【R-18】【シャアム】Still adorable.

初代シャア(21)×ccaアムロ(29)。シャアの夢ネタ。ア・バオア・クー戦からしばらく経った後。情緒不安定なシャアとよしよしアムロ。
⚠モブシャモブ匂わせ、ガバガバ背景、弱々シャア

 アムロが目の前にいる。
「シャ、ア……ッ」
 目の前のアムロは記憶の中の彼より身体が大きく、ひと回り程年上のように見え、すでに少年のものではなかった。まだ丸みを残した頬は赤く熟れ、薄っすら汗をかいて扇情的な表情をしていた。強姦紛いのことをしているのに、しなやかに伸びた四肢は理不尽な暴力を許している。
 グワジンの自室でアムロを犯している。
 この部屋はア・バオア・クーに向かう際に割り当てられた部屋であり、すでにア・バオア・クーは崩壊し、乗船していたグワジンも沈んでしまっている。
 これ・・は悪夢だ。最悪な明晰夢である。
 見慣れない連邦服を剥がして、衝動のままに鬱血の跡をつけた。適当に後ろを慣らして早急に押し入ってもアムロは拒まなかった。
 彼から与えられる快感を貪り続けている。
「くッ、う……
 思わず腰を引くと、組み敷いているアムロが「あ」と小さく声を上げた。微かで淫らな声が鼓膜を震わせ、思わず唾を飲み込んだ。
 アムロ・レイとセックスをしている。
 その事実だけで呼吸が乱れて目が眩んだ。組み敷かれたアムロは、蕩けた表情で見上げ手を重ね、そして腰を揺らして行為の先を強請った。重なった彼の手のひらは大きく、しっとりしていて温かかった。
「しゃ、あ……
 性器に絡むそれは女のそれとは違う。男のものだ。
 現在の地位を得るためには何でもやった。士官と寝たことも一度や二度ではない。容姿が整っている自覚があったため、そういった誘いを利用することもあった。
「なぜ、君は……
 アムロは権力に興味がない、むしろ軍属を嫌っていたのに、その身体は男に抱かれ慣れていた。男を喜ばせる術も知っており、ひたすら連邦の悪辣さに腹が立った。
 成長したといえど、彼の身体は白く華奢だった。腹や太腿の手触りが良く、手に吸いついた。そういった嗜好が薄い私でも手離したくないほどに抱き心地が良かった。アムロが誰かに慰みものにされ快感で溶けている姿を想像して、嫉妬で狂いそうになる。
「なぜ、君は抵抗しない?」
 住んでいたコロニーを焼き、ララァを戦場に連れ出した憎い敵に、なぜ大人しく抱かれているのだ。
 アムロは再び目蓋を上げ、うろうろと視線を彷徨わせた後に私を捉えた。涙の膜が張っているのか、きらきらと瞳が光っていて夜明けの湖畔のように美しいと思った。
「あなただからかな」
「私……?」
「本当は殴り飛ばしたいんだけど、いいや。あなたがなんだか可愛いし」
「殴り……? 話が見えない。ちゃんと説明しろ」
「別にいいだろ、どうでも。それより」
 アムロに腰を引き寄せられる。シャア、ちょうだい。甘えた声が脳髄を焼く。中が急に締まって射精しそうになったがなんとか堪えた。理解不能な夢でも萎えない自分に呆れる。溜息を吐くと腰の角度が変わってアムロが悶えた。
「ん、あ、ぅ」
「は、アムロ……ッ」
 首に腕を回され引き寄せられる。そのまま唇を重ねて、あっという間に舌を入れられた。明らかに手慣れた所作に、記憶の中の純朴なアムロ・レイが揺らいで掠れていく。ぬるぬると舌を吸われ、息継ぎの合間にわざと漏らされる吐息に性器に熱が集まった。
 この身体は男に拓かれ慣れていた。この男は本当にアムロ・レイなのだろうか。何人の男に暴かれたのだろうか。私もその多数の中のひとりになるのか。
「あなただけだよ」
 思考が読まれていたのか、彼はおかしそうに口の端に唇を落とした。「あなたの好きにしていい」と小声で囁かれて理性が切れた。「そのために来た」と続けた。何か引っかかる言い方だったが、夢特有の不整合だとして気にしないことにした。
 私のアムロへの執着はすべて性欲に変換されているようだった。衝動が抑えきれない。ぐちゃぐちゃに抱き潰し、蕩けた泣き顔を見たかった。考えながら腰を振っていると、手首に爪を立てられた。たったそれだけで悦びで脳が染まった。
 さらに奥に、深く繋がりたかった。
 肌がぶつかる音がする。アムロに名前を呼ばれ求められて、全身が陶酔で満たされていく。
 アムロからもたらされる痛みや快楽が理性を崩す。
「シャア、しゃ、あ……ッ」
「アムロ……ッ、あ、アムロ……ッ!」
 欲しかった。
「んぅ……ぁあッ、ふ、ぅ」
 どうしてもこの男が欲しかった。
 自分の下で乱れる男を見下ろした。彼と繋がっているところがひくひくと痙攣して目眩がする。アムロの性器からだらだらと先走りが垂れ、後ろの穴まで伝っていた。私を叱責する目や口を持たない。都合の良い、ただ抱かれるだけの淫らな身体。
 あまりの空虚に耐えきれず宿敵の幻覚を作り出して一方的に抱くなど、アムロ本人が知ったら軽蔑どころでは済まされない。
「しゃあ……ッ、あんッ」
 切望してやまない男の面影が私の名前を呼んでいる。目の前の男が私の作り出した男だったとしても、未来で私を覚えていたことが嬉しかった。記憶から消されるのだけは耐え難かった。
 奥に腰を進めて、育ったしこりを突けば一際高い声を漏らしてアムロは絶頂した。精液を自分の胸に飛ばし、だらしなく口から涎を溢す淫蕩な表情に衝動的に唇を奪った。指を口に突っ込み、腰を振って追い込むとアムロはくぐもった悲鳴を上げた。引き攣るように痙攣する腸内は酷く気持ちが良かった。
「アムロッ、アムロ・レイ……ッ」
 アムロの嬌声を飲み込み、思いのまま射精した。先ほど出したばかりのアムロの性器も頭をもたげている。
 アムロの胎内は柔らかく温かかった。
 目の前の男を恨んでいるはずなのに、この男がどうしようもなく欲しかった。しかしこの男だけは私の思い通りにはならない。それがあまりにも嬉しく、そして苦しかった。
 崩れ行くア・バオア・クーの中、アムロの背中が遠ざかっていくのが記憶に焼きついている。額の傷は彼との繋がりで、口を開けば情けなく縋る言葉が転がり出てしまいそうで怖かった。アムロを許せないはずの私は、それを口にした途端に崩れてしまう。
「君は私の大切なものを奪った」
……ああ」
 アムロは優しく頷いて頭を撫でた。
 頭を撫でられたのはいつぶりだろうか。アムロは私の前髪を掻き上げて「俺もあなたに奪われた」と歪んだ微笑みを浮かべた。「同じだ」
「違う!」
 衝動のままにアムロに覆いかぶさった。
 すべてを持っている貴様に何が分かる。
 熱は治まらない。
 精液で滑る腸壁に性器を擦りつける。
「貴様が憎い……ッ」
……ぅん、ッ」
「憎くて憎くて……それでも、君が欲しい」
 アムロの腰を抱え直して上から突いた。絡みつく内壁を抉り、激情のままアムロを抱いた。
 許せない。悲しい。好ましい。悔しい。憎い。眩しい。怖い。寂しい。受け入れてほしい。
「ッあ、ぁんッ、シャア……ッ、しゃあ……ッ」
 目の前の男は喘ぎながらも私から目を離さない。強い光が意識の奥を焼く。ずっとこの光が恐ろしくて、逃げて、欲しくて、焦がれ続けている。
「なぜ、なぜ私の手を……取らなかった!」
 今更夢に出てきて何が言いたい。
「君が……君が欲しかったのに……私を拒絶した」
 アムロは私を抱き締めたまま何も言わなかった。シーツが彼の身体から流れ出た精液や血や何かで汚れていた。アムロの身体に赤い跡や痣ができていて、同じように酷い有様だった。一方で己の身体は傷ひとつなかった。アムロは一切抵抗しなかった。
 ぼろぼろと生ぬるい何かが頬を流れていく。せめて彼の表情が見たいのに目の前がぼやけて見えない。
「ア、ムロ……
 なぜ私と共に来てくれないのか。
 これは私の夢で、目の前のアムロは私が作り出した幻覚だからその理由に答えられない。
 完璧でないから? 未だに復讐に囚われているから? 出来損ないのNTだからか?
 アムロの沈黙が答えだと思った。
 ララァを失い、アムロはいない。目指すべき未来もない。私にはもう何もない。あの瞬間から寄る辺なく彷徨い歩いている。
「俺はずっとあなたの傍にいる」
「嘘を吐くな。私を置いていくのだろう」
 鼻が詰まった情けない声で縋り、母親に見限られた子どものように癇癪を起こした。置いていかないでくれと肩に顔を埋めた。
「泣き虫なのは相変わらずだな」
 涙や鼻水で酷いものだったが、アムロは嫌な顔ひとつせずに優しく背中を撫で続けた。
「あなたは独りじゃない」
 私を独りにしたアムロが言った。
 虚言はもういい。欲しかったはずの言葉は皮膚を滑り落ちていく。なぜ君は私の夢に現れたのだ。彼の温かい体温が私を安心させると同時に、彼を失う恐怖が湧いた。
 目が覚めれば彼は消えて、私はまた独りになる。行かないでくれ、一緒にいてくれなどと怖くて口に出せない。