ortensia
2025-06-25 01:26:22
554文字
Public 傭リ
 

起きなきゃ以下略傭リ

⎝・・⎠⍦<ほほほほほほほほほ!

 昨夜は遅くに戻って来た小男が、いつもの時間に起きて来ない。だがそれもそうなら仕方無い。
 結果的に傭兵よりも早く起きたリッパーは、傭兵の居ない時間を、悠々自適に過ごして居た。
 けれどもう直ぐ陽が高く昇るだろう頃、それでも起きて来ない。
 流石に寝過ぎだろうと、リッパーは珍しく「傭兵を起こす」と言う体験を楽しむことにした。
「もしもし、もうお早くありませんけれど?」
 声を掛けても起きない。
「ねえ、おまえのことだから、実はとっくにお腹を空かせて居るのでしょう?」
 肩をたたいても起きない。
「おまえをスライスしちゃいますよー?」
 胴体を揺すっても起きない。
 リッパーは腰に手を当て、暫し見下ろした。
 起きない。
「起きないとキスしますよ?」
 人を起こすには小さ過ぎる声量で、囁いた。
 起きない。
 リッパーは、何もせずに寝室を出て行った。
 間を置かずして、ばたばたと音を立てながら、寝室から追手が来た。
「なぜキスしない。」
「そりゃあ、もう起きていたからでしょう?」
 リッパーと傭兵が睨み合う。
 しかしそのうち、がっくりと肩を落とした傭兵が呟く。
「いつもは何も言わずにキスして来るくせに。」
 リッパーは珍しい体験を経て、楽しげに笑いながら、顔を洗いに行く傭兵を見送った。


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いつもリアクション絵文字等ありがとうございます。