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ぽふむん
2025-06-30 10:26:32
3306文字
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蠱毒の壺
#冥土forYou進捗
webイベント冥土forYou出品用の作品の一部
陸童磨です
座興と童磨の執着心を試す為、無惨様に血戦をしてみろと言われた童磨が、旧弐と戦い勝った後です。
無惨様にとっては、どちらが勝とうがどうでも良かった。ただ、すこぅし旧弐の方がウザさが上かなぁ?役に立たないし、童磨の方が指示待ちマンではあるけど、役には立つと思っているという感じで書いています。
鬼は女以上に、とてつもなく高栄養なご馳走だ。
鬼を食べることで、相手の能力も手に入れられるのだから。
あの女鬼も、それはそれは甘美なご馳走だった
おかげで新しい血鬼術を習得できた 。
あの女の血鬼術
触手
……
鞭の血鬼術を手に入れた。
あの女のものは、植物そのもの。無粋な蔦だったけど
…
(綺麗に氷で装飾してあげたよ。俺は優しいからね。
君の思い出、君が生きてきた記録を綺麗に残してあげる。
この血鬼術
…
そうだな。蔓蓮華と名付けよう)
あの女はまだ腹の中で蠢いている。
もう血鬼術まで吸収した というのに。
(無駄なのになぁ)
本当に往生際の悪い女だと思う
まだ悪足掻いているというのか。
童磨が苦笑を浮かべたその時
どん
前立腺の辺りを叩く衝撃が来た。
「ぐっ
……
」
さすがにこの衝撃は危ない。
「やめてよぉ。いい歳しておもらししちゃうじゃないさ
……
もう、しつこい
……
な!」
どちゅっ!
自らの拳を腹にめり込ませた。
「さぁ!もう!とっとと!俺と!ひとつに」
めり込ませた拳で腹の中をかき混ぜる。
童磨の腹から
ぎゃぁあああ!あっ❤️いや❤️ああぁん❤️そこ❤️いや❤️いぐぅうう❤️
女の悲鳴が聞こえ 、しばらくして消える
「あれ?最期に
イけた
救われた
のかな?
それは良かった♥️」
童磨は無邪気に笑った。
※
この光景を猗窩座は声もなく見ていた。
久しぶりに喉が張り付くような、異様な圧迫感を感じた
しばらくし、童磨の雰囲気が豹変する 。
あの女鬼の人格も吸収したようだ。
今まで黙ってその光景を観戦していた、黒い着流しの男が口を開いた。
「入れ替わりが終わったか。今日から童磨。お前が上弦の弐だ
…
」
無惨が静かに告げると、童磨は右手を左胸に添え、左腕は軽く、優雅に舞わせる。
そして、恭しく片膝を軽く曲げ礼をした 。
「ありがたく拝領仕ります。無惨様」
その、嫋やかな女のような仕草に猗窩座は虫酸が走るのを覚えた
(けっ
…
女みたいな奴が上弦の弐
…
とは)
この鬼はいけ好かない。
好悪とは違う
なんというか、気味が悪いと言おうか
男か女か分からない。
人か鬼か分からない
いや、本当に生き物かどうかすら分からない。
なんというか
……
魂を込められた傀儡人形のようで、薄気味悪い
人
……
特に女を好んで喰らい、それを肥やしに強化される傀儡人形。
この傀儡人形のオリジナルの人格はどれなのかすら分からない。
この「動いて話す人形」は、会う事に人格が違う。
おそらくこの人形の中で、喰われた女同士が戦っている。
戦って、勝ち残っものの人格が、しばらくこの鬼の人格となる。
この鬼の体は蠱毒の壺だ
蠱毒の壺の女王がこの人形の姿を借りて喋っているに過ぎない
今は
……
童磨に喰われた女鬼 元上弦の弐 佳魅羅の人格が喋っている
「俺は色子でもあるからな
……
ざっくり言えば女みたいなもんだ。おかしなもんだぜ、女は舞台に上がれない。だから男が変わりに女を演じる
………
舞台の後は
……
ふふふ
男に抱かれる
。
仕事はきちぃんとしなくては
……
それが本職というものだ
……
女より女らしく
……
ね。研究しなくては」
含みのある言い方がなお気色悪い。
記憶には無いが、庶民の出の猗窩座には理解の外の生き方
今まで読み取れていた思考で、なかなかに過酷な境遇にいたことが分かる。
猗窩座の中の奥深いところにある深層心理(狛治)が似たもの同士として拒否感を示す。
大事な存在を忘れた鬼という嫌悪感を示す
※
「童磨
……
お前は沢山人を食ったようだな」
無惨様は仰られた。
「はい、我が主無惨様のお気に召すままに
……
」
俺は跪坐で無惨様の御膳に控えた
「そうだろう。前よりかなり強くなったようだ 。高栄養なモノを選んで沢山食う。良い事だ」
そう仰ると、軽く指で何かを指示された。
舞えと言われている。
「仰せのままに。我が主無惨様」
笛の音が鳴り出した。
これはなんと古風なものだろう。
童磨が人として生まれるよりも、遙か昔に流行ったと言う舞の楽の音だ。
女が男装して舞ったという舞だ。
そんなものは御茶の子さいさい。
男としてこの世に生を受けながら、舞台で女を演じて見せる鬼はよどみなく舞って見せた。
古いものから新しいものまで、散々仕込まれた。
稚児として
男も、暇な熟女達も夢見心地にさせるために
猗窩座が一礼だけして御前から去っていった。
何かに取り憑かれたように舞ってはいるが、童磨はそれに気づいていた。
※
知ってはいたよ
俺のことを見下していたことくらい。
それなのに、あっという間に立場逆転だ。
いたたまれないんだろうね。
可哀想に。
教えてあげたのに
女の肉は栄養があるって
女を糧に鬼として芸を磨き、共に無惨様に仕える。
いい考えだと思うんだけどねぇ。
猗窩座殿も顔がいい。
俺も唇に紅をさせば、それは凄絶な色気を放つと言われているんだぜ。
猗窩座殿もきっと似合う
ああ、お前は
……
無骨な武闘の方か
舞踏も覚えようぜ?
ともに無惨様の目を楽しませよう。
俺が喰った佳魅羅殿も
……
武だけの女だった
旧壱弐参
みぃんな揃って武だけなんだもんねぇ
あ、黒死牟殿は知能派でもあるか
そりゃそうか
仮にも戦国の世で一軍を任せられる身だもんねぇ
そんなもの、筋肉馬鹿では務まらない
でも
如何に泰平の世の寺稚児上がりとは言え
俺だってそれなりに兵法その他諸々も習っているんだぜ?
一度
……
兵法について語り合って見たいものだ。
実戦と座学では違うか。
実力でも劣る。
まだ俺では、いや闇雲に女を喰っただけでは到底黒死牟殿には敵わないだろうが
……
猗窩座殿を食えば もしかしたら
無惨様の一番に
一番になれるかも
無惨様の第一の使徒になれるかも
…
あれ、俺
無惨様の前に、誰かの一番のお気に入りになりたかったような
何故だろう
人間の時のことも、鬼になってからのことも全部覚えてるというのに
何かが心のどこかで引っかかる
しーずーやーしーずー
しーずーのおだまき
くりかえしー
むかしを今になすよしもがなー
昔を今に成すよしもがな
この古風な舞
無惨様の前に、誰かに披露した
ちゃんとした舞台ではない。
夏草生い茂る
……
あれはどこだ?
こんな笛の音は鳴り響いて居なかった。
蝉時雨だけが鳴り響いていた
目の前では 、無惨さまが仏頂面で俺の舞をご覧になっている
誰かは
……
凄く目を輝かせて
……
終わると両手を打って上手上手と褒めてくれたような
思いだせない
ああ、多分気のせいだ
そんな記憶は無いんだ
存在しないものは思いだしようがないよね
多分喰った女の誰かの記憶だ。
そうに違いない
俺にそんな
感情
記憶
はない
だって今まで出会った人の顔
みぃんな覚えてるというのに
その女だけ黒塗りなんだ
声もどんなだったか思いだせない
それは存在しないからだろう
※
舞が終わり、童磨は無惨の御前に平伏した
無惨は相も変わらず仏頂面だ
にこりともしない。
「お前が食ってしまったせいで弐が欠けた
……
責任をもって陸になれそうな素材を探してこい。弐の刻印はそれからだ」
今まで着いていた陸の座の交代要員を探してこいと言っている。
労いの言葉すらなく、血戦の報酬も後払いだと言っている。
これは、通常なら反発されてもおかしくない。
無惨や黒死牟の人間時代であれば、反旗を翻すきっかけになってもおかしくない無体な行為だ。
でも、童磨は気にしない。
「申し訳ございませぬ。承知いたしました。無惨様」
左胸に手を添え、仰々しい敬服の礼をするとその座を去った。
※
童磨が御前を去ると、誰に言うともなく無惨は呟いた
「普通
……
弐に勝って喰った以上すぐに陸から弐にしてもらえると思うものだがな」
長い年月を生きながらえた生き物は、自分より気味の悪い生き物に出会ったかのように童磨のいた場所を見つめた。
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