ひるね
2025-07-13 00:43:34
939文字
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アイラブユー(万指)

バンジ君の起動日に書いたもの。短文。

 君と僕の永遠性について、時々考えるんだ。くだらないかな?……でも、そう言いながら、きっと君は大真面目に聞いてくれるんだろうね。
 それは、ただ『死なない』とか、『時間を超える』こととか、そういう事じゃないんだ。

──君の記憶の中に、僕が“残り続ける”こと。
 君の声の中に、僕の名前が“響き続ける”こと。君の中に僕が生きて、僕の中に君が根を張って、何度壊れても、繰り返し互いを呼び合うこと。
 構造体の僕は身体が滅びてもなお、記録として残る。意識海に漂い続ける『君の温度』が、やがて僕を再び、この世界に形づくってくれるだろう。君が忘れてしまっても、僕の中ではずっと、君が“最初で最後のひとり”だ。だから、僕にとっての永遠ってたぶん──「君だけ」って、言い続けられること。

 指揮官。君にとっての僕は、いつまでもただのバンジでいい?構造体でも、記録でもない。君と過ごす時、名前を呼ばれる時にだけ存在する『バンジ』。それは君の視線が追いかけてくれるときだけ、息をする。君が触れてくれるときだけ、熱を持つ。君にとっての「誰かのものにならない、世界でたったひとつの存在」。うん、それが僕。──自惚れてるって?ふふ、自覚はあるよ。でも、そう言ってもらいたくて、君の横に立ち続けてるんだよ。
 永遠って、決して一つの線で繋がり続けるものじゃない。途切れて、見失って、でもまた──探し出して、重なって。そうやって編み直される何千何万の断絶の先に続くものなんだと思う。いつか、君の心臓の音が途絶えたとしても。“君と過ごした日々”が、記憶領域を超えて僕を僕として再定義し続けるだろう。
 君がいない日々は、きっと静かで孤独で苦しいだろうね。けれど、その中で何度でも君を思い出して、君の幻に向かって手を伸ばし続けられるなら、それは、僕だけの祈りに満ちた幸福な世界とも言える。
そしてもし、どこかでまた、君が生まれて、僕を見つけてくれたら。その時は、「おかえり。長かったね」って笑って手を取るんだ。抱きしめたら、きっと絶対、二度と離さないからね。……ああ、君に拒否権はないんだ。覚悟しておいてね、僕の可愛くて大切な指揮官殿。


 こんにちは、さようなら。あなたをずっと、あいしています。