三毛田
2025-07-02 10:42:27
1060文字
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41 041. 君は猫のように、気まぐれに。

41日目
可愛らしいことをする

 基本的に、硬い布団の上で直立不動。って感じに寝ている。
 けれど、俺の隣に来ると気が緩むのか、それとも俺がその姿を見るのを許してくれているのか。
 寝ている間にくっついてきたり、体を丸めながら眠ることが多い。
 寝起きが悪い時は、体を起こしたあと、そのまま前に倒れていってしまう。
「きっと、穹。あんたに似たのね。丹恒が、穏やかな寝顔をしているの初めて見たわ」
 冷蔵庫、借りるわね。と、部屋に入ってきた姫子は、俺の腕の中で眠る丹恒をしばらく興味深そうに見ていたらしい。
 そして、彼の変化に嬉しくなったそうだ。
 彼女に誘われて列車に乗ったと言っていたから、列車内では俺やなのよりも付き合いが長い。
 そんな人にそう言わせたのだから、俺はすごいのだと少し誇っていいのだろうか。
 そして、冷蔵庫に入っていたものはそっと見なかったことにした。
 誰か頼んだ。
「ん……きゅ?」
「もう起きてる」
「ん……
 布団に突っ伏していた体を起こし、寝ぼけ眼で名前を呼んできて。起きていると返せば、俺の方まで来て肩に頬ずりし、また眠るように目を瞑る。
 寝ぼけている間だけの、気まぐれな行動。
 まるで猫のようだと、こっそりと思っている。口に出したら最後。知識を総動員しての口撃の仕返しか、雲吟の術(という名の物理)の仕返しが待っているのだから。
 優しく髪を撫でると、くるくるきゅうきゅう聞き慣れない音。
 長く尖った耳が、首をくすぐり。パシパシ布団をたたく音も。
 変身が大分解けてしまっている。指摘したいけれど、本人はまだまだ眠そうだ。
 珍しいこともあるもんだと、キスの雨を降らせれば尻尾と腕でギュッと強く抱きついて。
 早く起きてくれ! なのに見つかったら、しばらくからかわれる!!
 そんな俺の思い虚しく、気まぐれな猫のような蒼龍ちゃんは、十数分どころか一システム時間俺から離れなかった。
「すまない」
「ううん。危うく、俺の人としての尊厳が失われるところだっただけで、丹恒は悪くないよ」
 水分補給はしないとな〜。と、丹恒に抱きつかれる前に持ってきていた水を飲んでいたら、トイレに行きたくなって。
 漏らすギリギリで目を覚ましてくれたので、なんとかなりました。
 後一分遅かったら、漏らしていたかも。
 まさか寝ぼけて俺にあんなことをするとは、自分でも思っていなかったらしく。
 少々落ち込んでいて可愛い。
「丹恒。今日も可愛いな」
 耳の後ろを指で撫でながら告げ、キスをすると爆音くるくるきゅうきゅうが。