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ぽふむん
2025-07-05 22:30:00
1022文字
Public
ワンドロ
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梅雨の晴れ間の草むしり
#童しの版深夜の真剣物書き60分一本勝負
「氷菓」
氷柱if
梅雨ってあっという間に草が伸びます。
多分ではなく、蝶屋敷の庭の手入れ大変だろうなと。だって除草剤も草刈機もない時代ですもの……
人間観察の対象母数の多い童磨との対比という意味で、なんもしないカナヲがいます。
童磨さんも『人手はよこすし天然氷は届けるけど、草むしりの手伝いはしない。見てるだけ』ですよw
「ふぅっ
……
やれやれ。今日はここまでにしますか」
しのぶは、額に滲む玉のような汗を袖で拭う。
梅雨入り前に草むしりをしたばかりだと言うのに、雑草と言うやつは恐ろしいものだ。
雨の恵みでニョキニョキと伸びてゆく。
蝶屋敷の広大な庭は、あっという間に緑に侵食されてしまった。
梅雨の晴れ間に草むしりだ。
キリが無いと言ってしまえばそれまでだが、伸び放題にしていたのではむさ苦しいだけでは無い。
「これだから女子どもだけの世帯は」と侮られてしまう。
舐められてはいけない。
しっかりしなくては。
その一心で草むしりに精を出す。
アオイは朝餉の支度や洗濯で忙しい。
三人娘はその手伝い
日頃家事一般は全て任せている。
だから、このくらいはしなくては。
草むしりに精を出すしのぶに気が付かないのだろうか。
カナヲはそんな傍らで、無心にシャボン玉を吹いていた。
指示を出さないと全く動かない子とはわかっている。
でも
(最近少しずつ能動的になってきましたが
……
何もあえていいませんが
……
)
この子は
……
少しは手伝えや
そう言いたい。
出来れば早朝のうちに何とかしたいのだが、ひとりでできる範囲なんてたかが知れているのだから。
(電気の力で、この草も何とかできる時代がやってくるんでしょうか
……
あいたたた)
ずっとしゃがんでいたから腰が痛い。
しのぶは汗を流しに行こうと思った。
その時だった
遠くから三人娘の歓声が聞こえた。
そして、耳によく馴染んだ男の笑い声がする。
しばらくすると
「おじゃまするよ」
そう言って、裏口から予想通りの姿が現れた。
「お疲れ様。やっぱひとりで頑張っていたね。明日は数人うちの信者の子を手伝いによこすよ」
男はちらりと横目でカナヲを見た。
「嫌味もお小言も言わない、優しい子ばっかりで良かったねぇ
……
」
カナヲに対してチクリと皮肉を言い、直ぐに向き直りにぱっと笑い
「うちの氷室から氷を持って来たよ。お風呂で汗を流したらかき氷にしてお上がり」
そういいながら、扇子で風を送ってくれた。
童磨もどこかカナヲと似たところがあるが、そういう気は回る。
それは、日頃の教祖業と言う人間観察の賜物か、神山の入れ知恵かしのぶのことだからだろうか。
そのどれかは、しのぶには分からない
涼しい風と、ほのかな良い香りが漂って来る。
風呂上がりのかき氷はさぞかし体にしみ渡るだろう。
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