基線◯号
2025-06-26 10:33:21
1725文字
Public 自我
 

自我#2 物語系VTuberについての覚え書き


【VTuber同士のコラボ配信】

 2018年頃のVTuberは個人勢のデビューラッシュでした。そんな中、絶対天使くるみちゃんとあっくん大魔王のPUBGコラボ配信が有りました。

 一般的にはこの配信がVTuber同士の初のコラボ配信とみなされ、その後乾伸一郎とVT-212の4人コラボPUBG配信をもって天魔機忍が誕生するのでした。しかし、これ以前にもVTuberコラボ配信はある。では、なぜその配信は無かったことにされているのか、という話。

【活動スタンスの違い】

 当該配信の内容としては、VTuber同士の鼎談、今で言うところの雑談コラボ配信でした。この配信が無かったことにされている最大の理由は、VTuber間の活動スタンスの違いによりギクシャクしてしまったこと、あろうことに、他方のスタンスをけなしてしまうシーンがあったことが大きい。

 一方はVTuberを一つの作品として進めていく、物語を持ったスタンス、もう一方は配信者の延長でアバターとしてVTuberを使っていくというスタンスの2つである。今では対立しないこの2つのスタンスは、2018年当時だと明確に壁があったのでした。

【物語系VTuber】

 VTuberを一作品として使っていくやり方で活動するVTuberはしばしば物語系VTuberと呼ばれ、配信に重きを置くVTuberとは明確に区別される。

 しかし物語系VTuberといってもさらに分けることができる。動画メインで雑談を少なくし、よりVTuberの持つ物語性に没入感を与えるタイプと、VTuberが持っている物語は進めながらも雑談もやるタイプである。

 以下、実際に活動していたVTuberの名前を出し、活動を振り返りながらどのようなものか説明しようと思うのだが、雑談もする物語系VTuberについてのみ説明していく。なぜなら、動画をちゃんと作り最大限VTuberのキャラクター性を発揮させる物語系VTuberとはまさにその言葉通りであり、これ以上は説明がしづらいからである。

【雑談をする物語系VTuber】

 にじさんじから例を出そう。黛灰である。どんな活動をしていたかはなんとなく調べていただければわかるのだが、彼は自身に内在してきた物語を進めながらも、現実への越境を試みていた。そして、実際に画面越しで現実に現れた。

 彼は自身の行方をアンケートという形でリスナーに託した。その結果は語るようなものではない。この結果を踏まえて彼は内在した物語を完結させ、きっちり卒業していった。物語無きまま配信を続けることもできたのにである。故に彼は今でも語り継がれる存在となった。

【物語系VTuberの難点】

 黛灰こそにじさんじ内でのコラボがあったものの、基本的に物語系VTuberはコラボが難しい。それは、雑談をする、物語以外のことを語ることで俗っぽくなってしまうからである。物語系VTuberが動画を作っていくのもここに一因がある。余計なことは何一つ語らずに済む。雑談の配信を重ねた結果、当初の物語が希薄化され、なかったことになるのはありがちである。にじさんじを見ればよくわかるかと思う。また、活動期間がどうしても短くなってしまうこともある。物語を終わらせてしまえば、自然と活動は終わりに向かいがちである。

 もう一つ、物語系VTuberに特有の理由としては、キャラクターのコンセプトと活動をしていく中でついたイメージとの差異に耐えられなくなってしまう場合である。

 当然VTuberの元となるキャラクターを生み出すときにはキャラクターのコンセプトというのものがある。しかし、配信活動をするとどうしても配信者当人の癖がついてしまう。そのギャップに耐えられなくなってしまうのである。

 これは個人勢VTuber特有の問題である。自分で1からやっているからこそ、ギャップに耐えられなくなり、キャラクターを物語の中に戻す形で活動は終了する。

【まとめ】

 にじさんじのライバー、内在しだ物語を薄めて自分色を足しがち。それで長く配信してくれるならこちらとしては助かるのですが……