三毛田
2025-07-19 22:48:57
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58 058. 爪先が転がす月と星

58日目
転がされる俺たち

……
……
「二人とも邪魔邪魔?。これから掃除なんだから、テントはしまって!」
 モップを手にしたなのが、往復のたびに俺と丹恒を爪先で――彼女なりの配慮なのか、毎度ちゃんと靴を脱ぐ――つついて。
 野外訓練のためにと、またテントを広げていたのだが、丹恒が興味本位で買ったプラネタリウム装置が殊の外面白く。
 訓練そっちのけで、ラウンジの天井に星々を映して二人で上半身だけテントから出して寝転がって見上げていた。
「ちえっ」
「続きはお前の部屋の天井に映して。だな」
「丹恒?! じゃあ、おやつとか飲み物とか用意しよう!」
「そうだな。だが、その前に掃除だ。今日はパムを手伝う約束だろう?」
 テントから出て、二人で片付けつつ約束を交わす。
 そして、この間やらかしたお詫びにパムの手伝いをすると口走ったことを思い出し。
「また二人だけで楽しそうなことしようとしてる」
「お前も見たいなら来い」
「ただし、二人きりになった途端、俺と丹恒はイチャイチャするぞ」
「それって、ウチだけが気まずい思いするやつ! 行かない!!」
 両手を挙げ、そう叫んだあと頬を膨らませるなの。
 かわいいけれど、俺の方が可愛いし美少女だろうな。
「お前、それを口にするな。面倒なことになる」
 テントを片付けた丹恒は、俺の手にモップを握らせながらそんなことを口にして。
 何で俺の考えていることが分かったんだ!?
 と思ったけれど、余計な事まで口走りそうだったので黙っておく。
 それから、パムの指示に従いつつ掃除をしていき。解放された頃には、お腹がペコペコになっていた。
「ごは~ん! の前に、埃になったから、お風呂!」
「おかずの追加を作るから、ゆっくり入ってこい」
 いつもより早く掃除が終わったからか、パムはご機嫌そうに告げてキッチンへ向かって。
「ゆっくり……
 長くお風呂に浸かるのが苦手な丹恒は、ちょっと困ったように眉を下げる。
 そんな顔も可愛いので、彼が長く浸かっても大丈夫な温度にしようと思った。
「この温度は大丈夫ですか~?」
「ああ。悪くない」
 シャワーで汚れを洗い流し、お風呂に浸かる。俺が風邪を引かないかつ、丹恒も気持ちよく感じる温度。
 本当に気持ちがいいみたいで、尻尾が出ている。可愛すぎるだろ。
「どんな飲み物とおやつがいい? パムに余裕があったら、何か簡単につまめるものを作ってもらう?」
「作ってもらうなら、手伝った方がいいだろうな」
「だよねぇ」
 手を繋ごうとしたら、熱いからヤダと。