幸せビレッジ
2025-07-09 23:10:16
1038文字
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廻あざ 処女卒業サポート


家庭教師シリーズが終わったので来週はこれを仕上げて出したいです、お楽しみに!


 深夜。布団にもぐりこんだ私は、念のため有線のイヤホンを耳に差し込む。絶対に、音が漏れてはならない。
 スマホのブックマークから、無機質なデザインの匿名サイトにアクセスする。お気に入り登録してある投稿者の音声を再生すると、すぐに耳にしっとりとした中音域の男性の声が流れ込んできた。
 無料でここまで聴けるなんて、本当にすごい。再生数も多くて、どうやら人気の投稿者らしい。
 指示に従って、自分の身体をゆっくりと撫でる。下着の上から、敏感なところを探るように指を動かせば、すぐに息が荒くなってしまう。何度も繰り返してきた、秘密のルーティン。終わる頃には、いつもほうっと深いため息が漏れていた。
 ……やっぱり、似てる。
 耳の奥に残る声は、私の上司である廻屋渉に、どうしようもなく似ていた。話し方も、落ち着いた敬語なのが余計にそう思わせる。
 声を聞いているだけで、廻屋所長に優しく命じられているような気がしてしまう。こんな想像、絶対に知られたくない。だって私には恋愛経験もないし、もちろん男性経験だってない。化粧はいつも控えめで、体型も子どもっぽい。どう頑張っても、女の子らしいとは言いがたい。そんな自分が、大学で博士号まで取ってるような廻屋所長に惹かれてるなんて、きっと笑われてしまう。
 でも、考えてしまう。声を聞くだけで、頭の中に浮かぶのはあの人の顔で……いつだって、どうしようもないくらいに好きなのだ。
 滲んだ涙が瞳の端に残る中、ふと思い立って音声投稿者のプロフィールページを開いてみた。そこには、SNSのアカウントIDが記載されている。
 「……もっと、音声聴けるのかな……
 小さな希望を胸に、私はそのIDで検索をかけた。
 表示されたのは真っ白なアイコンに、「a」という名前。プロフィールには外部サイトへのリンクのみが記載されている、唯一の投稿は、都内と思しき街中で撮られた全身写真。顔こそ映っていないけれど、どこか洗練された雰囲気があって見た瞬間にかっこいいと感じてしまった。
 フォロワー数は一万人を超えていて、投稿は定期的に消されているようだった。リンク先には支援型の外部サイトもあり、少額の支払いでより過激なコンテンツが見られるらしい。
 そこまで踏み込む勇気はなかった。けれど、あざみは誰にも知られていない匿名アカウントで、そっとそのアカウントをフォローした。