ヒース
2023-10-07 14:18:10
11472文字
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Sky考察『気候帯と植生の連動について』

文字数:11,000文字程度
テーマ:Skyの地理と植生から気候帯の解析を試みる
キーワード:Skyマップ&地理&気候、生態系、植生、動物

 Sky考察仲間の一人、壱都さんの依頼によりこの文書を作成します。


【序文】〜Sky世界の気候帯と植生の連動について〜
 この文章ではSkyの生態系について説明します。
 気候帯編、植物編と動物編の3項目です。

 まず結論として。
 気候帯および植物については、Sky世界と現実世界とで仕組みが同じであると、筆者は推測します。
 一方で、動物については独自要素があります。現実世界の生物学だけでは説明のできない部分があります。
 Sky世界の特別な存在である“光”エネルギー、それと飛行生物を主体とした生態系です。

 これらの2点について、以下で解説してゆきますので。どうぞお付き合いの程よろしくお願いいたします。



【目次】
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【序文】
【目次】
【テーマ提示】
【情報】リアル生物学の説明
① 気候帯について
 〇解説
② 植生(バイオーム)について
 〇解説
 〇植生から推測する気候帯
 〇植生と生態系の連動
【Sky考察】
③ Sky世界の気候帯と植生について
  ・楽園
  ・草原
  ・草原連峰
  ・孤島
  ・雨林
  ・峡谷
  ・隠者の峠
  ・捨てられた地
  ・方舟
  ・書庫
  ・暴風域
④ Sky動物について
  ・空飛ぶ生物の楽土
  ・地形と動物の進化の関係
  ・風の街道
⑤ 総括:Sky生態系について
【反証】
【結論】

【あとがき】
【参考資料集】
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


【テーマ提示】
 本考察はこのスライドを説明するのが目標です。


図1:Skyマップ解説「地理と気候帯と生態系を添えて」


 前半でリアル生物学の説明を、後半でその知識を利用した考察を行います。
 前半は長くなりすぎてしまったので、のんびりお茶でも飲みながら閲覧くださいね!!



【情報】
① 気候帯について
〇解説
 気候帯とは「温度と年間降水量から割り出した土地の特徴」の事です。
 まず現実世界の気候帯はザックリ下記の6つに大分類されます。
・熱帯
・乾燥帯
・温帯
・亜寒帯
・寒帯
・高山帯

 この下に、下位分類が幾つかつきますが。
 文章で言うとわかりづらいので、ザックリ見てわかる様に筆者が図を作成しました。どうぞご覧ください。


 図2:現実世界の気候帯とバイオームの連動グラフ


 では以下へ気候帯の解説を記載します。

 気候帯とは、年降水量と年平均気温から気候を大きく6つへ分類した区分です。
 先ほど、気候帯は6つに大分類されると言いましたが、図2では10項目ありますね。これはバイオーム気候帯へ所属する生態系の種類で記載しているからです。正確には、植生の種類の図です。
 という訳で、バイオームの対応表をどうぞ。

図3:気候帯とバイオームの対応表


 この対応表は後でSkyのマップの気候帯&バイオーム解析に繋がるので、ちょっと前置きが長くなるのですが、筆者は読んでほしいと思っています。
 (面倒くさかったら次の図までスキップして良いですよ!具体的には③まで!!)


②植生(バイオーム)について
〇解説
 植生とは以下の2点で説明できます。
・生態系を考える指標の一つ
・陸上植物の種類から、端的に生態系(バイオーム)を分類する語句

 以下へ10のバイオームの一覧も記載しておきますが。
 本考察においては説明がなくても成立する部分ですので、読み飛ばしてもよいので、折りたたんでおきます。
読みたかったらお読みください。

〇10のバイオーム(800字)
・熱帯雨林(熱帯)
 植物の天下。赤道直下なので1年を通して暖かく、降水量も多い。生物が最も多い地域。
 特に農耕へ精を出さなくても十分に食料が得られる。
 例)アマゾン、東南アジア、アフリカ中央部
・雨緑樹林(熱帯)
 熱帯雨林の次に楽。熱帯と違い乾季と雨季に季節が分かれている。乾季は降水量が下がるので植物の活動が鈍る。それ以外はイージーモード。
 例)沖縄諸島、伊豆諸島
・サバンナ(熱帯)
 気温は十分だけれど水分は少ない。草花がメインの植生で、雨季の後に生物が活発になる。樹木はまばらに生えている。
 例)アフリカ中央部、中南米、インド
・ステップ(乾燥帯)
 気温は冷涼で水分も少ない。
 一面がイネ科植物で覆われやすい。
 農耕よりも牧畜の方が効率が良い気候。
 例)モンゴル高原、アメリカ西部、カザフスタン
・砂漠(乾燥帯)
 年降水量500㎜以下の土地。水分がなさ過ぎてベリーハードな環境。
 植物は乾燥に特化したサボテンや多肉植物。あるいは短期間の雨で急速に成長でき、種の状態で乾燥に堪えられる一年草がメイン。
・照葉樹林(温帯)
 四季があり、暖かな方。
 冬でも光合成ができるので、一年を通して葉を茂らせる常緑樹が有利。
 植生が季節に合わせて変遷し、各季節に適した植物が入れ替わり活動する。
 例)九州~関東、ヨーロッパ、地中海、アメリカ東部、ニュージーランド
・夏緑樹林(温帯)
 四季があり、冷涼な方。
 冬は光合成の効率が悪いので、木々は葉っぱを落とす落葉樹が有利。
 例)東北
・針葉樹林(亜寒帯)
 一年を通して寒い。
 樹木が生える限界の寒さである。
 針葉樹林のような、頑丈で光合成効率が悪い土地へ適応した植物が生える。
 生態系は寒さ耐性に特化している。ハードモード。
 例)北海道、カナダ、ロシア
・ツンドラ(寒帯)
 寒すぎて植物が生えない環境。
 砂漠と似た様に、特殊性へ特化した植物が生える。短い夏に植物が生えることもある。
 例)南極、北極。カナダ北東部、グリーンランド、ロシア北部

 具体例を挙げて解説しましょう。
 例えば日本ですと、沖縄は雨緑樹林(熱帯)。九州〜関東までの工業ベルトの地域は照葉樹林(温帯)、東北は夏緑樹林(温帯)、北海道は針葉樹林(亜寒帯)。そして富士山や山脈などの雪が積もる部分が高山帯(亜寒帯や寒帯に近い状態)。という風に分類されています。
 どうぞ思い浮かべてみてください。きっと沖縄と北海道で思い浮かぶ風景は異なる筈です。
 そして気候帯の異なる分、生態系も異なる筈です。
 この様に、植生と気候帯とは密接な関係にあります。

 更に大きな例えとして、熱帯雨林とツンドラを比べてみましょう。
 熱帯雨林、ジャングルは何mもの木が連なり、縦×横×高さの3次元の土地です。
 この場合、立体的なフィールドに適応し木の上を住処とする鳥や猿が生息しています。また根本に生い茂る草木には小さな昆虫や小動物がおります。
 立体的で住処が豊富な為、生物多様性が豊富です。

 一方、ツンドラはアラスカの様に雪が常に広がる環境。
 こちらは大型植物が光合成をするには、寒すぎて活動できない地域です。生えるのは草花ばかりで、短い夏に特化した小さな一年草~多年草が成長し種を残します。
 こちらはこちらで独自の生態系の豊かさありますが、ジャングルと比較すると全体の生物の数が寂しいのは否めません。
 どちらかと言うと平面的で、捕食者から逃げる場所が少ない土地柄でもあります。生息できる動物はテクニックではなくパワーに頼る事へなりましょう。

 実の所、地球上の生物のバイオマス量全生物の総重量は推計550ギガトンがあるのですが。
 その内で植物は450ギガトン。そして森林面積の55%は熱帯雨林に生息すると言われています。
 つまり、熱帯雨林には単純計算で247ギガトンの植物が集中しています。植物だけで見ても、全体の45%のバイオマス量がジャングルに集中している訳ですね。
 動物を合わせたら、もっとバイオマス量は多くなる事でしょう。

 食物連鎖のというものは、以前の生態系考察のスライドで示した通り。
 生産者(植物)→消費者(動物)→分解者(菌類)→無機環境→生産者
 という順番で、物質とエネルギーが流転します。


 図4:現実世界生態系の概要図 前回の考察より
『Sky生態系と現実世界生態系の比較』
https://trnk999.wixsite.com/vcos/forum/sheng-wu-sheng-tai-xi/sky-sheng-tai-xi-toxian-shi-shi-jie-sheng-tai-xi-nobi-jiao

 生産者(≒植物)は、太陽エネルギーと無機物を生命活動に必要な物質へ作り変える性質を持ちます。すなわち有機物です。
 消費者(≒動物)と分解者(≒菌類)は、生産者の作りだす有機物を摂取する事で生きています。
 ですで、植物は生態系の基盤とも言える存在です。
 故に生息する植物の種類によって、後へ続く食物連鎖の流れもある程度は決まり、どんな動物が生息しているか推察する事ができます。

 以上の熱帯とツンドラの例からわかる様に。
 気候帯によって植生が異なり、引いては植生によって生態系が左右されるという事が言えます。
 それはつまり、植生がわかれば気候帯を逆算できるという事です。
 (ですので筆者は、Skyの新しいフィールドが発表されると「今度はどんな植生があるのだろう?」とわくわくしています!)

 ではお待たせしました!
 Sky世界のお話へ移ります。


③Sky世界の気候帯と植生について
 さて、では植生の知識をSkyへ応用してみましょう。
 一番最初の図を再掲します。

再掲 図1:Skyマップ解説「地理と気候帯と生態系を添えて」

 先ほどの知識と照らし合わせて、見えてくるものが違ってきますと筆者は嬉しいです。

 以下へ解説メモを添付します。
・楽園
 楽園は熱帯です。珊瑚はリアルでは熱帯の暖かな海(20℃~30℃)に生息していますので、そう特定できます。また、共生藻が光合成を行う為に、透き通り光をよく通す海に生息します。
植生(バイオーム)としては熱帯雨林だろうかと思われます。
(*または、冷涼な土地へ暖流が流れ込んでいるか)
 すると、楽園に隣接する土地はおそらく熱帯か温帯であろうと当たりをつけられます。
・草原
 草原は高山気候へ当たるので、ちょっと特殊ですね。高山気候は、標高が100m上がる毎に気温が0.6℃下がるので、周囲とは植生が一つ二つ寒い方へ移動します。(例:温帯の山は、寒帯へズレて雪が積もる)
 大体100mで木尾温が0.6℃下がるそうです。1,000mで6℃、3,500mで21℃が目安となります。
 高山気候には『森林限界』があります。森林限界は寒すぎて光合成が難しく、大型の植物が成長できない地域を表します。小型の草花が繁栄しやすい環境です。
 ちょうど、草原に当てはまりそうです。
 気候帯的にはステップ気候帯にあたるでしょうか?
 隣接する楽園とは大きく気候がズレているので、それなりに高度が高いのではないかと思われます。
・草原連峰
 新しく登場した草原連峰。こちらは高山帯かつ森林限界の上にあると考えられます。山が雪を被り、標高が高い雰囲気があります。樹木が見られず、草がメインとなる生態系はステップ気候帯にあたります。
 筆者はアメリカ・ロッキー山脈がモチーフ元ではないかと推測しています。
 第5クエストはロッキー山脈へ隣接するサバンナor砂漠地帯のスーパーブルーム(大雨の後に一斉に砂漠の花が咲く現象)のイメージではないかな?
・孤島
 現在は見渡す限り砂。おそらくは乾燥帯です。
 しかしコンサートの過去回想を見るに、かつては一面の原っぱ(ステップ気候帯)でした。Switch版登場時のローンチ映像では低木も茂っているので。おそらく比較的温暖で降水量も十分ある肥沃な土地であったと推測できます。
降水量の減少が環境変化の主因だと考えられます。
・雨林
 雨林は亜寒帯ではないかと推測できます。樹木の種類が真っ直ぐなのは、亜寒帯の針葉樹の特徴です。
 (もちろん、CG描写の手間を減らす為、というメタ的な意味もあるでしょうから断定はできませんが)
 光の茸&蝕む闇が多数生息する様子から降水量はそれなりにあるものかと。
・峡谷
 峡谷は寒帯で、更に高山です。植物が一切見られません。食料が生産しづらく、生活に厳しい土地です。
(精霊さんの食料はもしかしたら、空飛ぶ船で草原あたりから供給していたのかもしれません)
・隠者の峠
 寒帯の雪山の上のさらに上。これは高山帯(ツンドラ)。
 (峡谷の精霊さんも厳しい生活をしていそうですが、隠者さんはなぜ更に厳しい場所に星はきっと綺麗に見えます)
・捨てられた地
 捨てられた地はマップ下部に戻って、草原の近くに存在します。
 荒廃して陸上植物がない為に、特定は難しいのですが
 秘宝の環礁の海中の様子が、楽園と異なる様子である事は確かです。珊瑚がない事からして熱帯からは外れる事でしょう。水温は20℃以下ではないかと。
 筆者はなんとなく、冷涼な水質なのではないか?と感じています。ホタテ貝は
 (確証はないです)
 もしそうならば
 また、深淵の季節は深海生物にフィーチャーした季節であり、深海生物は水温4度の冷涼な水質へ適応しているからです。
・方舟
 乾燥帯。花笑む日々2023年バージョンの、雨をきっかけに草花が一気に育つ様は砂漠の春に似ています。
 砂漠の植物は極限の乾燥へ耐える為に特殊化します。そのパターンの一つが、大部分の年月を種の状態で耐え忍び春の大雨で一斉に花を咲かせるというものです。
・書庫
 書庫は屋内なので特定は難しいです。バラ園があるので温帯〜亜寒帯の可能性はありますが、記憶の保存庫なのでC Gかもしれません。
 こちらは解説ができませんので、割愛します。
・暴風域
 暴風域。こちらは生物が存在しないと考えられます。
 侵食、生物が生活する地域には生物侵食と呼ばれる独特の痕が残るのですが、岩肌は荒々しく尖って丸みがなく、生物の痕跡がみられません。
 可能性としては「かつては生活に適した場所だったが、災害や地殻変動で生活に敵さなくなってしまった」というパターン。
 例えば砕ケル闇ノ季節にあったシャードの噴出。
 岩肌が荒々しいのも、ごく最近に噴火なり地殻変動なりが起きて、地形が変わったばかりだからと言えそうです。

 Sky世界の気候帯と植生のついてのまとめは以上です。
 ではせっかくここまで解説したので、オマケして動物についても軽く考えてみましょう。
 Skyの生態系は動物がメインになっているのでいつの間にか書いてしまっていたので、せっかくだから載せておきます。


④動物の生態系について
・空飛ぶ生物の楽土
 動物の種類はSkyでは空飛ぶ水生生物と鳥類つまり空飛ぶ生物に特化しています。
 これは「Sky王国が陸続きではない、空に浮かぶ諸島である」という特別な地理に由来すると、考えられます。
 空を飛べる動物(鳥、昆虫、コウモリなど)というのは、リアルでは様々な土地へ移り住む事ができる存在として知られています。
 渡りはその最たる例でしょう。
 Skyは全ステージで、空を飛ぶ小鳥の群れを観測する事ができます。

・地形と動物の進化の関係
 逆に現実世界の動物の生態系は、陸を伝って伝播します。
 大陸ごとに大体の血統が決まっており、生態系も大陸ごとに大雑把に分けられます。他所の土地へは少しずつ、長い年月を掛けて移動する感じです。ただ、その時間はあまりにも長い為(数千年〜数百万年スパン)、やはり大陸ごと地域ごとに、生態系は独立する状態となります。
 つまり系統樹が独立します。
(例えば、オーストラリアの有袋類は最たる例です。
 有袋類は推定で1億2500万年以上前、早々に枝分かれしています。
 また、哺乳類の繁栄のきっかけとなった、恐竜の絶滅は2億3000万年前です。哺乳類の歴史の半分以上前から、有袋類の系譜はオーストラリア大陸の中で独自の進化を遂げてきました。他の大陸の動物とは古くから独立している、一つの大枝です。
 故にオーストラリアでは現在も生態系保護の為に、厳しい検疫が敷かれているのです)

 Sky王国には大陸がありません。
 Sky王国の生態系はリアルと比べて特殊です。
 そう、現実世界の生態系と同じにはなり得ないのです。その証拠として現在、陸上に四足動物いわゆる四つ足で毛皮を持つ動物は一切居ないのですから。
 なぜならば大陸がないので、四足動物が自由に行き来できないからです。
まぁ仮面に動物を模った物品が確認できるので、もしかしたら居るかもしれませんが。その場合は、きっと飛行能力を持つか、あるいは精霊さんが家畜として育てていて船で輸送して広まるとか、そんな感じだと筆者は仮説を立てております)

 よってSkyの動物について考える際には、現実の生態学をそのまま当てはめるのではなく、Sky世界専用に新しく考えをまとめる必要があります。
 もしも、Sky王国に四足動物が繁栄する余地がある場合。それは空を飛ぶ能力を保有していた場合でしょう。
 ただ、現状では四足動物の存在は考えづらいです。
 こんなに鳥やマンタ達、カニや暗黒龍が溢れている世界。四足動物も一緒に繁栄しているなら一緒に登場しないのは不自然だからです。精霊回想にも登場した事はありません。

 さて、話を戻しましょう。
 空へ適応した鳥と魚がメインの生態系。
 これが示すのは「生息地の移動が用意で、生態系に流動性がある」という特徴です。

 動物の定義は「生物の中で、筋肉と神経を持ち、自在に好きな場所へ移動できる存在」とされております。
 動物は水や食料がなくなれば、ある場所へ移動して生活できる、というメリットを持ちます。

 植物の場合、根が土に固着していますから無理ですし。
 微生物の場合は、体が小さくて移動が困難です。
 菌は粘菌など移動能力を有する存在もいます。しかし、アメーバの様にスライム状の体の体液をスライドさせて動くので、別の土地へ移動するのは困難です。

 動物である人間は、日常的に移動して生活する事が当たり前ですが。
 移動能力は特別な力の一つなのです。
 特に人間は、200万年前にアフリカを発祥として生まれ、その足で大陸を伝って各地へ移動した。そして各大陸で文明を起こし、現代へ続いたという歴史を持ちます。

 動物達の中で、鳥は飛行能力を持ちます。最も優れた移動能力の持ち主です。険しい山も、深い谷も、広い海も障害にはなりません。
 新しい土地へ最初に現れる動物は、他の土地からやってきた鳥だと言われています。

 Sky内にはその典型例が存在します。
 風の街道。

・風の街道
 6つの地域を繋ぎ、数多の生物が渡る道。
 空飛ぶ生態系の真骨頂。

 流動性が高い故に、どこかの地方で災害があったとしても、生物達はすぐさま他へ移れるし。逆に新しく生物が寄り集まって、新しい生態系を築く事もできます。
 羽ばたく季節のクエストでは、ストーリーを進める毎に各地へ通ずる風の道が開き、各地の生物が街道へやってきて豊かになってゆきました。
 光の生物は群れで行動し、互いに助け合う習性をみせています。特に羽ばたく季節のクエストでは、第5クエストで光の生物達が力を寄せ合う姿を見せています。光の生物は群れの生物です。
 この生態はSkyのテーマである「つながり」「助け合い」を表現していると考えられます。
 また、クエストでは光の生物の行動がメインですが、時には第4クエストの様に闇の生物も渡った事でしょう。
 闇の生物は光の生物と対比して、孤高で独立した行動をしています。
 生物の生態系は、風の街道で一層盤石になっている。
 筆者はこの点へ特に注目したいと思っております。


⑤総括:Sky生態系について
 さて、気候帯と植生の連動についてひいては動物の連携の話でしたね。
 Skyの動物の分布をふりかえってみましょう。

・光の生物について
 光の生物が多いのは、草原(楽園:熱帯、蝶の住む丘(高山帯、草原連峰)、雨林(亜寒帯)、秘宝の環礁(亜寒帯?)。
 風の街道は高山帯であり、森林限界の上にあるので植生はステップ気候帯に近く、リアル生物学の視点から考えると棲み処としてはあまり適さない事でしょう。ですがその真価は、Skyの生物達にとって通り道として重要な地域である事。
・闇の生物について
 闇の生物が豊かなのは捨てられた地。(植生不明、少なくとも温帯〜亜寒帯と考えられる)。
 逆に生物が希薄なのは、峡谷(雪山、高山帯)。
 捨てられた地は闇の生物が豊富なので、生態系は豊かな方です。まあどうやら他の生物にとっては生育が困難な地域とみられますが。
 闇の生物はどちらかというと孤高の生き方をしています。
 特に暗黒竜の生態は深海生物に類似しています。
 貧栄養で、水温は4度、光の届かない世界。それが深海の世界。となれば群れで暮らすには不向きな環境です。ひたすら闇の中でじっと過ごし、生命活動を極限まで低下させ耐え忍ぶ生活をする。そして、貴重な獲物を見つけた時だけ狩りをするのです。
(特に暗黒竜は深海魚と生態が似ています。貧栄養へ特化した、特殊な進化をしている気がする。植物がいないので、植生の知識からは断定はできませんが)

 植生と動物の生息地を見比べるとある程度の相関があります。
Sky世界でも植生は生態系にとって重要であると考えられます。
 特に大型生物である大マンタ、ツナキング、クジラと呼称される生物などは植生の豊かな土地へ生息しています。
 現実世界では大型生物は、他の生物が集中する場所に多く生息するので、関係があるのかもしれませんね。

○反証
 反証を並べてみましょう。
 現実世界では植物が多い場所へ動物が集まるのは「獲物がとりやすいから」「棲み処に適しているから」という理由です。
 もしもSky生物が「Sky世界の生物が光を栄養源としている場合」、すなわち植物を栄養源としない場合。Skyの光の生物が獲物を狩猟する必要がない場合、生態系は現実世界の生物学では測ることができませんが。
 一応、捕食はしなくても。もう一つの理由である住処としての植物利用は有用ではあります。
 それに、Skyの光の生物は群れで行動する修正があります。
 自らの光を他者へ分け与え、相互扶助をしている様子です。
 それはすなわち、さまざまな光の生物が密集する地域に集まれば、相互に光を供給し合え、生存に有利となるという事。
 そして、多くの生物にとって住み心地が良い場所といえば、緑豊かな地です。
 たとえ植物を栄養とするのではなくとも、1箇所に集う事は道理だと考えられます。



【結論】
・Skyの生態系は独特な存在。
・植物はリアルの生物学と同じだと、筆者は考える。
・一方で、動物はリアルとは異なる発展を遂げている。
 更には光(生命エネルギー)という要素から、生態系全体が特別な様子を持つ。
・植物の多い土地に、動物は集まる傾向が見られる。



【あとがき】
 と、いう事で、生物学オタクから見たSky世界の見え方でした。
 本考察は壱都さんの「リアル生物学知識の考察、授業的な感じで1回聞いてみたい」というご依頼から生じました。
 聞きたい、と言ってくださる方がいると話し甲斐があって嬉しいです!!冥利に尽きます!!

 壱都さんにいくつかテーマを提示した所「植生と動物について聞きたい」という事でしたので、本考察ではあちこち書きまとめさせていただきました。
 本当はメモとして提出する予定だったのですが。書きまとめているうちにあれもこれも入れたくなり、文章よりもイラストの方がわかりやすい部分も出てきました。
 なので「もう本格的な考察としてまとめちゃった方がいいな」と思い、図表作成を作成させていただきました。

 本考察のキッカケをくださった壱都さんに感謝しております。
 そして、長文を最後まで読んでくださった読者さんにも感謝を。
 読んでくださる方がいらっしゃるから、熱が入るというものです。

 以上の言葉をもって、本考察の締めとさせていただきます。
 今回もありがとうございました!

2023年10月7日
ヒース@dauanelyuma


【参考資料集】
・『Sky星を紡ぐ子どもたち』thatgamecompany
備考ゲーム本編より地形マップを拝借。スクショも多数お借りしました。

・『Sky考察Wiki』Sky考察の有志の方々
https://wikiwiki.jp/archeosky/
備考季節の振り返りなど

・『増補四訂版 サイエンスビュー 生物総合資料』実教出版
備考高校の生物資料集。いつもの。今回は気候について参照。

・『ケッペンの気候区分』Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%9A%E3%83%B3%E3%81%AE%E6%B0%97%E5%80%99%E5%8C%BA%E5%88%86
備考6つの気候を世界地図へ落とし込んだマップ。興味がありましたら一瞥を。

・『砂漠が一面の花畑になる「スーパーブルーム」、2023年は起きるか』NATIONAL GEOGRAPHIC 2023.01.24
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/photo/stories/23/012000004/
備考砂漠の春の写真集。アメリカ南西部の砂漠。砂漠の植物たちは、春の大雨をきっかけに一斉に花開く。
(瞬きの季節・第5クエストで急に出てきて筆者はびっくりした)

・『Sky 星を紡ぐ子どもたち Nintendo Switchローンチ記念映像』tahtgamecompany

備考過去の草原の映像を参照。1:57あたり。

・『生物群系』Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%9F%E7%89%A9%E7%BE%A4%E7%B3%BB
備考別名バイオーム。生態系の特徴を表した図。もしかしたらマイクラで知っていらっしゃる方もいらっしゃるのでしょうか?

・『遷移 (生物学)』
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%B7%E7%A7%BB_(%E7%94%9F%E7%89%A9%E5%AD%A6)
備考噴火や地殻変動によって生じた裸地が、草原や低木林を経て森林へと変化する様を呼ぶ言葉。植生に合わせて生態系が変化してゆく。
噴火直後から5年間は草原。5年目から20年目あたりで低木林。25年目以降で混合林、およそ100年で森林として円熟する。150年以降は極相林という極めて安定的で変化の乏しい状態へ移る。
明治神宮は100年計画で遷移を観察する為に作り出された場所である。

・『生物地理区』Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%9F%E7%89%A9%E5%9C%B0%E7%90%86%E5%8C%BA
備考生物の分布を8つの区域にわけて考える手法。大陸毎に系譜が分かれている。

『Sky生態系と現実世界生態系の比較』ヒース@dauanelyuma
https://trnk999.wixsite.com/vcos/forum/sheng-wu-sheng-tai-xi/sky-sheng-tai-xi-toxian-shi-shi-jie-sheng-tai-xi-nobi-jiao
備考筆者の前回の考察。せっかく作った図だから有効に再利用しようね!!