バラ肉
2025-07-20 22:16:01
6654文字
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見てみろ(アタブロ 0721の日)

オフの日のブロが久々に自家発電に励んでいたところを兄さんに見られる話。

続きがあるよ。
[R-18] ふたりあそび | 茨め https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=25479790

その日、ブロッケンJr.はドイツの屋敷で一人の時間を持て余していた。

今日は特に試合や訓練の予定もなければ、来客がくるとも聞いていない。つまり完全なオフ日だ。
いつもなら雑談に付き合ってくれれる老年の使用人たちも、滅多にない完全休暇の家主を労ってか。揃って午後から休暇を取っている。
結果、大きさだけはある古い屋敷の中は、あっという間に静寂に包まれていた。
とはいえ、
ならば……と、前々から気になっていた長編作品を自室に運び、読み進めたのが数時間前。



「ふぅ……

パタンッ……と辞書並の単行本を閉じた彼の顔は、物語の深い世界にどっぷり浸りきっていた。
よくある王道SF小説かと思えば、複雑怪奇に絡まった登場人物たちの出生や目論見も非常に魅力的で、ラストに向けて見事に紐解けていくストーリー展開は秀逸の一言。

流石は、評判が良いはずだ。久々に良いものを読ませてもらった。

満足げな表情で、ブロッケンJr.は一人がけソファの背もたれに頭を置いた。

「それに……主人公の相棒が……特に良かったなぁ」

言葉の通り、猪突猛進なヒロインを支える年上の相棒役は作中屈指のナイスガイであった。
最初こそ感情の読めないクールな印象を抱かせたものの、内側には誰よりも熱い魂を持っており。主人公が危機に陥った時にはすぐさま駆け付け、助け出す姿はヒーローそのもの。
反面、大人の色香も相当で……元々作者のファン層の年齢が高いこともあり、ヒロインとの怪しいやりとりはついつい食い入って読んでしまった。
戸惑う彼女をリードする言葉や態度は、普段の相棒ではなく一人の男でしかなく。巧みな描写で紡がれる情事シーンは、男であるブロッケンJr.でさえドキドキと胸が高鳴らせた。
思い返すだけで下半身が疼いた。

「そういや、最近ご無沙汰だったな……

最後に解消したのはいつだったか。指折り数えれば、半月も息子を放置していたことに気がついた。
そんなに……、と思ったところで、だからこんな完全オフの日が作られたのか。と自分の中で腑が落ちる。
本人は意識してなかったものの、相当仕事を詰め込んでいたらしい。
また、通りで些細な官能シーンだけで下着の中がキツくなるわけだ、とその点も含め、合点がいった。
ブロッケンJr.は恐る恐るズボンの上からゆっくり己の性器を摩り、「はあっ」と熱い吐息を漏らした。
きっと、このまま何もせずにいれば落ち着く。
だが、一度快楽を覚えた指は貪欲なものだ。

「ンッ♡ ……ふっ、ァッ……♡」

スリスリッと指を揃えて上下に小刻みに擦れば、心地よい刺激に腰が浮く。

「ハッ……ンンッ♡ ハアッ、ハアッ♡」

(きもちいい)

触れていた面が、指を超えて手のひらに変わる。硬く膨らんだ竿を包み込むようにして動かせば、益々大きさを増した気がした。そして同時に、ズボンと下着を挟んだ愛撫では何だかもの足りず。

「ああっ、クソ!」

悪態を吐きながらベルトのバックルに手を伸ばしたブロッケンJr.は、慌てた手つきでそれを外すと乱暴な手つきでジッパーを下げた。
ジィィッ!
金属の引き攣る音が静かな室内に甲高く響く。
そうして前立てを開いた彼は、黒のビキニパンツの中で窮屈そうにする己のペニスに目を細めた。バキバキに勃起した性器はあまりに露骨で。若さのせいとはいえ、そのはしたなさに眩暈がしそうだ。
だが、かと言って今更止められるわけもない。
下着を下げれば、プルンッと真っ赤に腫れた肉棒が顔を出す。楽になった喜びに、鈴口からピュッと少量の我慢汁が飛び出たのは不可抗力だろう。
頭を背凭れに預けたブロッケンJr.は、ゆっくり深呼吸すると、覚悟を決めたように自身へ両手を伸ばした。
クチュッ。
いつのまにか濡れていたのか。触れるなり指に粘着質な液がつく。その生暖かさに、自制が溶けていく。

(折角ひとりなんだ。……たまには、良いよな)

こんな真っ昼間から自慰に耽る。普段の自分ならありえない状況だ。だからか、置かれた現状を言い訳代わりに、彼はすっかり硬くなった竿を握った。

「んんっ」

直接的な刺激に一瞬下半身が強張る。だが、じきにそんな戸惑いは快楽へと掻き消えていく。

シュッシュッシュッ。

「ハッ、ハッ……ンンッ♡ ァッ、いい……ッ♡♡♡」

欲望に正直になったブロッケンJr.は、擦る度に上がる自分の甘えた声に頭がクラクラするようだった。
高まる興奮に、手の中の性器がもっともっと体積を増す。鈴口から溢れた先走りが幹に垂れ、動きに合わせクチュクチュと卑猥な音を立てていく。
クリッと親指で割れ目を抉ると、強い刺激に太腿が小刻みに痙攣した。

(ああ、すげぇ……オレ、こんなに明るい場所で、エロいことしてる)

最初から分かってたくせに、うっすら開いた視界に差し込む日光に、背徳感が背筋をざわつかせる。さながら、頭をバカにするスイッチのように。

「ンァッ♡ ……ハァッ……ハァッ……♡」

コシュコシュコシュッ……
片方は陰茎を擦り、もう片方の指で睾丸を揉む。すると、両方からくる絶妙な快感にブロッケンJr.は眼をギュッと瞑った。それはあくまで快楽から逃げるための反射運動だった。
けれど、視力を閉ざしたことで逆に弱いところを弄る感覚がダイレクトに頭を犯す。瞼の裏がチカチカ煌めく。
その瞬間、本の中の男がヒロインへ囁いた一文が脳裏を過った。

『何もかも忘れて、オレを感じろ』

その傲慢なセリフが、なぜか聞き慣れた男の声で再生される。

ドクンッ!!
心臓が激しく高鳴り、精巣がギュンと持ち上がる。

「ァッ、だめっ! オレ、もうっ!」

イく。
そう感じてグッと前屈みになった、そのタイミングで



バンッ!

「おい、ちょっといいか?」



ノックも無しに開いたドアに、ブロッケンJr.の体は時が止まったように硬直した。

………え」

あと数秒でフィニッシュに向かっていたのに。

呆然と乱入者を見つめた彼の目元は、いまだに欲望色の赤いまま。濡れた瞳もぼんやりとうつろだ。
きっと、自分の置かれた状況を正確に判断できていないのだろう。股間に両手を伸ばしたまま乱入者を見つめる姿は余りにも無防備で、幼く。

「ほう……これは、また」

しかし、相手のどこか楽しげな声音に、漸く我に帰ったのか。現実を受け入れた彼は、見る見るうちに顔から血の気が引くのを感じた。
それと同時に、今度は明確な意思を持って相手をキツく睨む。

「み、みるんじゃねぇ!!!」

怒声と共に、威嚇なのか、ガルルッと犬歯を剥き出す顔は羞恥と怒りと混乱でごちゃ混ぜになっていた。

(最悪だ最悪だ最悪だ!!)

余りのことに涙が溢れそうになる。
ましてや相手は——よりにもよって、自分たちの隊長であり、つい先ほど頭の中で声を連想した男に他ならず。
通常時は真っ白な肌が、今は赤やら青やら忙しなく変わっていく。

「い、今はアンタの相手をできるわけないって見れば分かるだろ!! 早く出てってくれ!!」

(頼むから、一刻も早くこの場から去ってくれ!)

言葉だけでなく、全身で「出ていけ」と伝える姿は必死の一言。裏返った叫びは本人の動揺をありありと現していた。

——しかし、にも関わらず当のアタルは出ていくどころか、腕組みをして扉にもたれかかる始末ではないか。
悠然と立つ姿は、うら若き青年の気持ちを汲む気などさらさらないらしく。

……ああ、俺は気にするな。だから、そのまま続けていいぞ」

しまいには眼を細めて続きを託す有様である。

「なっ……!?」

これには怒り一色だったブロッケンJr.も言葉を失った。
そして、そんなの出来るわけない!と叫ぼうとしたところで、じっとり湿った眼差しと目が合った。
途端、体が熱くなる。批難を叫ぼうとした唇が上手く形を作れず、はくはくとだけ開閉を繰り返す。

「ほら、お前の息子はまだ元気そうだぞ?」

顎をしゃくって指摘するアタルに、ブロッケンは自身の性器を晒していた事実にようやく気付いた。ついでに、一度は驚きで完全に萎えていた息子が再び勃ちかけていることも分かり、思わず恥ずかしさで泣きそうになる。こんな時でも正直な愚息に眉間の皺がギュッと寄った。
とはいえ、だからといって言われるがままに自慰を続けるなんて!そんな葛藤に唇が歪む。それを目ざとい男は見逃すわけがなく。

「なんだ、一人では上手にできないのか?」

フンっと鼻で笑う態度は、完全に子供扱いだ。あたかも半人前と揶揄するセリフに、一気にブロッケンJr.の負けん気に火が灯る。

「ふっ、ふざけたこと言うんじゃねえ! オレだって!」

言いながら、彼は勢いに任せ半勃ちのペニスを掴むと、竿を二、三往復乱暴に擦った。

「ハアッ、ハッ……ンッ♡」

するとたちまち甘い声が漏れる。
元々、敏感で感じやすい性質(タチ)なのだろう。
感じる場所を的確に弄る手に、柔らかくなっていた幹があっという間に硬くなる。トロトロと鈴口から溢れる我慢汁に手の動きがスムーズになり、上下する度にグチュグチュッと卑猥な音が立つ。

「ンンッ♡ ァッ、ハッ……ハアッ」

若いだけあって燃え上がるのも早い。
知らずに夢中になっていたブロッケンJr.は、快楽に閉じていた眼をうっすらと開けた。何か昂る材料はないか。無意識に探そうとしたのだろう。
すると、目の前でジッとこちらを見つめるアタルと目が合った。

ズンッ。

いきなり腰が重くなる。
瞬き一つせずにこちらを見る目はギラギラと燃えていて。しかし胸の前で組んだ腕はピクリとも動かない。
完全に見る姿勢でこ仁王立ちになる相手は、つい先ほどまで読んでいた小説の相棒よろしく、腹立たしいほど堂々としていて。

何ものにも流されない。

鋼よりも硬く強い男の自制心に、条件反射で肩が震えた。
なぜなら、物語の中ではそんな堅物なのに、最後はヒロインには屈服して抱き潰すだ。
低い声で唸るように息を吐いて、怯える彼女の全てを奪うように愛していく。
頭の中に蘇るシーンは活字にも関わらず、ひどく生々しくて。
対して、目の前の男は全く手を出す様子がない。
その違いに、ブロッケンJr.には無性に腹が立った。

(なんだよ、それ……。だったら、オレだって……

「ハア……ぅんんッ! あっ、ンッ……♡♡♡」

知らぬ間に話の中の自分とヒロインを投影していたのか。
彼は片手で自身のベニスを握ったまま、もう片方の手で器用にジャケットのボタンを外すと、インナーのシャツをガバッと捲った。露わになった白い胸はふくよかで逞しい。一方で、両脇で勃つ乳首はベイピーピンクの可憐な色を振り撒くように、興奮と期待にプックリ立派に育っていた。
ちなみに一般の男性よりも大きな理由は、培った経験値の違いというべきか。
期待に大きくなったそれを、わざとらしく人差し指と親指で摘み、クリュクリュ潰す。すると下半身へピリッと快感が走る。

「ああっ! ヒウッ♡♡ ァッ、アッ♡♡♡」

込み上げる喘ぎを、今は敢えて吐き出す。
若干、いつもより甘えがかっていたのは本人だけの秘密だ。


「っ……!」

そのおかげか、不動の態度で見ていた男の襟元が僅かに揺れた。本当に、細やかな動揺。しかし、それを欲で濡れたベリベットの瞳は見逃さなかった。ギラッと妖艶に煌めく色はいつもよりも鮮やかな虹彩を放つ。

「キャプテンッ……♡♡♡ どう、だよッ♡ ンンッ♡♡」

自分の姿は、ちゃんとアンタを煽っているか?

あたかも小説のヒロインになり切って、ブロッケンJr.は上目遣いで男を見上げた、
自分の感じきった様に興奮しろ。観念して、襲い掛かれ……なんて。
自分の気持ちなのか。それともヒロインの女性の気持ちなのか。どちらの意見なのかも分からないぐらいに頭がグラグラ茹だり、ドロドロに溶けていく。

ハッ、ハッ……

泣きじゃくる亀頭を掌でぐりぐりと揉み込み、陰茎を馬鹿みたいに必死に擦る。すると、ドンドン溢れてくる蜜が絡みつき、手の動きを助ける。
ヌチャヌチャッ! と湿った音と荒い呼吸が、真っ昼間だということを忘れさせる。

「アッ、アッ、もっ……イクッ♡ イっちまッ……!」

太腿が引き攣る。尿道に熱い精子が駆け上がる。
絶頂がくる。
そう感じたのと同時に、ねっとりと己を見つめる碧眼に気付いたブロッケンJr.は、堪らず全身を震わせた。

「アッ、アア〜〜ッ♡♡♡」

ドピュッ!! ピュッ、ピュッ……

甘くくぐもった声に合わせ、真っ白な性液が飛び出す。

パタッ、パタタッ……

年季の入った木製の床に白濁が落ち、濃いシミを作る。だが、ハアハアと肩を上下にする男にはそんなことを気にする余裕なんてない。激しい射精感に、体がダラリと弛緩して、力が抜けていく。

「ハッ、ァッ、ハアッ……

そうして暫くの間、呼吸を整えていたブロッケンJr.だったが、熱を放ったことで漸く頭の中がクリアになったのか。
彼は、自分がとんでもない痴態を演じたことを改めて意識した。

(オレはなんてことを……!!)

相手が入ってきた時点から正気では無かったとはいえ、なんという様を晒してしまったのだろう。いくら『続きをしろ』と言われたからって、本当にやるなんて。自分のことを「若いなぁ」と笑う中年超人達の顔が脳裏に過ぎる。これではもう「バカにするな!」と言い返せない。

そんな風に、ソファの上で自己嫌悪で固まるブロッケンJr.とは反対に、ひたすら彼を眺めていたアタルは漸く壁につけている背中を浮かした。そして一歩一歩ゆっくりと足を踏み出すと、彼はウンウン唸る家主の前まで向かう。

「ブロッケンJr.……

「あっ」

低い声に我に帰るより先に、彼の尖った顎に指が伸び、ぐいっと持ち上げられる。床を見つめていた視線が無理矢理相手の双眸とぶつかる。

「ッ!」
「随分とサービス旺盛だな」

普段は青空のように広く爽やかな青が、まるで獲物を前にした獣のようにギラギラと怪しく光る。

「じゃあ、俺も応えた方がいいかな?」

マスクの下で、バリトンボイスが艶美に誘い文句を吐く。
ゾクゾクゾクッ
達したばかりなのに、その甘い声音に下半身が痺れるようだ。へにゃりと力を失ったペニスがピクッと跳ねる。

「フンッ……可愛いやつだ」

だが、それが良い。

聞こえるか聞こえないかの小さな呟きが耳を掠めた。そう思った矢先、彼の体が宙に浮く。

「ぅわッ!?」

逞しい肩に担がれたブロッケンJr.は、そのままソファの傍にあるベッドへと落とされた。
ボスンッ!
柔らかなマットに全身が埋まる。

(一体何が……

自身の状況を確認する暇も無く、呆然とする目の前にアタルの顔がヌッと現れる。

(オレは、この男に押し倒されているのか)

そう理解しかけた所で、半分脱ぎかけたズボンのせいで露わになった内腿——その柔らかな肉に、ゴリっと硬いものが当たる。

「っ!?」

ブロッケンJr.はその感触に、慌てて視線を下に向けた。すると、案の定と言うべきか。相手の股間には立派な山がそびえていて、思わず息を呑む。

「きゃ、キャプテン……ッ」

こんなあからさまな態度をされるなんて……

平素に戻っていた頬が、またもや熱に浮かされたように熱くなる。冷静になった頭は羞恥でいっぱいなのに、奥底にある願望はまだ今の状況では物足りないのだろう。

ドクドクドクッ

壊れたように早くなる鼓動は、この先の行為を期待していたに違いない。
だからこそ、すぐそばでニヤリと歪む瞳に彼は完全に魅入られてしまう。

「煽ったのはお前だろう?」

そんな勝手な言い分を言い切るや否や。いつのまに捲ったのか、晒された分厚い唇からの熱いキスを受けたブロッケンJr.は、逞しい背中に腕を回すことしかできなかった。



だってその台詞は、サイドテーブルに置かれた本の中でヒロインが語られた口説き文句に他ならず。



(嗚呼、そういえば……この本を勧めたのはこの人だった)



単純な男は、どこまでも計算高い自分達の隊長の腕で、甘く鳴いた。