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ただのかわせみ
2025-07-18 21:13:24
1172文字
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フロイトの中身を見てみたいスネイルのSS(ちょっとグロいかもしれない)(みじかい)
いい夢見たな…って感じ
スネイルは薄暗い部屋のなかに立っていた。
辺りは無機質な色味のない壁。無数の器具や機械が並んでいる。ここは処置室だ。スネイルはそう思った。自らが研究している「無人AC」に載せる”部品”を加工する部屋に酷似していたからだ。しかし、いつも見ている処置室との些細な違いは今はどうでもよかった。
部屋の中央で、フロイトが処置台の上に座っている。
フロイトの頭上では多眼の無影灯がともり、彼に光を落としていた。フロイトは口角を上げてうっすらと笑い、スネイルを見上げる。鎖骨の下、心臓の位置を指して、彼は言った。
「おまえ、俺の中身を見てみたいんだろ?」
眼前のフロイトは、どこか酩酊したように笑った。
スネイルは彼から目を離せなくなった。フロイトは動けないスネイルの手を取る。そして、両手で慈しむように握り、自らの胸元へと導いた。
「触れていい。全部、見せてやる」
指先が肌に触れた瞬間、まるで水面に沈むように、スネイルの手は皮膚をすり抜けた。
生暖かく、湿った肉が指の隙間に絡みつく。手を包み込んで蠢く感触に、スネイルは呼吸を忘れた。
「べつに特別なことはないさ。呼吸器、消化管
……
誰にだってあるものばかりだ」
フロイトはスネイルの手首を握っている。掌が、導かれるままに奥へと進む。
ふいに、脈動するものがスネイルの指先に触れた。柔らかく、密に詰まった筋繊維の束。押し返すような鼓動。
「おっと、そこは
……
実は、ここにおれの“強さ”の秘密があるんだ。気になるか?」
どくどくと、スネイルの手のひらにゆったりとした鼓動が打ちつけられる。
それが自らの掌のうちに収まっているという事実に、喉の奥が焼けるように熱くなる。
「おれの秘密はこの中にある。握りつぶして、取り出してみろよ」
フロイトはにこりとした表情を一切崩さず、言った。
双眸が灯りに照らされ、スネイルを見つめる虹彩がぎらりと光る。
ああ、中身が気になる。見てみたい。この男に秘められたなにかを。命を壊して、切り分けて見つめたい。同時に、恐ろしい。失うのが。失う、何を?
スネイルの中に、追い詰められたが為の疑問が頭を巡り、彼はただ震える手で生暖かい心臓の鼓動を感じながら、立ち尽くした。そして──
〜〜〜〜〜
スネイルはベッドの上でゆっくりと目を醒ます。自室だ。寸分違わずいつもの部屋だ。
「寝坊か、珍しいな」
ベッドの横にフロイトが立っていた。スネイルはぎょっとした顔で彼を見上げた。
「なんだ、その顔。
……
俺、なにかしたか?」
きょとんとして首を傾げる。
「なんでもありませんよ」
「はやくしろ。今日は訓練に付き合ってくれるんだろ!?」
フロイトは子供のように目を輝かせて言った。
「
……
私はこれのことを、どう思っているんだ」
スネイルは自らの掌に視線を落とし、ため息をついた。
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