目の前の彼があの日、自分と共に肩を並べて歩んだ男でないことはわかっている。わかっている、と言い聞かせなければ今回は間違ってしまいそうだった。エスカトンの終わり、何百何千回とメデイモスは「僕」のために僕の前に立ちはだかり、憤怒に燃える瞳を真っ直ぐに僕に向けてくる。当然だろう。僕は火種の簒奪者、あるいは処刑人。黄金裔の君たちからしてみれば、再創世を邪魔する悪役に他ならない。
転移して背中にヘリオスを振り下ろすのを避けられた瞬間、メデイモスが「正々堂々と来い!」と吠え、襟首を掴まれる。これは今までにない結果で、確かに君の言う通り、君とは正々堂々とやるべきだった。いつだって。
もはや手元を見なくたって正確に君の第十胸椎を刺し貫けるくらい君を殺してきたのに、いやだからこそ、今更君の目を見て相対するのが怖いんだろう。
目の前にノイズがちらつく。昇る朝陽にも似た強烈な金の瞳が僕を捉えて、来い、と腰を低くする。あの日オクヘイマで手合わせをした日々が脳裏にちかちかと甦り、右の死角から君が拳を撃ち込んでくるのがわかる。いくつかあるパターンのうちの一つだった。それを多分もう、僕は全て覚えているだろう。
灼熱よりも熱い瞳が僕を真っ直ぐに捉える。その瞳はもう僕のものじゃないってことを、僕は忘れないようにしないといけない。
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