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ながとぅ
2025-07-04 23:37:59
2981文字
Public
ZZZ/ビリイト1W
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ZZZ【ビリイト1W/敬白、無限大の愛をこめて】
ビリイトワンウィーク第八弾、最終回ー!!!!ドンドンパフパフ
めっちゃ楽しかったです!!!
お題①: キス
お題②: 背中は預けた
――
風は良い。
どこを吹いても変わらない。
それが六分街でも埠頭でも郊外でも、それこそホロウでも。
なーんてカッコイイ事言ってみたが、今現在置かれた状況
――
およそ百メートル程先からびっちり密集して押し寄せているエーテリアスの群れ
――
を無視したいだけだ。
「なぁ、ライト」
スピードローダーの残弾を確認しながら隣でシャドーする後輩
――
もとい、俺の彼氏に声をかける。
「
……
何すか?」
「映画とかでよォ
…
」
「はぁ
…
?」
緊張感のない奴、と言う罵りが込められた返事だが、気にする俺じゃあない。
「男が女とベッドになだれ込んで、画面が暗くなる時あるだろ?」
「まぁ
…
ありますねぇ
…
」
「キスまでは映ってるから分かるけどよ、あの後、ベッドで何やってんだ?」
僅かな沈黙が流れる。
あくまで映画の話をしただけで、何かおかしな事を言っただろうか、とライトを見た瞬間
――
。
「ぶはッ!?」
盛大に吹き出し、腹を抱えてライトの唾が俺のフェイスカバーを汚す。
一瞬呆然としたが、すぐに思考が戻って来た。
視界不良の原因である唾を急いでジャケットの裾で拭く。
「おまッ
…
きったねぇ!!!」
「んんッ
……
!!アンタがこんな状況で、変な事聞くからじゃないっすか
…
!」
「変とは何だ!変とは!!ぜってー今聞くべき事だろうが!!!!」
「ったく
…
死亡フラグって言葉知ってますかねぇ?」
「知らん!スターライトナイトは永遠不滅だからな!!!」
エーテリアスはこれ以上の他愛ない会話を待ってはくれないようで、目の前に迫っている。
「はぁ
……
無事に帰れたらちゃんと教えますよ
…
」
「うっし!約束だからな!」
「ほら、行きますよ」
「背中は任せろ!!」
「パイセェン
…
俺のセリフ取らんでもらって
…
」
「何だよ、スーパーつよつよ機械人の俺様と背中合わせじゃ不満か?」
「俺は、スーパーつよつよ機械人のパイセンだけに背中を預けるんすよ」
「
……
たりめーだろ!!任せな!!」
得意満面なライトの顔に気を取られ、返事を返す。
「It's Show time!!!」
銃声を響かせ、戦いの火蓋を切って落とした。
【敬白、無限大の愛をこめて】
――
事は、一時間前。
店長からの依頼でホロウに入った。
どうやら最近、ホロウへ故意に人を突き落としてエーテリアスに変えているクソ野郎がいるって話で、あくまで見回りだけって話だったんだが
――
。
「
……
どうするよ、ライト」
「この場で待ってる方がいいっすね。迷子になったらその場を動くな、鉄則ですよ」
「ホロウだしな
…
。仕方ねぇか
…
」
突然イアスと店長の接続が切れて、連絡が取れなくなった。
「ンナナ
……
」
「イアス、男なら謝るなって!イアスも店長も悪くねぇんだから。悪い奴はこのスーパーつよつよビリー様に任せときな!」
面目ない、と言わんばかりに俯いたままだ。
垂れ下がった耳を元気付けるように頭を撫でてやる。
少なからず元気を取り戻したらしく笑みを見せてくれた事に安堵し、少し長い休憩になるだけだと思っていた。
「ンンナッ!!」
イアスがもの凄い剣幕で叫び始めるまで
――
。
――
そして、話は冒頭に戻る。
着実に近付いて来ているエーテリアスの群れ。
差し向けたのが故意にしろ、そうでないにしろ、黒幕がいるであろう数。
店長の言っていた非人道的行為をするクソ野郎は実在するらしい。
イアスには背後のドラム缶へ隠れるよう指示を出した。
「そらよッ!!」
序盤に押し寄せる小さなエーテリアスは、ライトの叩き付けによって一瞬で霧散していく。
しかし、倒せば倒す程に大きさ、種類が変わり間違いなく手強くなっている。
――
そう実感し始めた頃。
「ライト!!」
「かはッ
……
!!」
俺は目の前に現れた一際巨大な敵で視界が埋め尽くされた。
ライトはイアスの入ったドラム缶に這い寄る敵に気を引かれた。
互いに互いの様子を確認出来ない状況により、ライトが俺の頭上をゆうに越える程の距離を飛ばされ、手傷を負った。
「ンナー!!ンナナ!!!」
イアスは無事で、俺が相対する巨大エーテリアスの向こうで俺とライトを呼んでいる事は分かった。
しかし、俺にしろ、イアスにしろ、ライトへ近付こうにも目の前のエーテリアスがそれを許すとは思えない。
しかも、弾がない。装填されている分で全部。数は不明。数えている暇などなかった。
つまり、一瞬にして劣勢へと逆転されたのだ。
「チッ
…
!!」
俺に群がろうとする残った雑魚。ライトを背にした事で僅かに躊躇した瞬間、雑魚を巻き込むようにして放たれた巨大エーテリアスのカチ上げをモロに受けた。
そのせいで俺の手を離れ、宙を舞う娘。すかさずもう一人を構えたものの、まさかまさかの弾切れ。
――
均等に使っていたはずだったが、ぬかった。
迫る一撃を全身で受け止めるしかない。
俺が壊れても、絶対にライトを守る
――
そう覚悟した瞬間。
「
……
パァイセン、一回だけっすよ?」
俺の背越しに銃口がエーテリアスの眉間を捉えた。
そして、一発の銃声が響き、エーテリアスが霧散していく。
同時に背後でガチャン、と重い物が落ちる音が聞こえ、慌てて振り向くとライトが大の字になって地面に転がっていた。
「うげ
…
手ェ、いッてぇ
……
。流石、スーパーつよつよのパイセンに相応しい娘さん
……
」
「おい!!ライト、大丈夫かよ!!」
「はー
…
怪我人にはちっと無茶でしたかねぇ
…
」
「無事に帰ったらアレの正体、教えてくれるんだろ!?」
「ハハッ、死ぬ訳じゃないんで
…
落ち着いて下さいよ
…
」
「バッカ野郎!!俺が壊れても修理すりゃあいいが、お前はそうはいかねぇんだぞ!!!!」
「ったく
……
それこそ、っすねぇ
…
。そろそろ、分かって下さいよ
…
」
うっすらと、儚く笑うライトの顔に焦燥感と共に危機感を覚える。
早く、早く何とかしなくては
――
。
「ライトさん!ビリー!!」
不意に遠くから俺とライトを呼ぶ店長の声を聴覚モジュールが拾った。
まだライトには聞こえていないだろう。何より、怪我人を動かす訳にはいかない。そうなれば来てもらうのが最良だ。
イアスも声のする方へ向かって行ったから連れて来てくれるだろう。
「店長!こっち
――
」
突然、発声モジュールから音が出なくなった。
どちらかと言えば、キャンセルされた、が正しいのかもしれない。
エラーが起きたのかと、ありもしない冷や汗が滲む心地を味わっていたが、ライトから口付けを受けた事を視覚モジュール一杯に映るライトの顔面で察した。
「
……
この後、みっちり補講しますんで姫抱きでベッドまでお願いしますね」
「え、あ
……
ハイ
………………
ハイ?」
「いた!!ビリー、ライトさん、無事かい!?」
あまりの衝撃に店長が生身でホロウに入れるようになっていた事など頭から吹っ飛んでいたのは、言うまでもない。
HAPPY END♡
↓あとがき↓
折角、ワンウィークで週刊ビリイトとしてたくさん書いたので、この後のエッチシーンや各シーンの補完を増やして本に出来たらいいな
……
(言うだけタダ)
連作であるにも関わらず、毎週お付き合い頂き、ありがとうございました!!!!
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