
右のウェーブヘアがエウジェーニア、左のボブがラフレシアナ・ジャックです。
ラフレシアナでもジャックでも好きに呼んでOK!
エウジェーニア
「
…ここ
…は?」
彼女が目覚めたのはよく見知った、懐かしささえ感じる場所だった。
エウジェーニア
「スラニ
…?
…あ!スカーレット!?
リア!?キャサリン!?リリィ!?カーミラ!?
マーガレット!
…大吉
…さん
…」
あのバチェラーの記憶。
夢のような記憶。
でもそれは確かに体験していたし、夢じゃない。
しかしバチェラーに参加する前、主催者の1人だと言う執事に言われた。
「いいですか?
このバチェラーの後、あなた達はおそらく別の世界で目覚めるでしょう。
しかしそこにいる大吉さんは別人です。
大吉さんはあなた達のことを知りません。
ここでの出来事は、夢のようなものなのです」
エウジェーニア
「夢
…。
あれは
…大吉さんは、本当に
…。
だとしたら、もしもう一度大吉さんに出会えたら、私にも
…!
…ん?向こうに
…誰か
…倒れてる
…!?」
彼女は波打ち際に倒れている1人の女性を発見した。
エウジェーニア
「ねぇ!あなた!大丈夫!?
意識はある!?」
倒れていた女
「ん
…ん〜
…。
ここ
…どこ?」
エウジェーニア
「え?えっと、たぶん、スラニよ」
倒れていた女
「すらに
……
あんた
……うまいか?」
エウジェーニア
「え?」
女は口を大きく開きエウジェーニアの指をバクリと咥えた。
エウジェーニアは驚きのあまり硬直してしまった。
指を食べた女
「
…べぇ、まずいな。固すぎて噛めないし、うまくない。」
エウジェーニア
「あ、あ、あ
…あんた何すんの!?」
指を吐き出した女
「ん?腹が減ったら、食う。」
エウジェーニア
「いくらお腹空いてても人の指食べるなんてどういうつもり!?」
怒られた女
「そうか?
…なぁ、もっとうまいもの、ない?わたしおなかへった」
エウジェーニア
「え、えぇ
…?
と、とりあえずそこのビーチのグリルでなんか作るね。ハンバーガーでいい?」
お腹が減ってる女
「うん。わかんないけどなんでもいい。食べる。」
エウジェーニアは近くのビーチに設置されてるグリルで即席の料理を作り始めた。
肉の焼けるいい匂いにつられて現地の住民も集まった。
早く食べたがる女
「もう食べていい?もういい?」
エウジェーニア
「どうぞ」
現地民らし男
「いい匂いだな!
あんたが作ったのか!?
なぁ、俺も食べてもいいよな!?」
エウジェーニア
「え?えぇ
…いいけど
…」
現地民らしき女
「やだすごいいい香り!
あなた料理上手ね!
私もシェフなのよ、味見してもいいかしら?」
エウジェーニア
「
…ど、どうぞ
…。」
いつのまにかエウジェーニアの作った料理は現地の住人達がみんな食べてしまった。
戸惑いつつも、エウジェーニアは少しの懐かしさを感じた。
エウジェーニア
「スラニ、って感じ
…。」
現地民らしき綺麗な男
「?何言ってんの?スラニだもん。」
エウジェーニア
「あ、やっぱスラニだよね?」
綺麗な男
「そうだよ。君この辺の人じゃないの?あ、俺パカア、よろしくね。」
エウジェーニア
「あ、私はエウジェーニア。ジーナって呼んでね。実は
…昔ここに住んでたんだけど、久々に来たら懐かしくなってさ」
パカア
「
…ほんと?俺も昔から住んでるけど君は知らないよ?」
エウジェーニア
「あー
…まぁ、世界線、違うんじゃないかな?」
パカア
「????なんかよくわかんないねー。まぁいいや、ハンバーガーご馳走様!海の近くに住むならまた会うかもね!バイバイ!」
エウジェーニア
「うん、バイバイ
…。
相変わらず綺麗な男の子
…。
あれ?そういえばあの女の子どこに
…」
お腹が空いていた女
「ZZzzz...」
エウジェーニア
「めっちゃ寝てる!ちょっと!あなた家どこ?って私も家ないんだけど!」
寝てる女
「ん
…あ
…?
あ、ハンバーガーの人だ。
ごちそうさまー、美味しかったけどもっと食べたーい」
エウジェーニア
「はぁ、ハンバーガーはまた作るから。
とりあえず私はエウジェーニア、エウジェーニア カンポーラ。ジーナって呼んで。あなたは?」
まだお腹が空いてる女
「わたしは
…ラフレシアナ・ジャック ネペンテス。」
エウジェーニア
「ラフレシアナ・ジャック?珍しい名前
…なんて呼べばいい?」
ラフレシアナ・ジャック
「んー?なんでもいいよー」
エウジェーニア
「んー
…じゃあ、女の子だしジャッキーかな?」
ラフレシアナ・ジャック
「うん、いいよー。ジーナはジャッキーって呼んで」
エウジェーニア
「ありがと。じゃあジャッキー?あなたの家はどこ?実は私は今家がなくて、よかったらあなたの家に泊めて欲しくて
…」
ラフレシアナ・ジャック
「ないよー」
エウジェーニア
「え?」
ラフレシアナ・ジャック
「家、ないよ?
気付いたら海で寝てて、知らない間に砂浜にいた」
エウジェーニア
「う、うそ
…じゃあ2人とも家ないの!?
ちょっとやばいじゃん!
よし!困った時の
…!
カハナヌイ家!!!」
エウジェーニアはそう言うとジャッキーの手を掴みどこかに向かった。
着いた先はスラニにある一軒の邸宅だった。
住んでいるのはアリカ カハナヌイとその妻のメレ カハナヌイだった。
エウジェーニアは勢いよくドアをノックした。
エウジェーニア
「すみませーん!急用ですー!」
出てきたのは妻のメレだった。
メレ
「はい
…あら?さっきビーチでハンバーガー焼いてた子?」
エウジェーニアはことの経緯を簡単にメレに説明した。
メレ
「またなの
…?」
エウジェーニア
「え?また?」
メレ
「あ、ごめんなさいね。ついこの前もビーチで目覚めた兄妹がいたのよ。仕方ないわね。女の子2人を放ってもおけないし、家は手配するわ。」
エウジェーニア
「やった!ありがとうメレさん!!」
メレ
「その代わり
…2人にはこのスラニの文化や風土を学んで継承し広めてほしいの。あとはビーチの環境改善もね。お願いできる?」
エウジェーニア
「もっちろん!任せてよ!」
ラフレシアナ・ジャック
「
……。」
メレに手配してもらった海辺の家に着いた2人。
エウジェーニアはジャッキーのメレへの態度が少し気になった。
エウジェーニア
「ねぇ、ジャッキー?
メレさんにスラニの文化継承とか話されてた時、少し嫌そうだったけど、どうして?スラニの文化は嫌い?」
ラフレシアナ・ジャック
「え?ううん。文化とかはわかんない。でも
…ここの植物は
…痛がってる。
その痛いのは、あの人たちのせい。だからなんか、嫌だった。」
エウジェーニア
「ジャッキー
…。確かに、観光地としてのスラニと環境保全、どちらも守るのは大変だけど
…」
ラフレシアナ・ジャック
「ちがう」
エウジェーニア
「え?」
ラフレシアナ・ジャック
「スラニの文化、そっちの方が
…みんな嫌がる。たぶん
…」
エウジェーニア
「そんな
…な、なにかの間違いだよ。
それに、そんなに植物が好きなら庭師になったら?この家の周りを植物でいっぱいにしてさ!」
ラフレシアナ・ジャック
「
…そうする」
エウジェーニア
「私は何しようかなー?
とりあえず海に潜る仕事でもしようかな!
あ、そういえばさっき見たらベッド一つしかなかったからジャッキー使っていいよ!私海で寝るから!」
ラフレシアナ・ジャック
「いいの?海で寝るの、ゆらゆらして落ち着かないと思う
…」
エウジェーニア
「ふふ、そんなことないよ。私は海の一部になったみたいな気がして好きだよ。
じゃあ、また明日ね!」
ラフレシアナ・ジャック
「ご飯は
…?」
エウジェーニア
「明日!」
ラフレシアナ・ジャック
「はぁーい
…」
ラフレシアナ・ジャックは寝室に向かい、ベッドに入り眠りに落ちた。
エウジェーニアも海に入り、人魚の姿になり水面に浮き、ゆっくりと目を閉じた。
エウジェーニアが深く眠りに落ちた頃。
彼女の脳内で声が聞こえた。
マザーに服従を
…
マザーの元に
…
マザーと一つに
…
エウジェーニアは夢を見ていた。
何度も繰り返される悪夢。
愛する人が目の前で奪われる、悪夢。
その悪夢から救ってくれるかのように響く声。
マザーのために、マザーと一つになれたら。
きっと愛する人とも一つになれる。
エウジェーニア
「まザーヲ
…
もッと
…タくサんノ
…」
翌朝
メレ
「あら?何かしら、ビーチに紫色の植物なんかあったかしら
…?
……なんだか素敵ね
…ちゃんと
…お世話してあげないと
…大きくしないと
…」
続く
…?
タイトルに「スラニの呼び声」ってつけようとしてイベント系だと誤解させたら悪いのでボツにしたよw
それに正しくは「マザーの呼び声」だしねw
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