登場人物

←エウジェーニア カンポーラ(愛称ジーナ)
→ラフレシアナ・ジャック ネペンテス(愛称ジャッキー)

ティム アップルビー
お友達のシムちゃんです
お話への参加まで!!
多謝!!
ティム
「この家かな
…?」
ティムはスラニのとある家の前にいた。
数日前仕事先の上司から指示を受けていたためだ。
上司
「最近入った新人がな
…植物の世話は天才的なんだが
…壊滅的に仕事できないんだ。申し訳ないがティム、しばらく一緒に住んで様子を見てくれないか?もちろん金銭的援助も惜しみはしない!
…まぁできる範囲ではあるが
…」
ティム
「はぁ
…いいですけど、どこに行けば?」
…そしてやってきたのがスラニだった。
ティム
「見たことのない植物だ
…紫色で
…少し
…発光してる?まるで中に何かが入ってるみたい
…。それに立派なカウプラントも
…。なんだこの家
…」
エウジェーニア
「あれ?お客さん?」
ティム
「あ、はい。ティム アップルビーです。ネペンテスさんのお家ってここで合ってますか?」
エウジェーニア
「あ、うん!ここは私とジャッキーが住んでる!ジャッキーの友達?」
ティム
「ジャッキー
…?あ、ラフレシアナ・ジャックさんのこと!?いえ、僕は友達じゃないんですけど、上からの命令で
…」
エウジェーニア
「上?って
…?あ、とりあえず中入って!私はエウジェーニア カンポーラ。よろしくね」
エウジェーニアに促され、ティムは家の中へ足を踏み入れた。
外の異様さとは裏腹に、室内は質素ながら開放的で、波の音とビーチで遊ぶ子供たちの声だけが響いていた。
ティム
「
…外、すぐに海なんだね
…」
エウジェーニア
「そうだよー!今ジャッキー呼んでくるから待っててね!」
そういうとエウジェーニアは別の部屋の中に入って行った。
エウジェーニア
「ジャッキー?お客さんだよー。ティムくんって男の子!もうお昼だし起きなってー!」
ティム
「
…寝てる
…?今日ってネペンテスさんは在宅勤務の日だったような気がする
…」
ラフレシアナ・ジャック
「おはよー
…お腹すいた
…」
ラフレシアナ・ジャックは寝ぼけ眼のまま、ふらふらと冷蔵庫に吸い寄せられ、中からおにぎりを取り出し無言で頬張った。
ティム
「あ、あの
…ネペンテス
…さん?」
ラフレシアナ・ジャック
「
…」
ティムの声が聞こえていないような様子でラフレシアナ・ジャックはおにぎりを口いっぱいに頬張った。
エウジェーニア
「あれ?2人友達じゃないの?」
ティム
「あ、いえ、同じ会社なんですけど、ネペンテスさんは在宅勤務が多いですし、たぶん初対面です。でも
…すでに同居されてたんですか
…」
ラフレシアナ・ジャック
「
…食べた。おかわり」
エウジェーニア
「自分で出してよ。それよりジャッキー、ティムくん来てるよ」
ラフレシアナ・ジャック
「
…だれ?」
ラフレシアナ・ジャックはティムらしき人物に顔を向けた。
ティム
「あ、同じ会社で働いてるティム アップルビーだよ。君がこの前入った新人さんだよね?あの
…実は上司からの指示なんだけど
…」
ティムはラフレシアナ・ジャックとエウジェーニアに自身がこの家に来た理由を話した。
エウジェーニア
「あはは!ジャッキーってばそんなに仕事できなかったんだね!」
ラフレシアナ・ジャック
「
…仕事
…植物の世話と研究、でしょ?やってる。外のカウプラントもあたしが育てた」
ティム
「う、うん、それはすごいんだけど、植物の組織を採取して研究したりするのも大事で
…」
ラフレシアナ・ジャック
「そしき?植物、傷付けるの?痛いこと、きらい」
ティム
「え、えぇ
…?痛いって
…植物は痛覚がないから痛みはないよ」
ラフレシアナ・ジャック
「あるよ。みんな痛がったり苦しがったりしてる。あたしはみんなが痛い思いするの、きらい」
ティム
「えっと
…」
困ったティムはチラリとエウジェーニアを見た。
エウジェーニア
「え?私に言われてもな
…。まぁ私も魚の痛みはわかるからジャッキーの言い分はわかるけど
…。とにかく!ティムくんだっけ?ジャックと同じ部屋でいいならベッドだけ買い足しちゃおうか。あと、ティムくんは人間だよね?だったらシャワーもいるかなぁ
…」
ティム
「え?2人は人間じゃないの?」
エウジェーニア
「うん、私たちは人魚なの。特に私は海やこのスラニの島と深く繋がってる。ジャッキーは
…そんなことないね。平気で魚釣るし食べるし
…」
ラフレシアナ・ジャック
「魚おいしい。でもジーナ、全然魚料理作ってくれない」
エウジェーニア
「当たり前でしょ!人魚が魚食べたら共食いになっちゃう!」
ラフレシアナ・ジャック
「?でもあたし野菜も食べる」
エウジェーニア
「野菜は共食いじゃないからいいの!」
ラフレシアナ・ジャック
「???」
こうして、ティム アップルビーとちょっと奇妙な人魚2人との同居生活が始まった。
その日の夜。
ラフレシアナ・ジャックはよく眠っていた。
しかしティムは夜中に目が覚めてしまったため、少し夜風にあたろうと外に出た。
ティム
「スラニって夜は涼しいんだな
…風気持ちいいな
…」
家の前の砂浜に、うずくまる人影を見た。
ティム
「
…ん?何してるんだ
…?」
少し近づいてみると、その人影がエウジェーニアだと分かった。
彼女の特徴的なカラフルなウェービーヘアが目についたのだ。
声を掛けようと近づくと、エウジェーニアは立ち上がりティムへと向き直った。
ティム
「エウ
…ジェーニア
…?」
彼女の目は見開かれ、口角は人間のものとは思えない角度に吊り上がっていた。
エウジェーニア
「赤イ実
……ウツクシイ
……ふやスふやスふやス
…」
ティム
「エ、エウ
…」
エウジェーニア
「スらニ
…呼ブ声
…赤イ実
…ふやス
…スべテニ
…ふやス
…」
ティム
「あ、赤い実
…?」
エウジェーニア
「マざーの贈り物ヲ受け入レよ
さスれバ全てハ上手くいク
…」
ティム
「マ、マザー
…?」
エウジェーニアは奇妙な動きを繰り返しながら海岸を走り去って行った。
ティムは先程までエウジェーニアがしゃがみ込んでいた辺りの土を掘り返した。
ティム
「なんだ
…これ
…」
土の中から掘り返したものは
…まるで鼓動するかのように不気味に輝く、奇妙な赤い果実だった
…。
続く?
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