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三毛田
2025-06-24 22:05:41
1079文字
Public
1000字4
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33 033. 花泥棒の落とし物
33日目
届けてくれるのは、君
「ん」
「なんだ」
「お届け物」
「そうか。ありがとう」
ムスッとした顔で差し出した花束を、丹恒は柔らかく微笑みながら受け取って。
「やっぱやだ! 貰う!」
「それなら、この花だな。ほら」
黄色い花を一輪抜き取り、俺の耳の上に挿して。
「っ」
「こら、穹」
「パムに飾ってもらう!」
花束を奪い、ラウンジで水やりをしていたパムへ押し付け自室へ。
ベッドに倒れ込み、自己嫌悪。
知らない人からもらった花束に微笑みかける丹恒なんて、丹恒なんて
……
。
「嫌いになれるわけないじゃん」
ゴロンと寝返りを打つと、変な音。
そういえば、花を耳に挿してたなって。
ちょっとだけぐちゃっとなってしまったそれを抜き、デスクへと置く。
「穹、落とし物だ」
「あ。俺のスマホ」
ポケットから落ちたのか、丹恒の手には、俺のスマホ。
最近カバーを変えたものだから、一瞬それを自分のモノだと認識出来なかった。
「ありがとう。えっ」
俺の手に触れたかと思うと、すぐに取り上げられてしまい。
「たんこ~?」
何でぇ? って彼を見上げると、じっとこちらを見つめてくるだけ。
「何が気に入らなかったんだ?」
「
……
あの花束、俺が買ったものじゃないんだ」
「そうなのか」
「うん。実は、人から貰ったもの。それに、丹恒が嬉しそうに微笑みかけていたのが、ちょっとだけ嫌だった」
彼の顔を見ていたら、するすると言葉が出てきて。
「ごめん、嫌な態度取った」
「お前が、あのような態度をとるのは珍しいと思っていた。なるほど。そういう理由だったんだな」
「うん」
「ラウンジに飾られている分には、いいのか」
ちょっとだけ不思議そうな表情に。
「みんなが見るものだから。丹恒だけが、花を見るのが耐えられなかっただけ。あの、さ」
「ああ」
「俺が花束を買ってきたら、受け取ってくれる?」
「お前からのプレゼントであれば、受け取ろう」
目を丸くすると、優しく頭を撫でてくれる。
「約束」
「ああ、約束しよう」
小指を差し出すと、そっと絡めて。
それからしばらくして、立ち寄った星の花屋で花を見繕ってもらい、丹恒の元へ。
「丹恒、入っていい?」
「どうぞ」
ノックをして問いかけると、そんな返事。
ゆっくりと中へ入ると、花瓶を両手で持っている丹恒が。
「それ、どうしたんだ?」
「お前が花を買っていたと、三月から聞かされてな。パムに頼んで用意してもらった」
「なの
……
」
ちょっとだけ、サプライズにしようと思っていたのに!
「花束を、くれるか」
「うん。はい、どうぞ!」
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