからな」
「だよな!」
こういう時は素直に触れさせてくれるけど、二人きりになるとあまり触れさせてくれなかったりする。
多分、まだまだ信用されてないんだろうな。
まあ、仲間として少しは信用信頼してもらえるのでれば嬉しいところではある。
「あ、丹恒。今日は素直に来たんだ」
「来たら悪いのか」
なのの言葉に彼は不満そうな表情を。
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